三木流、花の慶次の評価は?

2017.08.18 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは! 166回目になりました。今回はニューギン製「花の慶次~天を穿つ戦槍」(納品8/20~)の評価です。シリーズ第4弾の最新作がお盆明けに登場します。旧基準の撤去に伴い、新台が欲しい時期ですが、導入すべき新台か試打してきました。

<ボーナス>
ボーナス非搭載のART特化タイプ

<確率&出玉率>
■ART初当たり確率
設定①:1/431
設定②:1/420
設定③:1/399
設定④:1/357
設定⑤:1/330
設定⑥:1/306

■出玉率
設定①:98.5%
設定②:99.2%
設定③:100.7%
設定④:103.3%
設定⑤:107.0%
設定⑥:110.1%

<通常時>
ベース:47G/50枚
コイン単価:2.7円(設定①)

■花システム(周期抽選)
下2桁が87のゲーム数でART抽選
(87G、187G、287G・・・)
周期到達時は4種類の前兆ステージへ移行
周期は滞在モードによって当選期待度が変化
モードは当選するまで転落しない

■皆朱の刻(自力CZ)
10G継続
全役で朱槍を押し込む秒数をためる
秒数が貯まれば貯まるほど期待度UP
ART期待度:45%

<ART>
純増2.0枚/G
バトル継続×セットストック

■大合戦ボーナス(通常ART)
1セット平均50G
バトル形式のART(モンハン月下雷鳴の仕組みに近い)
ベル、レア小役:味方の攻撃
リプ3連:敵の攻撃

■天槍炎武(上乗せ特化ゾーン)
10G継続のSTタイプ
ストックを獲得すれば10G再セット
平均ストック5個


<感想>
筐体は、信長の野望と同様の全面液晶ドーナツビジョンタイプで、筐体右側にはパチンコの牙狼の剣のような、押し込むチャンス役物の槍が搭載されています。今回の筐体もオーソドックスで過去の3作と比べて筐体が進化している感じはありません。

液晶演出は、パチンコと同じような演出が多く映像クオリティも同程度。通常時は100G毎に周期抽選が行われ、その度に平均32G間の前兆で液晶演出がざわつきます。さらに、レア役からは自力CZ抽選での前兆のざわつきもあり、周期抽選とレア役抽選が絡むことで、前兆状態の滞在時間が長く、止め時がなく打たされてしまう通常時となっていました。

スペックはベース47G、純増2.0枚のART特化タイプ。ベースが甘く、液晶の前兆演出も長いので自然と稼働は伸びそうです。ARTの初当たり確率は設定①~⑤までは、ほぼ押忍!番長3と同程度で、ベースが番長3よりも高いので投資金額は安くなります。設定⑥の出率が低く設定狙い客は打たないスペックですが、元々、花の慶次の客層は中年男性が多く、パチンコ客ともリンクしているので、設定狙い客が混ざらないことは客層の浄化につながり、本機にとってはプラスの作用になりそうです。

ARTのゲーム性は、モンハン月下雷鳴に似ています。本機では、リプレイが3連して初めて敵の攻撃となり、リプレイ一発で攻撃を喰らうよりは納得しやすい仕組みです。セットストックでは、ストックしたセットも初当たりと同等なので、ストック1個あたりに3.3セットの価値があり、これもモンハン月下雷鳴と同様のシステムです。

その分、上乗せ特化ゾーンへの突入頻度も低く、上乗せ自体の派手さはありません。ART突入までの流れ、ART中のバトルの流れなど分かりやすい仕上がりで客層にもマッチしています。

過去3作のSISでの初週稼働は
2015年11月花の慶次~戦極めし傾奇者の宴~   19,792枚
2013年11月花の慶次~これより我ら修羅に入る~ 20,912枚
2012年11月花の慶次~天に愛されし漢~     24,336枚

固定ファンが存在する人気コンテンツで、初代は良い結果になっていましたが、直近2作は特に販売台数が3万台以上と多く稼働が伸びませんでした。今回は15000台~20000台と多すぎない印象です。

本機は大型店では4台前後、中小型店ではバラエティーに数台という評価ですが旧基準機の撤去問題、みなし機問題もあり、撤去せざる台が多い場合はもう少し多めの台数を購入してもいいかと思われます。

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三木貴鎬(みき・たかし)

1972 年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー, 花の慶次~天を穿つ戦槍