中国が悪質旅行者のブラックリスト作成へ

2015.04.09 / カジノ

4月7日、香港紙サウスチャイナモーニングポストによると、中国政府国家旅遊局が海外でマナーの悪い旅行者をデータベースに記録し、海外での国家イメージを損なう悪質な行為を抑制する方針を明らかにした。

同局はウェブサイト上で「(一部の旅行者によって)中国のイメージが傷つけられている」とし、海外での不品行を戒めるために悪質旅行者の情報を記録、必要に応じて行政処分を課すと発表している。悪質行為にあたるのは「海外諸国の風習や習慣の侵害」や「公共施設および史跡の破壊」、「交通機関を混乱させる行為」、「賭博および売春への参加」など。これらの行為が海外諸国の観光当局やメディアなどを通じて報告された場合、旅行者の情報が最長2年間にわたって国家のデータベースに記録され、旅行会社などに配布されるという。

2年前、エジプトの古代遺跡の壁に自分の名前を刻み込んで傷つけた中国学生の行為が大きな批判の的となった。タイの寺院では、中国人観光客が敷地内で濡れた下着を乾かしたり、寺院内の鐘を蹴るなどのマナーに反する行為が相次ぎ、中国語のエチケットマニュアルを発行した。また、中国国内でも飛行機の乗客が着陸後に非常ドアを空ける行為が発生するなど、旅行者のマナーの悪さが問題視されている。

昨年、海外へ渡航する中国人客は初めて年間1億人を突破。国連のデータによれば、中国人海外渡航者の消費額は、2012年以降世界最大となっている。

サウスチャイナモーニングポスト, 中国政府国家旅遊局