三木流「等価交換が招く暗黒の未来」
2014.12.13 / 連載【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー
[第28回]等価にすべきか、否か、それが問題だ
皆さんこんにちは!! 28回目の連載になりました。今回は交換率の話について考えてみたいと思います。良く聞かれるのが「等価交換がいいの?」「それ以外がいいの?」という質問です。
今年は、消費税増税から交換率を下げるホールさんが急増したことは皆さんご存知だと思います。特に関西圏では、その動きは活発だったと思います。現在、この関西圏で「交換率を等価に近づけたい」という動きが起こっています。
私も関西圏によく行く(クライアント様もいる)のですが、大阪、兵庫、京都など「5.6枚交換」すなわち「11.2割分岐」になって、優良ホールが更に稼働が上がり、ユーザーの勝率も上がる、更に地域で統一されているので、「高設定を打つなら関西だ!!」という非常に、うらやましい地域だと思っていました。しかし、そんな中、等価交換への動きが出ているという流れで「なんのこっちゃ??」というわけです。「今のままでいいでしょ!!」と思うわけですが、以下の理由が推察されるのです。
①設定を使えないホール、そのスキルのないホールの稼働が落ちていて、優良店との差が開く。 ②上記のようなお店は新台に頼っている場合が多く、パワーゲームを仕掛けるホールが多いが、スロットに関して規制により、ろくな機械がない中、集客ツールを失った。
簡単にいうと、この①、②ですな。 つまり、自店の稼働が落ちた理由を、交換率のせいにしている節があると‥‥。そこでやっぱり、「等価じゃないと駄目だ!」となるわけです。これって、危険だと思いません? 例えば等価交換に戻したとしても、客滞率が下がって、勝率が下がれば長い目で見るとお客さんの数は減っていくでしょう。競合店を出し抜けば集客するのでしょうが、遅かれ早かれ競合店も合わせるわけですし(やられた方はいい迷惑・・・)、関東にいる私は、等価のお店もがさんざん苦しんでいるのを目の当たりにしているわけです。なぜなら‥‥お客さんの客滞が下がる上に、勝率が下がってしまうのは上述した通りです。もちろんヘビーユーザーにとっては「等価じゃなければ嫌だよ!」というお客さんが多いのも事実でしょう。しかし、地域の中で、みんなで守っているのに敢えてそれを崩そうというのは・・・・はて?
等価交換は資金力のある大手ホールが有利!!
「5.6枚交換」などのホールは技術力、がある、優良ホールが有利! この図式が露わになった事象だと思います。すなわち資金力のある、機械頼みのホールが声をあげているのではないか?と思ってしまうわけです。うーんメーカーが儲かりますね。私、個人的には、設定を駆使し、本来のスロットの楽しみをお客様が追及できる交換率がいいと思っています。もちろん全国同じ交換率が理想です。でないと遊戯人口が減りますよ!!さらに!! どちらがお客様、業界にとっていいのか?
皆様はどう思いますか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 三木貴鎬
1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。