パチンコが玉で遊ぶパチスロになる日 【第一部】「次世代パチンコ」はここまで進化する

2026.04.23 / 機種

時代はパチンコよりパチスロ。業界は規制緩和やLT(ラッキートリガー)で巻き返しを図ったが、決定打とは言い難い。ただし現在、①デカヘソ②回転保証機構(コテスタなど)③LT3.0+によるゲーム設計拡張④設定機能といった新しい要素がそろい始めている。これらを組み合わせることで生みだされる、従来とは違うパチンコの可能性を探った。

<PART1>

〝遊べないパチンコ〟からの脱却へ
新境地が切り開く再生の道

長期的な低迷が続くパチンコ市場。その背景には「辛い運用」という構造的問題がある。だが今、固定スタート機能と新たな設定仕様が、その流れを変える可能性を秘めている。

構造的に進んだ遊びづらさとユーザー離れ

振り返ってみれば、パチンコの低迷は決して一過性のものではなく、長い時間をかけて積み重なってきた構造的な問題である。かつては「遊べる遊技」として一定の支持を集めていたが、現在ではその前提が崩れ、苦戦が続いて久しい状況だ。その要因として多くのユーザーが口にするのが「辛い運用」である。投資スピードの速さや、安定して遊べない環境に対する不満は年々強まっており、パチンコ離れの大きな要因となっている。

こうしたユーザーの声に応えるべく、遊技機メーカーも様々なアプローチを試みてきた。2014年にSANYOが発表した「CRまわるんぱちんこ大海物語3」はその象徴的な存在であり、甘い運用でもホールが利益を確保できる設計と、プレイヤーにとっての遊びやすさを両立させた機種として注目を集めた。その後も「8個保留搭載機種」や「設定付パチンコ」「遊タイム搭載機」など、遊技環境の改善を意図した機能が次々と登場している。

しかし、これらの取り組みは必ずしもユーザー満足の向上にはつながらなかった。機械側が意図する設計とホールの運用との間に乖離が生じ、結果として本来の性能が十分に発揮されないケースも少なくなかったためだ。こうした状況が慢性的に続いたことが、パチンコファン離れを加速させていった。

2025年には「LT3.0プラス」が登場し、一時的に市場の注目を集めたものの、結果としては、ヘソ賞球1個返しが主流となったことでベースは低下。プレイヤーにとっては短時間で大きな出玉を得られる期待感がある一方で、ストレスフルな展開が増加。高い瞬発力が求められる流れの中で、低ベース化と投資スピード上昇がさらに進み、従来以上に遊びづらさを感じるユーザーも増えている。パチンコで得た利益をパチスロに振り分ける運用も見られるなど、パチンコ単体での魅力が相対的に弱まっている現状も否めない。

固定スタート×新設定がもたらす〝再設計〟の可能性

こうした流れの中で、近年注目を集めているのが、一定の回転数を担保する「固定スタート」機能を搭載した機種である。従来のように運用によってスタート回数が大きく変動するのではなく、一定の遊技体験を提供できる点で、ユーザーの不満解消に向けた新たなアプローチとして期待が寄せられている。

さらに、パチンコ復活の可能性を秘めた取り組みとして注目されているのが、新内規で実現可能となった新しい「設定付」パチンコだ。詳細は後述するが、大当り確率だけでなく、出玉構成や継続性能などにも設定差を持たせることができるこの仕様は、従来のパチンコにはなかった多様なゲーム性を生み出す可能性を持っている。回転数の安定化と設計の自由度拡張が組み合わさることで、遊技のあり方そのものが変わる可能性も見えてきた。

このように、固定スタートや新たな設定機能の登場により、パチンコは従来とは異なる進化の方向を模索し始めている。では、それはパチスロのような遊技性へと近づいていくことを意味するのだろうか。それとも、パチンコならではの価値を再構築する動きなのか。

本特集では、開発者への取材を通じて新しい設定付パチンコの可能性を掘り下げるとともに、実際にどのような機械が実現し得るのかを探る。また、パチンコファンの視点からも、これからのパチンコに求められる姿について意見を集め、その未来像を考えていく。

©SANKYO ©藤島康介/講談社

 

<PART2>

LT3.0の暴走と回らないパチンコの終焉
回転保証×設定で描く逆襲シナリオ

LT3.0による高射幸性の加速で客離れが進むパチンコ。しかし、回転数サポートと設定機能の融合がその流れを変える鍵となる。停滞からの逆襲シナリオを考察する。

文:ゴトロニ 

 PiDEA読者の皆さまこんにちは、パチスロメーカーを卒業し、ライターを生業としているゴトロニです。守備範囲はパチスロなのですが、LTが世に出た辺りからパチンコの仕組みも調べていくと面白いなぁと感じ、手帳を確認してみると2024~25年はパチンコを打つことが多かったくらいでした。ですが、さらなる出玉規制緩和が盛り込まれたLT3.0プラスには実際期待半分で、恐らく「3.0」の上限を攻めていく高射幸性戦国時代に突入するのではないかと危惧していました。すると案の定、メーカー間の開発がヒートアップ。それでは財布がもたないと歴戦のパチンコファンたちの多くが戦線から離脱する事態に陥りました。懐事情が昭和に戻ればついて行けたかもしれませんが、まだまだ可処分所得は増えておらず、この路線を突き進むのに無理があるのは明白なんですよね。

高射幸性の加速が招いた〝誰も座らない新台〟

先日、仕事でパチンコもパチスロも同タイトルの版権が導入されるとあるパチスロの新台を打ちに大型新装へ行ったのですが、パチスロの新台はどの機種も全部埋まっていて取れませんでした。その一方で、パチンコは新台すべてに誰も座らず。パチンコなら余裕で打てたのにと恨み節をつぶやきながら、待っている最中にチェックしたSNSでは店長らしきアカウントが「パチンコの新台が全然動かん」と愚痴をこぼしているのを見て、いろいろと悟っちゃった次第です。

また、尖りに尖った出玉性能によって極端に出過ぎることをホール側も恐れるようでして、そんな警戒心は導入直後から台が持つ魅力が広まる前に厳しい調整環境を生みます。今のご時世はある程度遊べるようにしてくれないと誰も近寄りませんから、機械代の回収を早めようと焦ってさらなる厳しい調整へ……と悪循環に。

ここ数年はパチンコプレイヤー側の要望第1位が断トツレベルで「もっと遊べるようにしろ」でしたが、この要望と相性が悪すぎたのがLT3.0のような高射幸性だと考えます。かくして、現状はミスマッチを推し進めた結果、戦禍に巻き込まれた惨状のようになっており、ここからどう巻き返そうかというのが命題でしょう。

底打ちからの逆転要素「回転数サポート機能」

さて、パチスロをメインに打っている私の立場からすると、この状況はまさに対岸の火事。と言いたいところですが、実のところ評価は逆で、これからはパチンコが盛り返す未来しかないと思っています。株式でよくある〝底打ち〟というやつでしょうか。そして、そう思えるだけの材料もあります。それは一定の回転数をサポートする機能があるからです。

「コテスタ」や「Safety Startルート」のことですね。とても画期的なシステムだと私は評価しています。もちろん、本来ならこんな大掛かりな装置はパチンコに不要と言いたいんですけれども、背に腹は代えられないというか、ワイドなヘソを採用した台でもやっぱりストレスが増える調整になっている現実もあるというか、もう少し手心をお願いしたい現場もあります。また、そういったものとは関係なく振り分けられる玉の動きを眺めているのも案外楽しかったりするので、このサポート機能は大変好意的に受け止めています。

あとは何より、エンジョイ勢としては1000円で30回転とか回る安心感は非常に大きいですね。このセーフティを担保としたプレイ感を客に提示していくような方針で稼働状況を改善していこうという作戦になります。これにてプレイヤーにとって一番の不満は早急に霧散すること間違いなしです。

「遊べるパチンコ」への回帰と設定機の可能性

そうしておいて、次はスペックの改善を乗せましょう。パチンコはなぜかパチスロに比べて出玉がどうとか、RUSH継続率がどうとか、新機種に対してスペックから入る中級者以上が多い印象を受けます。

ここで狙う効果は第2の不満要素である「波が荒すぎてついていけない」層のケアになります。遊べるパチンコという原点に立ち返り、大当り確率は甘デジタイプが理想で、下げてもバランスの良い200分の1の確率帯まで。ここに6段階の設定機能をブチ込んで調理していきましょう。これはかなり自分の憶測なのですが、LT以降波の激しさに走ったのはある時点からゲーム性に単調さが目立ってきたことも要因だったと考えています。大きな出玉の塊を提供するには、どこかで出玉を吸い込まないといけませんから、大当り、今だと図柄ぞろいやLTまでの距離を遠くせざるを得ません。それは即ち、通常時の単調さを増幅させることになり、それが目立ってきたならギャンブル性を上げて誤魔化せばいいという理屈なのですが、そのテクニックが通用するのにも限界があります。その限界を超え、理論が崩壊した今、改めてパチンコのあり方を見直し、大当りまでの高確率化と多段階設定の推測要素遊びで一気に盛り返すという算段です。最初は戸惑うかもしれませんが、打ちながらにして設定が良いとか悪いとかを考えつつ、押し退きを決めるのも楽しいですからね。

設定付パチンコが失敗した本当の理由

そうは言うけど、パチンコで設定機能は一時期何機種も出て総スカンだったけどもご存知ないのかね? …そう思われるかもしれません。このご指摘はごもっともなのですが、設定付パチンコが出た際にプレイヤーから求められたのは「甘い運用」と「高設定をつかんで性能で出す」という2つの要素の兼ね合いだったはず。理想は双方の融合形にて大勝ちすることで、現実レベルとしてそれは叶わないまでも「甘い調整だけれど低設定」「辛い調整だけれど高設定」といったミスマッチの駆け引きに期待して立ち回る面白さ、パチンコにもパチスロにもなかったフィールドにあったわけです。ところがいざ蓋を開けてみると、「辛くて低設定」という環境ができ上っただけ。これでは近寄るなかれ、骨まで焼かれるぞという結論が容易に導き出されてしまい流行る道理はありません。なかなか2つのパラメーターを組み合わせて出玉感を調整するのは難しいと感じました。

回転数サポートが変える〝設定機〟の前提条件

その点、今は回転数サポート機能を採用することが可能。スタートが25回や30回などの回数でほぼ固定。座った後はパチンコなのに設定のことだけを考えて、打って、あっちの空き台の方が設定、高そうじゃね?なんて立ち回る面白さを提供できる。そして、ここまで来たらいっそのこと玉でプレイするパチスロを世に出してしまえという次第です。だったらパチスロでいいのではと思われるかもしれませんが、電動ハンドルの操作だけの〝とっつきやすさ〟はパチスロの比ではなく、また右打ち時などのRUSHで出玉の塊が短時間で取れる爽快感はそのままですので、一口にパチスロ化と言ってもそれは出玉設計の概念的な話であって、ゲーム性のベースは現代パチンコの上に成り立つものと考えています。

設定推測で勝つ体験設計と新たな出玉思想

そして、大事なのはパチンコに設定推測による立ち回りを軸としたゲーム性を提供すること。これは即ち、知識と経験を生かし、一つでも上の設定、より良い正解を目指すことになるので、スペックにしろ、設定示唆演出にしろ、ある程度分かるようにした方がいいでしょう。新規を取り込むにはこれくらいのサービスは必要ですし、何よりパチンコは通常時の回転数が決定的に少ないという構造的ビハインドを抱えています。最近はだいぶ余計な変動時間が削ぎ落とされ回転効率も上がりましたが、パチスロは余裕で7000~8000ゲームは回せるのに対し、固定スタートによるサクサク消化を考慮してもパチンコはその半分ほど。設定を推測するサンプルは多いほど信頼できるので、こしっかり立ち回ってちゃんと勝てたという成功体験を提供するには、ちょっと分かりやすいぐらいがちょうどいいでしょう。

具体的なスペックとしては本当に仮バージョンもいいところですが、ざっと下表のようなものを考えておりました。初回RUSH突入率や継続率、出玉ラウンド振分けの特性などは最大12個ほど持てるという時短性能状態と移行分岐、いわゆるLT3.0プラスの「プラス」部分をフルに発揮すれば、5号機くらいまでのAT機にありがちだった「奇数は荒波、偶数は穏やか」といった遊び心満載の配分もできるのではないかと勝手に想定しております。本家のパチスロでは、今や有利区間の縛りと厳しい出玉試験によってそういう遊び心を差し込む余裕がなくなっており、設定の偶奇による波の荒さの概念は完全に廃れつつありますが、パチンコの方で再現できたらグレートじゃないかと期待しています。

テーマは「罠」/初当りを稼げると設定6かもと勘違いするスペック。あまり継続しなくても設定6かもと思える。ラウンド数が小さいのばかり来ても設定6かもと思える。

 

<PART3>

回転保証×設定×LT3.0+―
〝次世代パチンコ〟はここまで進化する

回転数サポートと設定機能、そしてLT3.0プラス。この3要素を掛け合わせた先に、これまでにないパチンコの可能性が見えてくる。既存機の事例とともに、次に来る〝進化形〟を展望する。

LT3.0プラスが広げる「設計の自由度」

ここでは一歩踏み込んで現代パチンコの持つ可能性について触れてみます。いったん整理するとやはりこれまでに挙げた「回転数サポート機能(機構)」と「多段階設定機能」のペアとLT3.0プラスの「プラス」が成功のカギを握ると思います。

特に「プラス」については十分に利用した台がすでに何機種も世に出ており、今さら指摘することではないのですが、少しばかり補足しておくと、新機種なら豊丸産業から『PAコマコマ倶楽部with坂本冬美89確変ループ10ラウンド極』がデビュー。売りの部分である「高設定ほど10R比率が上がり勝ちやすくなる」というのは、右打ち中に移行する時短モードの違いによって実現していると推測されます。

つまり、〝皆さん10R比率が多い高設定奪取を目指して頑張ってください〟というメッセージ性のある一台になっており、今回のテーマに通ずるニューカマー筆頭的存在なのかなと思うのですが、いかんせん、厳しい運用にされれば設定の意味もなくなってしまう例の残念な展開が見えるのが懸念点です。回転数サポート機能も持ち合わせておいた方が良かったのではないでしょうか(その場合は初当り確率などに設定差をつけないといけない)。まぁ、元々甘デジで稼働実績のあるタイトルだし、設定機能をブチ抜いて人気が出る未来もありますが、その場合はなおさら設定機能の蛇足感が否めません。

〝パチスロ化〟の試みとその難しさ

また、過去にはもっとパチスロっぽいパチンコ台は出ていました。『eパリピ孔明』という台なんですけどね。「プラス」の時短モードをフルに利用していると言われており、そのうち7つのモードを通常時に割き、パチスロで当たり前のように搭載されているチャンスゾーンを再現した意欲作でした。が、一般プレイヤーには受け入れられず残念な結果に。他にも、右打ちに行っても獲得出玉ナシで「お帰りください」されるバランスも不評だったのかなと思いますが、トータルで見ればかなりパチスロらしさにあふれていました。一回の失敗にめげず、チャンスゾーンのあり方をシンプルにするなどして再チャレンジして欲しいと思います。そうですね、回転数サポート機能と一緒にリメイクしてみると、もの凄い支持が集まるスターダムに躍り出る予感しかありません。

パチンコにしかできない進化「物理抽選」という切り札

他に新たなパチンコシーンの到来を予感させる要素は……と考えると、パチスロにはなくて、パチンコのみが使える機能を再度発展させるケースではないかと予想します。

パチンコのみが許されている機能は大きく2つほどありまして、一つは大当りの確率変動。つまり確変です。もう一つは物理抽選。要は役物内で玉の動きが大当りを決めるハネモノなどでお馴染みのやつです。特に後者の玉による抽選は逆さにひっくり返ってもパチスロでは実現不可能な代物。真の意味でパチンコらしさの復権を求めるのであれば、デジパチ的抽選と役物V入賞抽選を含めたハイブリッドタイプなのでしょう。突き詰めると、過去に一定の人気があった藤商事から輩出された『CR Another』シリーズやSANYOの『CRAハネ海物語』(1/149.9のデジタル抽選と羽根に拾われてからのV入賞で大当り)のようなゲーム性の強化版が答えになるのかな、と。

これに回転数サポート機能と合体させて定期的に訪れるV入賞チャンスを構築。そして、時短モードによって羽根の解放パターンが異なって、次に玉が拾われればV入賞激高の興奮タイムが視覚的に見えるとか実現できるかもしれません。いや~、さすがに欲張りすぎて無理とか言われそうですが、そこは何とかプロであるメーカーの開発力に期待して今日も玉を弾きたいと思います。

■ eパリピ孔明

パチスロのチャンスゾーンのような仕組みを実現!

©四葉タト・小川亮/講談社 ©四葉タト・小川亮・講談社/「パリピ孔明」製作委員会

 
<PART4>

ファンの視点から―
パチンコの〝パチスロ化〟を歓迎する

パチンコのパチスロ化は遊技者に何をもたらすのか。あるパチンコファンに話を聞いたところ、業界人の我々とは異なる声が浮かび上がってきた。文:黒木誠

6段階設定プラスアルファに期待

日曜日の朝。開店前の並びにいる時間が、私はけっこう好きだ。今日はどの台に座ろうか、どんな展開になるのか、新台はどんな演出なのかと、そんなことを考えているだけで、少しだけ胸が高鳴る。

ただ正直に言えば、今のパチンコには「怖さ」もある。ひとたび流れを外せば、あっという間に取り返しのつかないところまで持っていかれる。もちろん一撃の夢はあるのだが、その裏側にある一方通行の大敗が、どうしても頭をよぎってしまうのだ。

だからこそ、パチンコのパチスロ化の流れを、私は歓迎したい。

6段階設定の概念、ATを模したLT、リアル抽選を行うCZにポイント特化ゾーン、さらには店長カスタムなど。これらは単なる機能追加や出玉性能アップではなく、遊技に参加している感覚を取り戻すため必要な「心を動かす装置」となりうる。玉が出るか出ないか、数字がそろうか外れるかを見守るだけではなく、状況を読み、押し引きを考えながら打つ、運任せではないガチ感……その余地が生まれるだけで、パチンコはぐっと面白くなると思うのだ。

6段階設定パチンコの不人気は承知しているが、再度挑戦してほしい。現状のパチンコはボーダーラインを大きく下回る。パチスロでいえば設定1どころか設定L以下の台を多く見かける。だから6段階設定パチンコはウケなかった。

そこで、AT機の小役補正をパチンコにも搭載してほしい。回らなければチューリップが開いて少しだけ玉を補償してくれるような機能があれば、設定1でも安心して打てそうだ。

現実的なゴールがほしい

スマパチのコンプリートは9万5000発に設定されている。確かに夢のある数字だが、個人的にはそこまでの出玉は必要ないと感じている。あまりにも遠すぎて現実的ではないのだ。例えば4000発程度でのコンプリート、いわば昔の「打ち止め」のような仕組みを現代的に再構築できないだろうか。

補正を繰り返し、リアル抽選を繰り返し、打ち止めを目指す。明確なゴールがある遊技は、それだけで満足感が違う。「今日はここまで出たら勝ち!」というラインが見えることで、無理な追いかけも減るだろう。

結果として遊技時間もコントロールしやすくなる。一方通行で負ける機械では1時間で小遣いを失うが、展開を楽しむ遊技性になれば半日遊べるし、来月も、再来月も、ホールへ足を運ぶ動機となる。

日曜日の限られた時間の中で遊ぶ身としては、こうした「ちょうどいい区切り」と「最低限の補償」があることが、何よりありがたい。

台と対話し、打ち方を見つけるたなしみを

さらに言えば、設定を示唆する演出や、通常時からの小さな積み重ねが報われる仕組みも増えてほしい。大当たり一発のインパクトだけでなく、じわじわと状況が良くなっていく感覚、ステージを上げていく感覚。今日のこの台は粘る価値があるのか、それとも見切るべきか、そんな判断をできるだけで、パチンコは一段と〝遊技〟に近づいていくだろう。

パチンコは本来、もっと自由で、もっとバリエーションに富み、もっと工夫の余地がある遊びだったはずだ。玉の動きを漫然と眺めるだけでなく、台と対話し、自分なりの打ち方を見つけていく。その楽しさをもう一度取り戻してほしい。

大勝ちしなくてもいい。大負けしなければ、それでいい。そして、もう一度打ちたいと思えること。この心の動きが積み重なれば、結果としてホールにも人は戻ってくるのではないだろうか。パチンコが「真に遊べる遊技」へと変わっていくのなら、その変化を、私は楽しみに待ちたい。

■ PAコマコマ倶楽部with 坂本冬美 89STver.
新設定付パチンコとして導入予定

©株式会社ティアンドケイ・ミュージック ユニバーサルミュージック合同会社

 

 

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