稼働が低下した原因の先を分析する

2019.06.22 / 連載

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より()数字は結果、その先を探れ

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。...

【日曜】ド底辺ホール復活プロジェクト
コンサルティングの現場より(219) 数字は結果、その先を探れ

皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。相変わらずの厳しい稼働が続きます。イベント等での巻き返しをすることが難しい現状では、月1~2回の新台入替と日々の遊技機メンテナンスを軸に営業に取り組んでいると思います。

ただ、「イベントが出来なくて入替が軸になる」というのは自店だけでなく他店も同様です。それなのに、同じ施策しかできないのに自店よりも業績のいい(または維持できている)他店は、いったい何が違うのかを考えてみましょう。

日々の業務の中に「他店調査」があります。商圏内の客数を記録する業務です。その残したデータを分析しているというお店はどれだけあるでしょうか。集計したデータをファイルに閉じて「はい、終わり」だったとするならば、ここに自店と業績の良い他店との歴然とした差があります。

日々のデータをチェックしていると、たとえば人数調査である日突然稼働が上がる、はたまた突然下がるなどの急激な変化が見られるときがあります。そういったときはたいてい、理由も把握できているものです。稼働が急上昇した時は他店が店休であったりとか、急降下した時は他店が大型入替をしたりであったりとか。だいたい他店の影響を大きく受けて自店の稼働(客数)に変化が現れます。そしてこういった急激な変化(それが良きにつけ悪しきにつけ)が起こった場合、それは得てして「外部的な影響」による変化なのですぐに理由がわかります。

ただ、「ここでわかった理由」は実は「原因」ではなく、その先には「真の要因=真因がある」ことに気づくかどうか、が大きな差となります。

例えば「客数が減少した」ことを、
・【結果】客数減少 → 【原因】他店の大型入替
と捉えると、この原因に対処するには自店も大型入替をする、となります。データも数字を確認して「はい、終わり」となるでしょう。

しかしもっと深く考えると、
・【結果】客数減少 → 【原因】他店の大型入替 → 【その原因】自店の魅力が薄れていた → 【それを引き起こした原因の仮説】機種構成、出方、販促、清掃その他
と考えることになり、仮説に基づいた施策を展開していくことが出来ます。

他店調査の結果を「分析する」というのは(他店調査に限らず数値を分析するというのは)、それなりに長期間を見て変化を感じ取ることです。一般的に、
・急激な変化の要因は外部的な影響
・ゆっくりとした変化の要因は内部的な影響
を受けています。急激な変化を見て脊髄反射のように対応することが分析なのではなく、緩やかな変化や予兆を発見することが分析です。もちろん今回の例は他店調査なので、他店の人数からも(他店の)変化を感じ取れるはずです。突発的な出来事ではなく緩やかな変化を気にできるか、その真因を探れるか、仮説を立てられるか、ここに自店と他店の違いがあるのです。

数字は結果、事象を表しています。そしてその集めた数字は「宝の山」です。数字を見てファイルに閉じて終わり、ではなく、長期間の変化を読み取るために過去のデータを活用してください。内部的な変化を感じ取ることが重要です。「外部要因による変化は気にする必要はなく、分析のための事象」と捉えてください。


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アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表取締役 林秀樹
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1972年生まれ、福井県出身。大学卒業後、遊技機販売商社勤務を経てパチンコホール企業へ。エリア統括部長、遊技機調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな調整技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。著書に「ジリ貧パチンコホール 復活プロジェクト」(幻冬舎)がある。

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