5月21日、日遊協は記者会見を行い、先日5月20日に行われた令和3年第1回定例理事会の内容を報告した。
理事会で審議された主な議題は「パチンコ・パチスロ産業21世紀会(5月20日)決議内容の一部改定について」であり、21世紀会から各団体へ通知された通り理事に報告を行ったと述べた。その上で日遊協としては、旧規則機の撤去を進めていく協力を行うとし、また、廃棄台の問題についても懸念を示した。西村会長は記者の質問に答えて「適正な廃棄業者に、適正な台数を、早期に排出することを促すこと。これをみんなで確認しました」と述べた。
すでに日遊協からは、5月7日付でホール会員に向けて「使用済み遊技機の適正排出のお願い」と題された文書を発布し、「遊技機の野積み、不法投棄は、産業の致命傷に直結する極めて大きなリスク要因です」と注意を喚起している。
決議内容の改定について、参加したメーカー側の意見はどうだったかという質問に関しては「全機連はこのことについて初耳ではない。すでに質問や説明はなされた上での改定なので、日遊協の理事会という場で特別に議論したことはございません」と答えた。
その後、報告案件として「21世紀会・依存問題対策の推進状況について」「コロナ対策コンソーシアムPTについて」「遊技機の大型化に関する検討会の審議状況について」という3件の議題があったことが発表された。
質問が集中したのは「遊技機の大型化に関する検討会の審議状況」についてであった。日遊協はこれについて、全日遊連の一部理事から声が上がったのを受けて、日遊協としても検討を行うものだとした。しかし、日遊協として行うのは、加盟ホールの忌憚のない意見をまとめてそれを日工組・全商に投げかけ、意見交換を行う土壌作をつくることであり、遊技機の大型化に関するガイドラインの作成などを行うことを目的としたものではないとした。
また、理事会の内容とは直接関係がないものの、目下東京都などで行われているパチンコ店への休業要請に対しては「コロナ対策の取り組み、エビデンスなどをまとめて東京都・大阪府・愛知県などの都知事や内閣府の担当部局にも働きかけを行ってきた。その上で要請が出されるのであれば、答えることは難しい」と立場を述べた。
さらに、計10回行われた西村会長による音声SNS「Clubhouse」での企画、「日遊協西村会長とパチンコ談義」については、「普段接することのない人々と意見交換できる良い機会だった」として、「現在のところ再開は考えていないが、また大きな問題が業界で生じたり、広く意見を聞きたいことがあれば再開したい」と意欲をにじませた。
自身の体調についての質問も飛び出したが、それに対しては「ご心配いただきありがとうございます。良くなってまいりました」と顔をほころばせ、まだ平均台の上をまっすぐ歩くことはできないなど後遺症は残っているものの、リハビリを継続させ、誘われているゴルフなどにも行けるようにさらなる回復を目指していくと語った。