大手法人機械対策課SH@CKの新台講座「P冴島鋼牙」

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【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座

今週は7月7日導入開始予定「P牙狼(8)冴島鋼牙」（サンセイ）全国50,000台

本業界が行政の許認可営業である事は言うまでもない事だが、その許認可の本質であるのが〝射幸性〟である。その“射幸性”の代名詞とも言える機種が時代それぞれに存在するが、コンテンツ業界となった頃から特定のシリーズ機が長い期間に渡り代名詞として君臨している。
スロットで言えば「GODシリーズ」、パチンコでいえば2010年末頃から2016年末頃まで続いたMAX時代では「牙狼シリーズ」となるだろう！現市場において「GODシリーズ」は健在であるものの、パチンコに関しては「北斗無双」であるのは明白である。
「牙狼シリーズ」が〝射幸性〟代名詞の王座を譲ってしまった理由は内規の波に合わせた新シリーズのリリースが出来なかった事にあり、本機は王座奪還を見据えた機種と言える。旧世代の機種と渡り合う事が無謀なのは言うまでも無い事だが、時代も着々と進み「P機」の活躍こそが業界の将来に繋がるとなれば期待したい限りである！

そんな本機のスペックは、本機販売に際して『シリーズ機初代』との比較を多くされているのを見かけはするが、競合となる現市場最高機種となる「北斗無双」との比較にて理解を深めてもらいたい！

項目	P冴島鋼牙	CR真・北斗無双
初当り確率	1/319.7	1/319.7
タイプ	ST	ST
ST継続率・連荘期待回数	80%・5回	80%・5回
ST回数・ST中確率	160回・1/99.9	130回・1/81.2
ST中ラウンド振分	ALL10R(1500個）	51%：16R(2400個)・8%：8R(1200個)・42%：4R(600個)
初当り時ラウンド振分	ALL10R(1500個)	ALL6R(900個)
右打ち中1回当りの期待獲得出玉	約1400個	約1447個
初当り時ST突入率	33.2%	50%
初当り時通常時短回数	100回	100回

このように「北斗無双」が勝っている点が多いのは分かるのだが、捉え方次第では旧規則機に対して『よくここまで差を詰めた』スペックとも言えるだろう！

演出においては、サブタイトルにもあるように『初代牙狼 冴島鋼牙』が重要となっていて、初代では3DCGがほとんどだった演出が大きくクオリティアップしてファン納得の出来となっている。そして「牙狼シリーズ」と言えばなギミック演出は、筐体こそ「牙狼-翔-」より変更は無いが、本機は電機メーカー「SHARP」との共同開発による『シースルー（透過）液晶』を搭載しており、2枚の巨大液晶が牙狼の世界観を彩り、盤面上の他ギミックも多彩となっている！

本機「P牙狼-冴島鋼牙-」の訴求ポイントは『コンテンツ＆スペック+α』となるだろう！
コンテンツの訴求といっても『牙狼』のネームで十分だと思われがちだが、今の筐体も「翔」「TUSK」「Pライト」に続き4機種目である上に、新色の枠が市場全体に行き届く訳では無いだけにキャッチは必要となるだろう！本機の牙狼が〝全くの新作〟である事に合わせ、「GIGA GHOST VISION」（W液晶）などの盤面に施された新要素の訴求は必要と言えるだろう。
そしてスペックにおいては前述した事に合わせて【+α】として、結局の所は「遊技環境と扱い」に帰結するであろう。表記上のスペックでは「北斗無双」に劣るのは言うまでもないのだが、「北斗無双」とは世代が異なる機種で通常時のベース差がおおよそ10程度は「牙狼」が高くなる事が予想される。同じスタート値であった場合には「牙狼」の方が初当りに要する玉数が約600個程度少ない計算となるため、遊技環境には十分に注意が必要となる。

現市場においての〝射幸性〟の代名詞となる「北斗無双」もシリーズを通して業界の柱として支えてくれるのならば良かったのだが、まだ記憶にも新しい昨年9月の「北斗無双2」の散々なる結果には全国のホールが予想はしていたものの落胆した事だろう。

総評としては「北斗無双」の王座に関しては、時代のスキを突いたにしか過ぎないとの見解も少なくないのが本音である。「北斗無双」の使用期間は未だ20ヶ月程もあり、まだまだメインとして貢献してもらう事は当然ではあるが、将来に供給出来ない機種に依存し過ぎる事は業界にとって良い事では無い。

本機「牙狼」は「北斗無双」の対になるメイン機となる事が出来るか分からない中でも可能性には期待したいのは山々だが、現実問題、簡単な事ではないのは百も承知である。それ以上に、今後の「P機」開発の可能性へと繋がる事に重きに置いて、業界の趨勢を担う可能性があると意識・注意をしてユーザーに提供して頂ければ幸いだ！