三木流「ガルパン悪くないぞ!」

2015.09.21 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!!

67回目の連載になりました。今回は、「ガールズ&パンツァー」についての評価を書いてみたいなと思います。「ルパンよりもいいのでは?」という声も多く聞く本機の評価はどうなのでしょうか?問い合わせが非常に多い機械です。2012年、2013年に放送されていたテレビアニメが原作で、今年の11月には劇場版も公開されるコンテンツです。ルパンと同じ筐体で見栄えする新台ですが、そのゲーム性はどうなのか試打してきました。

<ボーナス>

ボーナス非搭載のAT特化タイプ

<確率&出玉率>

■ART初当たり確率

設定①:1/399

設定②:1/378

設定③:1/354

設定④:1/298

設定⑤:1/259

設定⑥:1/216

■出玉率

設定①:97.1%

設定②:98.3%

設定③:100.2%

設定④:104.5%

設定⑤:108.1%

設定⑥:113.1%

<通常時>

ベース:45G/50枚

コイン単価:2.7円(設定①)

■教官鬼ごっこ(自力CZ)

AT当選期待度:25%

■ガルパンチャレンジ(自力CZ)

5種類のタイプから選択可能

①あんこう:80%成功を4G連続クリアでAT突入

②かめ:ステップアップ方式

③かば:1G勝負

④あひる:20G継続

⑤うさぎ:15G継続

AT当選期待度:40%

■サバイバルウォー(自力CZ)

30G継続

6種類の選べるキャラクターによってAT期待度と継続率が変化

■あんこう祭り(自力CZ)

周期抽選で突入

20G+α継続

AT当選期待度:66%

<AT>

純増:2.5枚/G

■戦車道(通常AT)

初回6G+バトル30G継続

継続率:67~88%

(モンハン月下雷鳴と同じく毎G抽選のバトル継続)

■ストックウォー(セット数ストックゾーン)

AT継続時に突入の可能性がある0G連セットストック

■マウスへの挑戦(プレミア)

88%継続AT+大量ストックチャンス

<感想>

筐体は「ルパン三世」と同じ下パネルも液晶になっている全面液晶タイプ。筐体右上のミニリールは形式上のもので液晶出目で遊技します。液晶上部にはドラムの役物がありますが、麻雀物語3などでも搭載されていたドラムと同じような役割で派手さはありません。

スペックは純増2.5枚/G、高ベースのAT特化タイプ。ゲーム性はバジリスク絆とモンハン月下雷鳴を足したようなものでした。通常時はレア役を引いて自力CZに突入するかどうかの流れで、演出も引っ張ることことは少なく、意外とあっさりしています。強い自力CZの「あんこう祭」だけは周期抽選でレア役に関係なく突入するので、それが通常時のアクセントにはなっていました。バジ絆に似せたゲームの流れですが、バジ絆は小当たりで50枚程度の出玉を獲得でき、小当たりを引けばひくほどAT突入の期待が高まる仕組みでしたが、本機のように単なるチャンスゾーンの繰り返しでは飽きが早そうです。

ATは、バトルの雰囲気は「5対5」などの表示でバジリスク絆を意識した作りになっていますが、敵も見方も同じような女の子キャラで乗っている戦車も区別がつきにくく、バトルの見た目は派手ですが、それが勝敗を分かりにくくしていると感じました。バトルの途中には作戦と呼ばれる強攻撃が色々と用意されていますが種類が多く、役割も覚えきれずライトユーザーには分かりにくいかと思われます。

バジリスク絆は「絆高確」という、レア役のチャンスシステムが秀逸で、継続バトルの面白さがありましたが、本機はただ継続するかどうかだけのものなので演出は派手ですが単調な印象です。

継続の仕組みはモンハン月下雷鳴と同じで毎G抽選となっているようですが、それゆえに強攻撃を繰り出したのに負け、勝てそうな演出が出ているのに負けることも多々ありそうで、毎G抽選がプラス要素とは考えないほうが良さそうです。継続バトルにセット数ストックが絡んで連チャンとなる仕様ですがストック数が全て分かっているので、バジリスク絆よりはモンハン月下雷鳴に近い仕組みです。

総合的にはよくできた新台ですが、ゲーム性が近い「バジリスク絆」「モンハン月下雷鳴」が比較対象となると辛口評価にならざるをえません。初当たりは、高ベース機にしては軽く「超バランススペック仕様」とのことですが、その分は連チャン性が欠けるはずなのでギャンブル好き層は打たない新台です。筐体の良さ、演出の良さは評価できますので、低貸しでは抜群の稼動となりそうです。販売台数は20000台、希少価値には期待できません。

小型店ではバラエティー、大型店でも4~5台まで。見た目の派手さと、バジリスク絆に似せた作りなので高評価になりがちな新台ですが、客層も限定されますので脇役機としての評価です。

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三木貴鎬

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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