40分で1万7000発!跡形も残らない磁石ゴトの手口/セデック

2016.02.18 / 連載

毎月第1、第3木曜日に連載中!「ゴト速報」第11回

直近のゴト被害状況(2月8日〜2月16日)

月日 メーカー名 機種名 ゴト状況
2月16日 エンターライズ モンスターハンター 月下雷鳴ZX ショートゴト(未遂)
2月15日 銀座 カイジ3S 電波・電磁波ゴト
2月12日 三洋物産 CR大海物語2MTE 磁石ゴト(未遂)
2月10日 三洋物産 CRスーパー海物語INジャパンMTD 磁石ゴト(未遂)
2月8日 銀座 カイジ3S 電波ゴト(未遂)
2月8日 三洋物産 CRスーパー海物語INジャパンMTD 磁石ゴト(未遂)

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みなさん、こんにちは。セデック株式会社 中澤です。第11回目の掲載になります。実は先週、今週と磁石ゴトの被害が目立ち始めています。まだ発売されて間もない機種ですが、ターゲットとなりはじめているのが三洋製「CRスーパー海物語INジャパン」です。今回は、昔から絶えることのない磁石ゴトについて少し触れていきたいと思います。

磁石ゴトは大きく2つに分類すると、①大当りを引くためのスタート入賞率をあげるため、②玉を直接払い出すため、に磁石を使用します。

それぞれの手口を簡単に説明します。
①は、スタートチャッカー付近もしくはワープゾーン付近に磁石を近づけ、玉掛かりなどを使用してスタート入賞率を上げ、大当りを引き当てるのが目的です。データ上ではスタート回転数やベースに異常値が出る場合が多く見られます。

②は、他入賞口付近に磁石を使用し玉掛かりをつくり、短時間で玉を払い出す手口です。

磁石ゴトの被害が相次ぐ理由は、比較的手口が簡単で、磁石自体が手に入りやすいというのもあると思います。しかし、本当は大丈夫なはずのホールコンの警戒網を突破されているケースがあるのです。良く耳にするのは、「うちはホールコンでデータをチェックしているから大丈夫」です。もちろんデータ上で発見できるケースもありますが、そうではない「巧妙な手口もあるんだ」ということを改めて認識することこそが重要なのです。実際にはゴト被害にあっているのに、それに気付いていないケースも多々あります。

ホールにホールコンが導入され、あらゆる管理ができるようになって長い年月が経ちましたが、それに伴ってゴト師の知識も進化してきました。いまや、ホールコンで得られる知識やノウハウを、不正するゴト師側がすでに心得ているケースが非常に多いのです。

例えば、「アウトに玉が何発流れるまでは、データ異常の警告が上がらない」などこういった仕組みを知っているため、それを逆手に取って不正を行っている輩がいるのです。前述した②のケースでは、10分以内で2000~3000発を交換し、データで気付いた時にはすでに交換されている場合もあります。過去には、40分で1万7000発抜かれた被害もありました。①のケースでは、大当りを引くまでが短時間だった場合は形跡も残らないかもしれません。

磁石ゴトと軽く考えず、今一度、自店の対策を見直すことをおすすめします。たかが磁石ゴトと言って侮っていないでしょうか? ホールコンのみに頼って、「うちは大丈夫」と過信になっていないでしょうか? 被害額を単日で見ると甚大な被害ではないかもしれません。しかし、一般のお客様が磁石ゴトを目撃した時、その輩がまんまと出玉を持ち帰った場合はこう思うのではないでしょうか?

「磁石で毎回のようにズルをしている人がいて、店員は気付かない(気付かないフリをして)、このお店は不公平だ」と・・・。お客様に与える心証もゴトの二次的な被害なのです。

弊社のサイト「MAX BARRIER(マックスバリア)」でセンサー情報や点検方法等を配信しております。サイトの閲覧やサービスの問い合わせは弊社までご一報ください。

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セデック株式会社

1996年創立。創業以来、安心・信頼して遊技できる遊技環境の構築のため、パチンコホールで遊技台検査を実施してきた。また、ゴト行為などの不正対策としてセンサー類や防護品を提案し、多くのホールで活用されている。

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