パチンコ営業は根本から変わらなければならない(林秀樹)

2020.05.08 / 連載

【金曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(264) Withコロナの時代となる

 

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。5/6までだった緊急事態宣言が延長されました。ただしその宣言延長で要請される行動は地域によって違うものとなっています(図①、5/5付読売新聞朝刊を基に作成)。 

これを受けて各遊技組合では営業再開に向けて動き出すことになり、特定警戒の13都道府県以外ではすでに営業が再開されています。

しかし単に宣言が解除されたといってもそれは枠組みだけの話しであって、肝心の顧客の行動が変わるわけではありません。感染への不安、密集を避けたい心理などはすぐには変わるものではなく、営業を再開してもコロナ問題が起こる前の水準には到底及んでいないのが現実です。

この状況は当分続きます。また、顧客心理以外にも営業再開にあたっては自治体及び組合よりかなり厳しい条件が出されている例もあり、今までの営業で中心的に考えるべきとされていたこと、つまり「並ばせること、集客すること、宣伝をすること、煽ること、店内活気を演出すること」ができない状況で営業をすることになります。

これまではより広範囲からの新規客の獲得を目指して広告宣伝を行いました。また、開店前に人を並ばせることでその期待感の演出を図り、店内はより混雑した状況を作ることで活気の演出を図ってきました。そしてそれらができないのです。

これは根本的にパチンコ営業の方法を考え直さなければいけない、パラダイムの転換を図らなければならないことを意味しています。

市場シェアと顧客シェアという考え方があります。

市場シェアの向上とは「商圏内の客数から自社に来る客数を増やすこと」、顧客シェア向上とは「顧客の使うおカネをより多く自社に向けさせること」という違いがあり、これまでは市場シェアを増やすことこそ業績の向上につながるとの考え方が主流でした。

しかしこれからはこれができなくなります。考えるべきは、「今いるお客様、来て頂いているお客様にいかに満足をしてもらい、継続来店、または長時間の来店につなげるかを考えることが重要になります。これまでのように「とにかく集める」ではなく、少ない客数でいかに業績を創るか、と考えるのです。

飲食店などはこれからの営業においてテイクアウトに活路を求めました。来店での食事が躊躇されるなら自宅で、というように変化に対応しています。もちろんまだまだ軌道に乗っているとは言い難いですが、外部環境の変化に合わせようと動いています。

パチンコ店はテイクアウトができませんので、「どうしたら、どうあったら来店してもらえるか」を考えることになります。それには新しい視点でのマーケティングが求められます。「これからの顧客は何を求めるか」、その一つの答えは「安心」でしょう。

アフターコロナは幻想です。その時代は当分やってきません。これからはウィズコロナです。「コロナとともに社会生活を送る」、そのの時代に合わせた施策、戦略を組み立てていかないといけないです。

 

 

 

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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。著書に「ジリ貧パチンコホール 復活プロジェクト」(幻冬舎)がある。

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