日工組「ちょいパチ」未適合あわせて12機種展示

2016.04.25 / ホール

4月25日、日工組は手軽で安心・安全に遊べることを目的とした遊技機「ちょいパチ」の記者発表を東京都中央区の三洋物産東京本社内で開催した。

「ちょいパチ」は大当り確率が1/40程度で、ヘソ賞球5個以上を日工組内の申し合わせ事項とする新たなジャンルのパチンコの総称を指す。

4円パチンコの新たな市場の開拓と4円パチンコと低貸パチンコの適切なバランスを保つことがコンセプトで、1〜2時間の短い時間消費を目的としているプレイヤー、パチンコがしたいのにお金がかかるため遠のいているプレイヤー、未経験だがパチンコに興味がある人をターゲットに、気軽にパチンコができる環境を提供することを目的としている。

各メーカー共通のロゴを使用することで「ちょいパチ」という新ジャンルの訴求を行い、6月中旬から、まず1/30以上の「ちょいパチ」を市場に投入、その後7月中旬、8月中旬と段階的に展開することで、9月以降の定着を目指していく。

記者発表会で日工組の金沢全求理事長は「遊技産業活性化委員会の下部団体である遊技機検討委員会で、日工組から全日遊連様、日遊協様、同友会様、余暇振様、PCSA様、ホール5団体の皆様に身近なパチンコとして、ちょいパチを提案させていただきました」と冒頭でちょいパチ提案の背景を語った。

金沢氏は続けて語る。

「ちょいパチは、大当りを身近に体験できるものとして確率を1/40以内とし、また安価で遊べるように賞球5個以上で検討しています。今までファンの減少にどのように対応していくか遊技産業活性化委員会で話し合い、色々な案があるもののなかなか効果的なものはありません。例えば我々が身近な人を初めてパチンコに連れて行った時、今の射幸性が高い遊技機が多いなかでは、初めての人が大当りを体験できない、パチンコというものはお金がかかる遊びなんですねといわれてしまいます。それでは初めての人に遊んでもらえません。そこで業界としてビギナーの方でも分かりやすく、安心安全に楽しめるような遊技機を我々が提供するのが必要ではないかと考え、ちょいパチをファンを獲得するための新たなジャンルとして提案させていただきます」

質疑応答で、ちょいパチの導入にかかるコスト感について質問が飛ぶと、「まずシリーズ機から始めて、いずれはメイン機としても出していきたい。遊べる遊技機として高価なものにならないよう考えている。シリーズ機とすることでコスト面を抑えていければ」と返答した。また、ちょいパチの遊技金額について聞かれると、「遊技金額は羽根モノと同等レベルを想定している」。販売やエンドユーザー向けの普及施策については、「日工組加盟の全メーカー、35社が市場に投入しちょいパチコーナーとしてボックスで運用していければいいと思う。メーカーとホール様が一体となって新規ファン取り組みをアピールしていく。行政からも射幸性が低いものとして評価をいただいている」と金沢理事長や技術担当者から説明が行われた。

会場には適合済機種のSANKYOの「ちょいパチアクエリオンEVOL39(大当り確率約1/40、ヘソ賞球5個)」、三洋物産の「ちょいパチ海物語3R29(大当り確率約1/30、ヘソ賞球5個)」、大一商会の「ちょいパチ天才バカボン5KC-S29(大当り確率約1/30、ヘソ賞球6個)」、高尾の「ちょいパチリアル鬼ごっこWAB29(大当り確率約1/30、ヘソ賞球6個)」、藤商事の「CRAリング運命の日FPY(大当り確率約1/30、ヘソ賞球6個)」、平和の「CRAJAWS2CQ(大当り確率約1/30、ヘソ賞球5個)」など6機種が展示・試打できるようになっていた。そのほか、適合前の6機種が参考展示され、京楽産業.、サミー、ソフィア、ニューギン、マルホン工業など各社が開発・販売に向けて動き出していることをアピールした。

なおちょいパチは4月29・30日に千葉県の幕張メッセで開催されるニコニコ超会議内の「超パチ(日工組主催)」で、ファン向けに展示される。

写真1はフォトセッションで日工組理事メンバーがガッチリと手を握る。左からSANKYO社長・筒井公久副理事長、三洋物産社長・金沢全求理事長、藤商事社長・井上孝司副理事長

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