依存問題フォーラムを開催/21世紀会

2019.05.20 / 組合・行政

5月14日、ホールやメーカーなどの業界14団体で構成されるパチンコ・パチスロ産業21世紀会と全日本社会貢献団体機構による「パチンコ・パチスロ依存問題フォーラム実行委員会」が、「パチンコ・パチスロ依存問題フォーラム」を東京・中野区の中野ZEROで開催した。

フォーラムは、ギャンブル等依存症対策基本法で「国民の間に広くギャンブル等依存症問題に関する関心と理解を深めるため」ため、5月14~20日が「ギャンブル等依存症問題啓発週間」と定められたことを受けて開催されたもの。

安心パチンコ・パチスロアドバイザーを中心に業界関係者を対象に行なわれた一部では、まず21世紀会の阿部恭久代表による基調講演が行なわれ、2019年度中に店内ATM撤去などの依存対策が行政から求められていること、ファンと接するアドバイザー制度の拡充を図っていくことなど、パチンコ・パチスロ依存問題に関する現状と課題が語られた。

続けて行なわれたパネルディスカッションには、リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)に出向して実際の相談対応を行ったホールスタッフが参加。なかなか知ることができない相談の実例が紹介されたうえで、「アドバイザーとして対応できることには限りがあるため専門機関との連携が重要」「顧客の様子を注視することで問題の早期発見が期待できること」「パチンコが日々の支えになっている方もいる」など、活発な議論が交わされた。

またこれを受けてRSNの西村直之代表理事からは「産業として依存問題からファンを守ることも顧客サポートで、長く楽しく遊んでもらうことが業界にできること。ギャンブルがネットに移行していくなかで、対人サービスは業界の強みになります」と総括コメントが語られた。また一部では全日本社会貢献団体機構から、依存対策の予防や解決に取り組む4団体へ向けて、助成金の交付内定証の交付も行なわれている。

一般ファンを対象にした二部では「パチンコ・パチスロ依存問題の正しい理解のために」と題し、RSNの西村氏に加え、浦和まほろ相談室の高澤和彦代表、日工組社会安全研究財団パチンコ・パチスロ遊技障害研究員でお茶の水女子大学基幹研究院人間科学系の坂元章教授を交えた企業報告・事例報告が行なわれた。約500名を収容する会場は、一部は満席、二部もほぼ満席となり、依存問題に対し業界関係者はもちろん、一般ファンからも関心を集めていることをうかがわせた。

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