【業務効率化ウォーズ/連載第5回目】パチンコホールの業務はPythonで自動化できるのか!?(PR)

2026.06.26 / 連載

連載第5回目/「業務効率化ウォーズ」ついに終戦!全10コマの事業の成果は!?

 「プログラミングにあまり馴染みのない素人に、全10回の講座でプログラムのノウハウを叩き込んだら、どの程度業務を自動化できるようになるのか」を検証する【業務効率化ウォーズ】。

 環境構築から始まり、Pythonの基礎、ExcelとPythonの連携、そしてウェブスクレイピングと、怒涛のカリキュラムを駆け抜けてきた。プログラム経験者の水谷は、その優等生ぶりを序盤から発揮し、全体をリード。KENは「プログラムを連続実行できる」と気付いた瞬間に完全覚醒し、やる気に満ちあふれた。そして早稲田卒のI爺は……前回、PCトラブルも重なり、涙の一時離脱となってしまったが、果たして。さあ、ついに最終回。彼らの結末は如何に?


 最後の授業のメインテーマは、「バイブコーディング」。すなわち、AIを活用した自動プログラミングだ。具体的には、「CURSOR(カーソル)」というAI搭載のコードエディタを使い、AIと一問一答でやり取りしながらプログラムを組み上げていくというもの。これまでの授業では、受講生たちが自分でコードをガリガリと打ち込んでいたわけだが、CURSORを使えば、その大部分をAIが肩代わりしてくれる。

 「それできるなら、自分がコードを勉強する意味なくない?」と思った方。鋭い。たしかにその通りだ。だが、ご安心いただきたい。これまで学んできたプログラミングの知識は、「AIに何を作らせるか」「AIが出してきたコードが正しいかどうかを判断する」ために必要不可欠であり、これまでの授業があってこそなのである。

 今回のゴールは、実際に業務で使えるツールを、AIを利用して2本作り上げること。その細かい内容は割愛するが、ざっくり言えば、「実際のホールコンのデータを模した仮想データ」をワンボタンで「整形する」ものと、その内容を「分析する」ものの2つ。まさしく、パチンコホールマネージャーの「業務効率化」ど真ん中だ。特に、現場でこれらを日常的に行っている水谷・KENにとっては、垂涎もののツールとなるはずだ!
 制作の流れはこうだ。まず、CURSORのチャット欄に実際のExcelやCSVのサンプルデータを貼り付け、「あなたはシステム開発の要件定義アシスタントです」という一文とともに投げ込む。するとAIが、 

「どんな出力形式にしますか」
「集計対象の項目は何ですか」

といった質問を約10問ほど返してくる。それに答えていくことで仕様書が自動的に完成し、そのままコードの生成へと進んでいく。 

ENTERの田中先生

 田中先生曰く、「普通のプログラマーとシステム開発の担当者がやり取りするような感じで、AIと対話すればいいのです」とのこと。実際、このやり取りを経て生成されたコードは約1500行。それがわずか30秒ほどで出来上がる。これを見て、今まで入力に手間取っていたI爺が、「人間いらなくない?」と呟いていたのが印象的だった。完成したプログラムに仕様変更が生じた場合も、チャットで追加・削除を指示すれば、AIが対応してくれる。

 なお、ホールコンのデータを自宅に持ち帰って作業する話が出た際は、水谷が「それってセキュリティー的にマズくないですか」と指摘。対する田中先生の答えは、「会社内のネットワークでPythonを使える環境を整えるのが理想的」というものだった。 

キング観光 水谷
キング観光の業務支援本部本部長、執行役員でもあるちょっと偉い人。10年以上前にExcelのマクロを組んだ経験はあるが、すでに忘却の彼方。社内に散らばるデータを自動集計して統合させたい。

 もちろん、それには会社のゴーサインが必要だが、これを聞いたKENが「申請したら、『いつの間にこんなすごい勉強してたんだ』ってなりそう」とボソリ。これには田中先生もニッコリであった。そう。実はこの二カ月半、彼らは「すごいこと」をしていたのである。 

平川商事 KEN
Xフォロワー3.7万人のインフルエンサー系パチンコ業界人。アロー松原店で勤務中。苦境ほど力を発揮するバイタリティーはあるが、プログラムはまったくの未経KEN。店舗分析などにPythonを利用したいという。

 さて、前回の授業で涙の一時離脱となったI爺だが、最終回はちゃんと出席していた。ただし、隣に「ちょっとだけ詳しい知り合い」がサポートとして張り付き、分からない部分を逐一教えるマンツーマン態勢での参加。いわば、「専属家庭教師つき」の最終決戦である。

 が、それでいい。むしろ、それが正解だ。授業を聞きながら逐一、「今どこやってるの?」「これどういう意味?」と確認しつつも、I爺は最後まで離脱せずにやりきったのだから。思えば第1回、Windowsの右クリックすら怪しかったI爺が、AIと対話しながらシステムを作る授業に最後まで食らいついたのだ。これを「成長」と呼ばずして何と呼ぼう。 

PiDEA編集部 ワセダのI爺
齢66歳。業界誌歴35年以上のでぇベテラン。最近になってようやくChatGPTを使うようになったが、正直コードを読むどころか細かい文字が見えづらいお年頃。最年長でもPythonスキルの習得なるかが見もの。

 I爺はしっかりと、「ボタンひとつで全店の中で玉利トップ10を表示する」システムを作り上げ、輝かしいゴールテープを切った。

 全授業を通じて、田中先生が繰り返し強調してきたのは、「プログラミングそのものより、何を作りたいかが大事」ということだった。コードを書く技術よりも、「AIに何を指示するか」「どんな業務を効率化したいか」という発想の豊かさが問われる時代。水谷・KENは、すでに「次はこれを自動化したい」というアイデアを温めているはずだし、全国のホール企業にきっと数万人単位でいるはずの、デジタルテックに苦手意識を持つ「まだ見ぬI爺」たちだって、そのうち電卓を捨てる日が来る……いや、時代の変化に対応するため、そうでなければならないのだ。

 研修終了後も、田中先生はSlackなどを通じて質問対応を引き受けてくれるとのことで、セミナーの開催が終わった今後も、業務効率化の旅はまだ続く。

 

(前回記事はコチラ)
https://www.pidea.jp/articles/1780899565

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