三木流「ベルセルク極秘評価」

2015.01.16 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!!

33回目の連載になりました。今回は注目度の高い新規メーカー七匠さんの「ベルセルク」の試打の感想を述べたいなと思います。

筺体はオーソドックスなリール上部に液晶を搭載したもので、メイン液晶の横に縦長の小さめの稼働式サブ液晶も搭載しています。サブ液晶は回転する仕組みで、熱い演出時に回転して裏面の顔型の役物が登場します。リールと液晶の間のスペースには剣型の役物も搭載しており、それが上下に動きます。新規メーカーですが開発陣には実績があり、見た目は安っぽくなくエンターライズの雰囲気でした。

液晶演出は画像もよく、効果音や光の使い方も上手く、非常にクオリティの高い仕上がりでした。 スペックはART特化タイプ。全てが疑似ボーナスになっており、G数上乗せはなく、疑似ボーナスの上乗せ(ストック)で連チャンします。イメージ的には、「バジリス2」や「モンハン月下雷鳴」に近いゲーム性です。通常時はレア役によって上がったモードが転落しないようになっていたり、ボーナス後の100Gはチャンスゾーンになっていたり、止めにくい工夫が「モンハン」と同様にありました。初当たりは軽めで単価も3円を切り、遊べる仕様ですが、特化ゾーンの性能が強く一撃性も兼ね備えています。初当たりの半分以上が単発ボーナスになりそうな仕様で、一撃性能が本当に強ければ、その単発も我慢できますが、そうでないと厳しい結果になりそうです。

キャラクターやゲーム性を考えると、「バジリスク絆」や「モンハン月下雷鳴」を打っているお客様が好んで打つ台だと思われます。ただ「バジリスク」や「モンハン」の設定6は出玉率が119%や116%あり、設定狙いの楽しさも打つ動機になっていますが、本機の設定6は出玉率で112%しかなく、イベントなどで盛り上がる機種ではありません。同程度の出玉率には化物語がありますが、稼働は良好でしたが、やはり設定狙いのお客様は少なめでした。本機はスロット好き客には支持されそうですが、ギャンブル好き層にはマッチしない印象。主役にはならないが脇役としては導入しておきたい台です。

適正台数は

100台クラスのホールで バラエティー向け

200台クラスのホールで 4~5台

販売台数が1万5000台と少なめで、パチンコの機歴を含んだ販売になる地域もあるようです。新規メーカーでキャラクターもそれほど強くなく、集客力は期待できないので、無茶な売り方に付き合ってまで導入する必要はないかと思います。それでも、台自体の作り込みは非常に良く、脇役機として寿命が長く使えそうなので、導入を見送った場合は他店の稼働を注視して後追い導入を検討するべき台です。3月は他に「戦国コレクション2」「麻雀物語3」「ブラックラグーン2」と脇役で使えそうな台の販売がありますので、色んな新台を少しずつ導入するほうが、全体稼働には好影響となりそうです。

役物と演出が派手なので出来が良く見えてしまいますが、冷静に判断が必要な機械といったところでしょうか。

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三木貴鎬

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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