[連載:Twitterでは言えない話]リーゼント店長「100%ビジネス」/マルハン水戸けやき台店

2021.11.15 / 連載

第38回 ツイッター上にいるプチ有名人たちに聞く

Twitterでは言えない話

雑誌や動画などの媒体に所属していないただのアルバイトスタッフに、数千人のフォロワーがつく時代になってきた。ツイッター上でわざわざ本人が語らなそうなことを、第三者であるPiDEAが根掘り葉ほりする。

リーゼント店長@マルハン水戸けやき台店

 

 

 


今回の言えない話

「リーゼントキャラは100%ビジネス」
全部暴露してくれたマルハン店長のお話

 


PiDEA編集部(以下略編) : 読者の皆さまは、マルハン水戸けやき台の「リーゼント店長」を知っていますでしょうか。店内でDJしたり、熱唱したり、駐車場でユンボを操ったり、玉箱を運ぶ台車にスケボー乗りしてビッタビタに決めちゃうような動画をアップするとってもファンキーな方です。

 

 

リーゼント店長(以下略リ):あれ、今日の取材Zoomじゃなかったんですか。

編:……っていうか誰ですか!?

:店長の◯◯です。

編:こんなにギャップのある方が中の人とは……。正直めちゃくちゃ驚いています。

:一応、店長の僕とリーゼント店長と2人いることになっているテイなので。

編:中の人はいない方式ですね。

:会えたらラッキーみたいな。

編:今のお話って本当に(原稿に)生かしていいんですか。

:いいですよ(笑)。

編:元ヤン的な人を期待して来たのですが、ものすごい丁寧で穏やかな人ですね。

:(笑)。いやー私も業界歴20年になるんですけど、「ビー・バップ・ハイスクール」とか、不良漫画とかが全盛期の頃に学生時代を過ごしてきました。

編:今は真面目でも当時はバリバリだったとか?

:どっちかというと、「トオルとヒロシ」みたいなのに憧れている陰キャでしたね。その頃のパチンコ店のような古き良き刺激というか、今ではなかなか味わえないスリル。そういうのもイメージしてキャラクターを演じています。

 

 


編:それにしてもなんでリーゼント店長なんですかね。

:この店の店長として5年ほど経つのですが、水戸ってかなり〝現役〟の方がいらっしゃるんですよ。昔やんちゃしていた方が旧車會とかでバイクに乗ったりするのとは違って、こっちは現役で走っていらっしゃる。それを見たとき衝撃で、「いいな、うらやましいな。これだ!」みたいな。

編:そこで閃いちゃうのは逆にすごい(笑)。

:暴走族のコールが好きでYouTubeでよく見るんですけど、街中で実際に聞けちゃうのが水戸なのかなと。地場にあったニーズというか、そういうものは探していたんです。やっぱり地域に愛されないといけないですからね。

編:いやでも逆に怖さはなかったですか。

:たしかにそれはちょっと考えました。地元の方が「分かってるな」と捉えてくださるのか、下手したら「馬鹿にしてんじゃねーか」と捉えられてしまうのか。でもこれはやってみないと分からない。いろんな要素がありましたけど、チャレンジを推奨する社風ですからね。

編:ここで「スイングザバット」が出てくる! でもこういうことを決めるのって、さすがに会社に報告というか上司の方はすんなりOKしたんですか。

:トップのトップまで話を通してという感じではなかったです。エリア長にOKもらいました。

編:当然、広告宣伝的なご判断もあったかと思いますが、日本一のパチンコ企業の店長が「私はリーゼント店長でやっていきます」と提案し、その上司が「よろしくぅ!」って一拍置いて考えるとおかしくないですか!? マルハンさんってもっと真面目というか、そういう方が多いイメージでした。

:改めて言われるとたしかにそうですね(笑)。いやでも、マルハンの店長って意外と破天荒な人が多いと思うんです。私なんかはその中でも普通の部類ですよ。マルハン=真面目というイメージがあるかもしれませんが、けっこう奇抜な方が多いんですよ。たまたま出ている一部が目立っているだけで、そういう要素のある人間は非常に多いと思いますけどね。

編:僕、特に「リーゼント出社」という動画が好きなんですけど、これ完全にキマってますもんね。

:なんにもやってないですよ(笑)。編集ですよ。カット割りを細かくしているからおかしく見えるんです。でも、面白くするのが目的ではなくて、やっぱり集客や売り上げにつなげたいということで始めているので、出社の動画も含め配信している内容は全部いろいろとメッセージを込めているつもりです。

編:そうなんですか。非日常を楽しんでいるだけなんじゃないですか。

:それはないです。

編:ストレスの発散の一環で〜とか。

:ないですね。

編:完全に100仕事ということですか。

:やーらないですよ(笑)。仕事じゃなければ。いいねをもらったら嬉しいですけど、承認欲求とかはないです。それよりも集客。そのためにやっているんで。周りの競合店さんが強い厳しい地域なので、こういう施策をチャレンジしているんです。普通に戦って勝てるんだったらやってないです。

編:すっごいビジネス押し。え、じゃあ水戸という地域じゃなければ別のキャラだったりした可能性もあるんですか。

:その可能性もあるし、そもそもキャラクター店長でやってないかもしれません。

編:異動されたらこのキャラとアカウントはどうするんですか。

:キャラが継続するかどうかは分かりませんが、このアカウントは持っていくかもしれませんね。

編:ちなみに「湯切り」の動画はなんのメッセージが?

:それは……、ただやりたかっただけかもしれません。

編:楽しんでますやん!

 


取材を終えて

若い頃、撮影した動画をYouTubeにアップして仲間内だけで楽しむということをしていたため、クリエイティブな動きもできるマルチな才能の持ち主でした。素顔では物静かに「ビジネス」と強調する割に、リーゼントの格好になると「ウェーイ」とアゴがとがって表情もすぐにスイッチが切り替わるんです。ハッキリ言いますが、その様はもう楽しんでいるようにしか見えませんでしたよ。

聞き手・PiDEA編集部コガワ

 

Twitterでは言えない話, リーゼント店長, マルハン, マルハン水戸けやき台店