三木流「修羅の刻・超研究」

2015.03.15 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!!

41回目の連載になりました。今回は「修羅の刻」の評価です。現行機トップの爆発力を誇るという事で、気になっている人が多いのではないでしょうか。

筐体は「マクロスF2」や「蒼窮のファフナー」と同じドーナツビジョンの全面液晶機。液晶上部には大きな押しボタン式の役物も搭載されています。液晶演出は筐体が良いので見栄えしますが、可もなく不可もなく無難な出来でした。原作は1989年の漫画なので画風も古い印象で、コンテンツ自体も弱く集客には期待できそうにありません。

スペックは純増3.0枚/GのAT特化タイプ。万枚突破率が5号機史上最高とのことです。ハーデスの設定①で確率1/459、ベース29Gでコイン単価4.4円程度。本機は設定①で1/394、ベース34Gとハーデスに比べ甘い数値ですがコイン単価は4.2円と大差ないことを考えると、単純に出ない辛い台と予測できます。

通常時は確率1/70の修羅珠を5つ貯めると必ずチャンスゾーンかATに当選。ただ、そのチャンスゾーンでのAT当選率は30%ほどのようで、初当りまでのハードルが高い印象です。ようやく当たったATも150~200枚ぐらいの単発で終わることが多く、運よくG数上乗せが重なれば一気に出玉が伸びる仕様になっており、ゲームシステム的にも稼動には期待できない一発台です。ATは擬似ボーナスとATを行ったり来たりする「花の慶次修羅」と同じようなシステムでこの仕組み自体も過去にはヒットしていません。

ギャンブル性の高い一発台は「ミリゴ」や「ビンゴ」のようにゲーム性がシンプルで単純なものしか受けない傾向にあり、本機はATの仕組みが複雑なので厳しい結果となりそうです。さらにSANKYOの今まで実績の低さも懸念材料のひとつ。SANKYOのスロットは過去には「マクロス」しか好結果は残しておらず、筐体のよさ、演出の派手さに惹かれてしまいますが冷静に判断したいところです。

GW前は新台入替を行いたいタイミングですが、本機は見送り若しくはバラエティーに最少台数をお勧めします。一撃性の高いギャンブル機であるなら、シンプルかつ、万人にわかりやすい仕様である事がポイントになるのではないでしょうか。

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三木貴鎬

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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