維新の党・高井議員の質問書に対し政府が回答

2016.03.14 / ホール

3月1日、維新の党所属の高井崇志衆議院議員は「ぱちんこ遊技機の射幸性管理に係る規制の在り方とのめりこみ・ギャンブル依存症問題の関係に関する質問主意書」を今国会に提出。これに対し、政府が11日、答弁書で回答した。


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高井議員は質問主意書で、大きく4点について聞いている。具体的な内容は以下の通り。

1.「遊技くぎの傾きの変更に関する風適法の適用関係について」
1については、①遊技くぎを変更して出荷したメーカーへはどんな罰則が適用されるか、②著しく射幸心をそそらない範囲内で行われるホールによるくぎ曲げの変更承認申請は認められるのか。

 2.「日工組から警察庁に報告されたとされる調査について」
2については、①遊技くぎ問題(メーカー出荷時点で遊技機の性能が検定機と異なるものになっている可能性)に関し、警察庁が日工組に調査を依頼し、その結果を報告したとされているがそれは事実か、②調査依頼が事実とすれば、日工組から警察庁への報告はどんな形式か、またその内容を記録した行政文書はあるか、③その記録文書が存在するならば、情報公開法に基づき開示請求できるか。

 3.「遊技機規則に規定する検定の取り消し処置の処分基準について」
3については、①検定の取り消し処分について、各都道府県公安委員会の自由裁量により「検定を取り消さない」という判断ができるのか、②「検定を取り消さない」と判断されるのはどのような場合か。具体的な処分基準に照らし明らかにしてほしい。

 4.「再発防止策について」
4については、①簡易に遊技機の性能調査が実施できるために、ホールの営業中の遊技の結果から遊技性能を機械的に計算し表示・監視する装置を遊技機に取り付ける必要性があると考えるが、政府の見解はどうか、②メーカーに対する報告請求、または警察職員による詳細な検査が必要と考えるが、政府の見解はどうか」、と全9項目にわたって踏み込んだ内容の質問している。

これに対し、答弁書は以下の5項目について回答している。

1の①に対して「個別具体的な事情により判断すべき事柄であり、ご指摘の事実関係のみをもって一概に答えることは困難である」、1の②に対しては、「都道府県公安委員会は風適法関連法規に照らして遊技機の増設、交替その他の変更が適合していると認められれば、当該承認をしなければならない」

2に対しては、「日工組から『型式の遊技機と性能の一部が異なる遊技機が含まれていた可能性があり、回収を進めていく』との文書報告を受けた。文書は、行政機関の保有する情報公開法律に規定する行政文書である」

3と4の②に対しては「遊技機規則に基づいて、検査または質問するか否かは都道府県公安委員会において、個別具体の事案に即して判断されるものである」

4に対しては、「質問にある『実際の遊技の結果から射幸性基準に係る遊技性能を機械的に計算し表示・監視する装置』の意味するところが明らかではなく、答えることは困難である」

今回質問主意書を提出した意図について高井議員の秘書は、「(高井)本人は以前からギャンブル依存問題に関心を持っている。あいまいな部分の多いパチンコ業界のルールを明確化させることで、少しでもギャンブル依存問題の解決につなげたいと考えたから」と述べている。

写真1は提出された質問主意書写真2はそれに対する政府の回答

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