【店長ならば打て!2nd】毎日一緒に打ちに行ってくれる人を伴侶に。

2024.06.13 / ホール

年間300日稼働!休みの日は奥様とペア稼働


学生時代は、日本全国を旅打ちするほどのパチ・スロを愛するとあるホールの店長。好きなことを犠牲にしてまで、結婚する意味はないと考え、同じパチスロという趣味をもった奥様と結婚をした。機種評価に定評があり、過去は掲示板や個人ブログで実施。業界人から一目置かれる謎の店長の考えに迫る。

 

「ヴヴヴ」「からサー」「ゴジエヴァ」などのスマスロ高射幸機がユーザー人気を博している一方で、ノーマルタイプや、技術介入機はどんな時代でも不動の人気と需要がある。その人気の根本にあるのは、長く遊べることや自分の目押しによる技術介入で、出玉率100%を超えられることにある。

そんな技術介入機を中心に稼働を行っているのが、某地域でホール店長を務めるきゅーぴーさんだ。技術介入機を中心に打ち込んでいるのだが、そもそもの年間稼働日数がかなり多く、長短合わせると年間300日稼働し、多様な機種を打ち込んでいる。

きゅーぴーさんの打ち方は休日の際には奥さまと朝から夕方過ぎまでエンジョイ打ちをしている。

ホール業に務めている上で、自らのお金を使って稼働することは自分にとっては必要だと考えている。その際に、家庭の事情などで打てなくなることは仕事に支障をきたしてしまう。だから、結婚する相手は、自分と同じように打ってくれる人を選んだ。業界人の中にはお小遣い制などによるお金の問題や、家族サービスで打ちに行けないという現実に先回りするような考えだ。

さて、そんなきゅーぴーさんが打つ理由は、主に他店の調査といえる。

仕事中でも他店舗視察を行いながら稼働する。視察稼働の際は低貸機種を打ちながら、ユーザーがどの機種へ移動しているのか回遊を観察するのだ。

そして休日には朝から奥様と勝ちを狙いつつも趣味打ち。趣味と仕事を切り替えてパチンコ・パチスロを打ち込む二刀流の店長である。

業界歴20年近くになるきゅーぴーさんの店長としての実績だが、地域一番の大型店で広域集客を狙っていく店舗というよりは、比較的地方店舗の立て直しを多く経験してきており、その手腕を買われて現在の企業にヘッドハントされた。

600〜800台規模の郊外店で地域一番ではない。2年半前に現在の店舗に着任。元々ギリギリ赤字ラインだった店舗であったが、日の売上を2年半かけて約1.6倍向上。もっと上を狙うことも可能だが、それを目指すとどれくらいの投資が必要かを会社に報告した上で、現在のスタイルをよしとしている。

きゅーぴーさんは、自分自身の分析能力が高いわけではないため、機種のカタログスペックを見ただけでは良し悪しは判断できないと考えている。

機種戦略の重要性を増している昨今で、機種の判断材料となるのが、普段の稼働で得られる機種の知識や打感であると考えているのだ。そして普段から打つことで営業センスを磨き上げることにつながるとも話している。

同氏が営業の中でもっとも避けていることが、プロに勝たせることだという。

そのため、他店に打ちに行く際はプロがどの機種を1番初めに確保しにいくのかを重点的にチェックする。また同時にお店の太客になってそうなお客さまが今何の機種を打ち込んでいるのかをよく観察していると話す。

 

「よく他店視察されるときにお店の雰囲気だけを見られて退店される方がいらっしゃると思うんですが、それだけではあんまり意味がないと思うんですよね。そのお店の中で、お客さまがどんな動きをしているのか見る必要があるんですよ」(きゅーぴーさん)

 

確かに競合店舗の稼働状況や出玉的な調査は重要なことだ。

一方で市場のユーザーが何を欲しているのか、1番お店に利益をもたらすユーザーの最新の動きを常に把握し自店に取り込むための手法を模索していくことこそ、実際の営業にメリットがある。ただ趣味として打つのではなく、観察眼を持つことが必要になってくる。

自身の稼働によって機種に対していい思いをすると、営業面に雑念が入ると考えている店長もいるかもしれないが、きゅーぴーさんはそれよりも設定を入れる場所にはお店のコンセプトが肝になってくるという考えの持ち主だ。

 

「ただ打って面白かった、つまらなかったという理由で設定を決めていくのは危険だと思ってます。1番大切なのはお客さまが店のコンセプトへ共感してくれることです。実際、私自身に共感してほしくて趣味全開の営業方針になっています」(きゅーぴーさん)

 

同氏は設定を入れても販促物であおったり、示唆するようなことも避けつつ、プロに読まれないように工夫した設定の入れ方を心掛けている。仮に高設定を入れた台が稼働しなかったとしても、それはそれでいいという考えだ。

何よりも大切なことはお店の太客が高設定を打った時に、偶然の高設定との出会いを演出することだ。「なんでこんな台に6使ってるの?」と聞かれることは多々ある。その偶然の出会いが顧客を定着させ、再来店につながり、常連客になっていく。これも思想の1つだ。

地域性や、競合店の数、店舗の立地によっても営業スタイルは大きく変わってくるが自分で打つことで、潜在顧客の動向が明らかになることは確かなことだ。店長稼働には、機種の良し悪しを判断するだけでなく、店の営業をより改善できるメリットがある。

店長ならば打て!2nd, きゅーぴーさん