パチンコツアーはファン減少を食い止めるか

2014.04.28 / 連載

2013年3月3日付の朝日新聞で「韓国・中国からパチンコをするためにツアーを組み、来日する観光客が増えている」という記事が掲載された。同記事には「九州の博多にあるホールに、韓国人観光客が来店し、パチンコに興じている」とある。遊技人口の減少が悩みの種となっているパチンコ業界にとって「パチンコツアー」は光明となるのか。PiDEA編集部では、その現状を探った。

ハングル語の対応と空港での集客戦略

話を聞いたのは博多駅前の「プラザ博多」(福岡県)。同店は朝日新聞の記事が出る以前から、韓国人の観光客がツアーで訪れていたという。ホール関係者は「東日本大震災の影響で観光のお客様が一旦減りましたが、最近はまた増加傾向にあります」と言う。最近はツアーではなく、個人の観光客も多いそうだ。同店の特徴は韓国人観光客が非常に多いこと。中国人観光客はほとんどないという。外国から来た観光客に対して、接客やサービスに対して心がけていることを聞くと、先の関係者は「店内のポスターや遊技説明のPOPで重要なものにはハングル語を添えております。また、スタッフには簡単なハングル語を教えており、あいさつはもちろん、トイレやカウンターの案内をできるように従業員教育しています。九州では他のホールさんも空港にフリーペーパーを出したり、港に案内を出したり集客のアプローチをしているホールは少なくないと思います」という。

朝から晩まで粘る韓国人のツアー客

年々減っているパチンコ遊技人口。「パチンコ」と「観光」を結びつけることで遊技人口に歯止めをかけることはできのか。先の関係者は「韓国人は、パチンコをギャンブルとして捉えている人が多いようで、4円パチンコのMAXタイプを好む傾向が高いです。客滞率も高く、朝から晩まで粘る人が多い。ホールから見れば本当に熱心なパチンコユーザーです。今後、日本国内だけで遊技人口が増えてくるとは思えません。外国にも目を向けてパチンコファンを増やして行けたらいいなと思っています」と言う。

※写真はプラザ博多外観

次回はパチンコツアー業者に話を聞きます(5/12掲載予定)