神保美佳コラム「CR怨み屋本舗の漫画本」

2015.10.25

第40回神保美佳のマニアックコラム「展示会おみやげ品評会」

 パチンコのタイアップは数あれど、やはり一、二を争うテーマといったら「漫画、アニメ」あたりでしょう。私のような素人考えで恐縮ですが、液晶画面に映し出す絵やストーリーがあらかじめ出来ているので、演出などが考えやすいからではないか? と思いますが…どんなもんなのでしょう?

 それはともかく、先日藤商事の『CR怨み屋本舗』発表会で頂いたおみやげが、写真1の漫画本類です。写真右から、作品が連載されている「グランドジャンプ」、そして単行本が2冊。雑誌の表紙に出ている「地獄先生ぬ〜べ〜」も、以前藤商事からパチンコになったりしているので、ゆかりが深い雑誌なのかもしれません。

 この雑誌では、写真2のようにスペシャル漫画として、早くもタイアップ機をテーマにしたミニストーリーまで掲載されているのに驚きました。実は私はもう近年漫画本を全く買ったり読んだりしていないのですが、こういう形で販促を行うのは今や当り前なんでしょうかね…? なかなかよく考えられているなーと思いました。

 パチンコやパチスロでは、タイアップした漫画をモチーフにした非売品の販促用雑誌を作る…ということ自体は、けっこう昔から行われています。写真3はその一例ですが、右が奥村の『CRまいっちんぐマチコ先生(2003年)』、左がアリストクラートの『パチスロ巨人の星|||(2005年)』販促用に作られた漫画雑誌です。両社とも現在は廃業したり経営母体や社名変更が行われるなど、環境が変わってしまっているものの、当時としてはかなり力が入ったものとなっていました。

 内容的には、タイアップ機をテーマにしたオリジナル漫画を軸に、各演出などの紹介や原作者インタビュー(写真4)などもたっぷりと楽しめ、入門用ツールとしてもおすすめ。こういうスタイルの冊子は色々なメーカーでも出ているので、販促の役割としては十分あったと思われます。さらに時代も進み、今回紹介した『怨み屋本舗』の場合は、パチンコを知らない漫画ファンを取り込む方法としても、充分期待できるのではないでしょうか?



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神保美佳

1990年、パチンコ好きが高じてOLからパチンコ業界誌記者に転身。93年にフリーとして独立。以降、「パチンコ必勝ガイド」やスポーツ新聞、一般誌、業界誌などで活躍。パチンコ関連グッズコレクターとしても有名で、これまでにパンフレットや遊技機の部品、展示会のお土産など数千点を収集。著書に「パチンコ大図鑑777」(白夜書房)、「パチンコ年代記」(バジリコ)など。ブログ「Pachinko MANIAC WORLD別館〜気まぐれ日記〜」も随時更新中。

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