藤崎敏郎「てめーこっち来てやってみろ」怒り爆発の言葉

2016.07.01 / 連載

【金曜】藤崎敏郎の人材育成セミナー
第104回「タイ企業訪問特別号!」

今、タイに来ています。タイの労働事情を知るための研修会に参加しています。弁護士、社労士のグループでタイの人材会社を訪問しました。

タイでのビジネスで大切なポイントを学びました。単純なことですが、タイ人は日本人とは違うということです。

タイ人を象徴する言葉で「マイペンライ」という言葉があります。これは気にしなくて良いですよという意味です。例えば、レストランで注文した食事が出るのが遅くてウェイターが謝ったときに、「マンペンライ」と客側が応える感じです。友人同士は、約束の時間に遅れて急いで駆けつける相手に向かって「マンペイライ」と応えています。

しかし、それが行き過ぎて、「こちらはマイペンライなのだから、あなたもマイペンライでいきましょうよ」という風土ができているそうです。規律を守れなくてもマイペンライなのです。

このような風土から、時間通りに仕事が進まないことが多いというタイの事情を知ることができます。遅刻をしてもマンペイライです。仕事が締め切りに遅れてもマンペイライなのです。

また、タイではホウレンソウをしないのが普通だそうです。そして、当然に自分にとって悪い報告はしないそうです。日本の企業では当たり前とされている時間厳守やホウレンソウができていない社員たちの現地での指導や教育の大変さを実感できました。

現在、タイに進出する企業は大手企業から中小企業に移っています。現地の代表者になるのは、中小企業では技術畑出身の人がなるケースが多いそうです。そして、その人たちはタイ人気質を現地で初めて体感して驚くそうです。その上、これまで人事労務や経理を学んできていないので、まったく初めての書類の作成などに多くの時間を取られているそうです。

現地の日本法人の間では、「TKY」という言葉が流行っているそうです。怒りが爆発した言葉で、意味は「てめー、こっち来て、やってみろ」を略したものです。タイ人気質も知らないで、日本の本社から経理や総務の書類が「遅い」と言われて、つい、怒って言ってしまう言葉だそうです。

本社と現地との共通認識が大切ですね。日本でも本社から何か言われると、「TKY」で怒っている人もいるとは思いますが、海外で仕事をする当事者たちのことを考えるとまだいい方なのかもしれません。

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◯プロフィール 藤崎敏郎(ふじさきとしろう)
・株式会社パートナーズリンク社長 ホームページ⇒http://p-link.co.jp

元セブン&アイグループの本社スタッフ。パチンコ企業にスカウト採用され、営業部長、そして、社内大学のメイン講師として活躍。その後、キャリアコンサルタントと社労士資格を取得して独立。社員研修と人事コンサルティングで日本各地を飛び回っている。これまでのコンサルティング企業数は延べ300社以上、研修の受講者数は15万人を超える。業界誌にも複数連載し、ナンバー1社員研修講師と評判が高い。

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