給付金10万円の先を見据えた賢い使い方①【FP王子の知っトクお金の秘密】
2020.07.01 / 連載年金問題に消費増税。膨らみ続ける金融不安や悩みなど〝お金のアレコレ〟に人気ファイナンシャルプランナー高橋成壽が斬りこむ!
「自分のためであり誰かのため」
経済を動かす10万円の賢い使い方
【前編】
1人10万円の定額給付金はもう振り込まれましたか?
このお金は、自分と家族を含めた世帯人数分のお金が世帯主にまとめて振り込まれますが、申請しないと受け取ることができません。もし、まだ手続きしていないという人や、何もしなくても振り込まれると思っていた人は、早めに手続きを済ませておきましょう。
10万円、あなたなら何に使いますか?
どうせなら自分の役にたつこと、もしくは誰かのためになることに使ってみませんか?
①消費(経済循環に使う)
外出自粛要請にあわせ、休業要請や移動制限で仕事が減って収入が減った人。収入は変わらないが、買い物の機会が少なくなり逆に支出が減った人もいるでしょう。
10万円の定額給付金はどんなことにお金を使ってもいいのですが、多くの人は買い物が1つの選択肢になると思います。
パーッと使う人もいるかもしれません。〝目先の贅沢〟とあまり快く思わない人もいるかもしれませんが、何も悪いことではありません。むしろそのお金が誰かの収入になると考えれば消費することはとても重要なことです。
今回のコロナ禍で売り上げが激減している業界がたくさんあります。パチンコ業界もその一つ。
衰弱している業種・業界の中で、皆さんそれぞれの日常生活においてなくてはならない会社やお店はありますか?
少し思い出してください。
もし、外出自粛や営業自粛で窮地に立たされているお店などがあれば、皆さんからの支援が必要です。例えば近所にある飲み屋さん、生鮮食品を販売しているお店など、行きつけやひいきのお店に対して、経済を回すと同時に自分の欲を満たす消費を考えてみてはいかがでしょうか。
②寄付(社会に使う)
一口に寄付と言っても、色々あります。
コンビニエンスストアやスーパーマーケットのレジにおいてあるような余った小銭を寄付できる仕組み。毎月定額の支払いを続ける寄付もあります。あしなが育英会、フォスタープラン、日本赤十字、ユニセフ、カタリバ、フローレンスなど、昔からある世界規模で活動する団体から、日本の社会的な課題を解決するための非営利組織などは常に寄付を募っています。
あなたが手にした今回の10万円の元をたどれば、会社の利益にかかる法人税、働いた人が納めた所得税、買い物をした時の消費税などの税金にたどり着きます。あなた自身も含め誰かが稼いだお金の一部が一か所に集められて、困っている人のところに10万円の定額給付金として戻ってきたのです。受け取ったお金を貯めるのも一つの方法ですが、社会のために、またより困っている人たちのために一部をプレゼントするということを考えてみませんか?
出身地や支援したい地域があればふるさと納税を活用して寄付するのもいいでしょう。
最近ではクラウドファンディングといって、新しいサービスや商品を開発した人、もしくは開発をしたい人が世の中の見ず知らずの人々にお金を募り、その中でプロジェクトを応援したいと思う人たちが資金援助をするという仕組みもあります。資金提供の見返りは、ふるさと納税であれば寄付先の特産品など、クラウドファンディングなら発売になった商品やサービスを利用することができます。その気になれば、寄付先はたくさん見つかるのです。
著者プロフィール
高橋成壽
慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、金融系のキャリアを経て2007年にFP事務所を設立。2020年より東海大学湘南キャンパスで非常勤講師としてお金の授業を担当。
超富裕層向けの資産保全サービスを提供する寿FPコンサルティング、富裕層向けの資産運用サービスを提供する寿アセットマネジメント、現役世代を応援するライフデザインセンターを経営。無料のライフプラン相談サイト「ライフプランの窓口」、無料のマイホーム相談サービス「住もうよ!マイホーム」、保険見直しサービスの「保険チョイス」を運営している。
ライフプランの窓口https://www.lifeplannomadoguchi.com/
寿FPコンサルティングhttps://kotobukifp.co.jp/
住もうよマイホームhttps://sumou-myhome.org/
保険チョイスhttps://hoken-pro.org/