【水曜】第104回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点
2016.04.26 / 連載第104回 長期運用は目標ではなく義務なのでは
ゴールデンウィーク前の新台入替をチェックしていると、今年は直後に入替自粛もあるということで、 例年にない大規模なものになっているホールも少なくないようです。
今年の12月までに、「新基準に該当しない遊技機の設置比率目標」をパチンコは30%以下、パチスロは50%以下(来年12月にはそれぞれ20%以下、30%以下)にすることが決まっています。すでに、これまでの入替と今回の入替でとりあえずはその目標をクリアしているホールも結構あるんじゃないでしょうか。
それはさておき、新基準機への入替のたびに実感させられるのが、新台寿命がどんどん短くなっているなということ。遊びやすくなった反面、射幸性が大きくダウンした新基準機は、これまでと同じ出玉を期待させるためには今まで以上“営業努力”が必要なはず。それなのにホールの使い方が変わっているようには見えない。今まで通りに新台は「まず抜きから」と考えているのでは、店内に新たな通路が増えるだけなんですよね。
それでいてユーザーから「クソ台ばかりだな……」と思われているとしたら、こんなもったいないことはありません。もちろんこれはダメだなという機械もありますよ。でも、その機械のいいところを見せらるような使い方をしなくては、正のスパイラルは生まれないと思うんです。
老い先短いMAXや高純増機に代わって、せっかく新基準機にしたんだから、長い目で見ての運用をしていただきたいものです。子どもの頃、なけなしのお年玉で買ったゲームソフトがクソゲーだと気付いても、無理矢理にでも長く遊び倒しましたよね。その気持ちが、いくらクソゲーでも面白さを再発見させるんです。今の機械寿命が短くなっている状況は、昔の子どものような探究心をホール自身が失ってしまったからではないでしょうか。
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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵(きなくさぞう)
学生時代にパチンコ・ パチスロの魅力に取りつかれて、はや30年以上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるずると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp