高橋正人「ルパン vs 翼 vs ナデシコ」

2015.06.25 / 連載

【水曜】高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第54回]お盆商戦の戦い

なんやかやと、今年の盆前も「マックス機種」がメインとなる事は確実で、どう対応するのか?が問われる事となるんでしょう。 そこで、色々な観点から、メイン3機種の比較論争でもしてみましょう。

■スペックの単純比較

とりあえず、3機種の基本は「V確ST」仕様でありマックススペック。重要なのは「連チャンモード突入&継続率」になる。 【ルパン】・・・特賞確率=1/394.8、高確率=1/ 77.3、ST回数=130回⇒モード突入率【60%】・継続率【81.6%】(継続=5.43回) 【ナデ2】・・・特賞確率=1/394.8、高確率=1/ 62.6、ST回数=104回⇒モード突入率【60%】・継続率【81.3%】(継続=5.34回) 【キャプテン翼】・・・特賞確率=1/399.6、高確率=1/102.1、ST回数=154回⇒モード突入率【51%】・継続率【78.0%】(継続=4.55回) こう比較してみると、【ルパン8】と【ナデシコ2】は、出玉の振分が異なるものの、大当りの流れは似ている傾向が分かる。 【翼】は『ほぼ牙狼金色』(高確率=1/109.6・ST=161回・継続率=77.1%・回数=4.37回)と考えて良さそうである、 この辺りの数値を踏まえた上で、「設置場所」「対抗機種」「各台計数の有無」等々を考えるべきであろう。

無論、最大出玉の体感も考慮するならば、以下の様になるので、参考にされたし。 【ルパン】=確変最大1,890個・通常1,260個、【ナデ2】=確変最大2,240個・通常1,120個、【キャプテン翼】=確変最大1,908個・通常1,890個

■枠の注目

御存じの通り、【ルパン】のみ新枠での専用枠になる。他の機種は現行枠の使用可能となる。 無論その結果、機械購入費用は、平均的に【ルパン】の方が高くなる。しかしながら、それは打ち手には全く関係ない。 それよりも、その「インパクト性」に注目し、「話題性」を伴い、「来店動機」に繋がる訳だから、費用対効果は大きいと言える。 逆に、現行枠なのに「本体で購入」した場合、費用対効果の面だけは【ルパン】には勝てない事となる。

■コンテンツの評価

さて、これが一番難しい評価になる。基本的には『遊技機としての知名度は【ルパン】の勝ち』になるだろうが、満を持しての登場 となる【キャプテン翼】だって、その話題性では負けていない。話題性とは『集客力に直結する』事に繋がるので、捨て難い評価となる。 されとて【ナデシコ】だって、世の中でのコンテンツ評価としては高い支持がある事は想像に容易い訳だが、『遊技機としての過去評価が高い』とは言い難く、それがマイナス材料に働く可能性は高い。

常に言っている事だが、『その台に誰が座るのか?』を想像しなければならない。 20代・30代・40代・50代・60代・・・そして、その男女比率はどうなるっているのか?その想像を働かせて欲しい。 その答えを先に出してから、今の自店舗のマックス顧客層と比較してみて頂きたいと思う。先に店舗顧客層を見てしまうと、先の想像に影響が出てしまうからである。ココが要注意すべき点になる事を知っておいて欲しい。

■スペック比較

【ナデシコ】・・・特賞確率=1/299.3、高確率=1/78.3、ST回数=104回⇒モード突入率【60%】・継続率【73.7%】(継続=3.81回) 「打ち手の見た目」では、ST突入率が同じで、ST回数も同じで、更に特賞振分比率も同じであるから、その演出性も同じになる。 ただ異なるのは、高確率が異なる事となり、それにより特賞の継続率(連チャン性)のみが異なる事となる。 平均大当り確率で「約1/95」が違うだけなのだが、その継続回数値は「約1.5回」の差がある事になる。さすがにこうなると、打ち手としても「費用対効果」を考慮するならば、明らかにマックス機種を選択する事となるであろう。 個人的には、大当り比率、または出玉(賞球個数)を変えて、継続回数値をその半分「0.5〜0.7回の差」の選択がベターだと感じる。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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