【水曜】高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座
[第28回]猪木、カイジ、暴れん坊、怪物くんの選び方
以前から言っているように、1月の「真・花の慶次」でMAX機ビッグコンテンツ一連の流れが、一旦終わります。つまり、次期戦略への流れが、この2月から始まると考えた方が良いでしょう。つまり「1機種をドーンと導入!」の機械頼み運営から、「戦術運用」的な流れに変わります。
また、「真・花の慶次」導入の有無でも、この戦術は変わってきます。
基本は「全部買い!」
「猪木5」「カイジ3」「暴れん坊将軍」「怪物くん」との4択問題に成りがちですが、「所詮、機械評価は客任せ」と割り切って、基本は「全部導入する」が最も正しい戦術となります。2014年もそうでしたが、なんだかんだ言っても「以前からあったコンテンツ」で、それなりに安定感はありそうです。ただし、〈牙狼〜慶次の流れ〉と比較するとどうしても小粒な訳ですから、「過大な集客力の期待」は禁物です。そうは言っても、予算的にも優先順位は必要でしょう。
枠で選択するのもアリ
【枠】で選択してみる。一応「暴れん坊将軍」以外の3機種は「新枠」としての登場。大きく変わったのは高尾「カイジ3」で、続いて平和「猪木5」、「奥村・怪物くん」です。今やもう「枠は機械ギミックの一つ」と言われる程の時代になりました。以前の京楽「仕事人」で登場した新枠も
やはりそれなりに稼動貢献はしていた事は否定できません。それならば、思い切って「新枠の完成度で、優先順位をつける」のも、一つの選択肢だと言えます。但し、この「新枠」は、あくまでも「稼動安定化の一つの要素」であり、集客力にはなりません。私たちが目にしている「遊技機の完成度」なんて、ユーザーは全く知りませんし来店するまで分かりません。
だから、いわゆる「機械評価」は「集客力に対して」なのか、「稼動貢献力に対して」なのか、今自分は、何に対して評価しているのか、をキチッと把握しておきましょう。
業界外の人に聞く
コンテンツは「知名度」と直結します。よって全くパチンコをいない人も含め、20代、30代、40代、50代、60代の人に、「知名度の順番」を聞いてみるのも面白いかもしれません。間違っても、パチンコを打つ前提で「どれを打ちたい?」とは聞かないように。ユーザーの評価は、過去の成功体験や失敗体験(つまり勝ち負け)で、評価が変わりますし、今聞きたいのは、「コンテンツの知名度」ですから、パチンコを打つ打たないは全く関係ありません。
大当りスペックで考える
・・・とは言っても、全部MAX機の話ですから、スペック詳細の話になります。しかし、「初回確変突入」は50〜60%。かつ「継続率=100%」の「V確ST」仕様であって、「猪木5」に至っては、ほとんど「牙狼」です。特筆すべきは「怪物くん」の「転落抽選タイプ」で、その賛否は分かれるところではありますが、今後注目すべきスペック仕様でもあります。さらに、唯一の「小当り搭載機種」でもあり、新しいスペックに対する演出効果は、導入するかしないかを別にしてでも、今後の展開を考え、最も注目する機種であることに変わりはありません。
もう一方で「最大出玉」で考える
計算上では以下の通りです。「怪物くん=1480個」「猪木5=1785個」」「暴れん坊将軍=1872個」「カイジ3=2240個」となっており2000個オーバー機種は「カイジ3」だけ。「牙狼金色=2016個」、「北斗6=2240個」「ヱヴァ9=1890個」「慶次=1872個」の流れがあってからの、この流れですから、正直「怪物くん」の出玉はやや物足りないといえます。「最大出玉2000個」のキーワードがユーザーにあるならば「2000個弱」なのか、はたまた「2000個オーバー」なのか・・・せめて、私たちはそれを知っておきましょう。
<追記>
まだまだ「北斗6」が健在で、「ヱヴァ9」の結果が好調の中だとは言え、「真・慶次」は導入前で、2月の機種を考えるわけですから、ホールにとっては未知との遭遇的に、「何が何だか分からない状況」でもあるでしょうし、大変な判断を迫られていることでしょう。更に、2月後半戦の戦いも視野に入れながらとなるのですから、更に大変ですよね。あえてトップ導入に拘らないスタンスも必要になりますし、メーカーサイドに踊らされないよう、「無理は禁物」と心して、準備しておきましょう。なんだかんだと、パチスロもありますし・・・ね。
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高橋正人
パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。