三木流、美ラメキの評価は?

2018.05.18 / 連載
【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー 第204回目
今回は藤商事製「美ラメキ」(納品7/1~)の評価。藤商事から大ヒット機種の「沖ドキ」を意識した最新台が登場する。5.9号機初の純増2.0枚ART特化タイプだが、導入する価値があるのか試打してきた。


<ボーナス>
疑似ボーナスのみのART特化タイプ
■ハイビスカスボーナス:約130枚(60G)+1G連BIG
■BIG:約130枚(60G)
■REG:約60枚(ベルナビ8回)

<確率&出玉率>
■ボーナス初当たり確率
設定①:1/373
設定②:1/359
設定③:1/344
設定④:1/325
設定⑤:1/303
設定⑥:1/273

■出玉率
設定①:97.2%
設定②:99%
設定③:100.8%
設定④:103.2%
設定⑤:106.2%
設定⑥:112.5%

 <通常時>
ベース:47G/50枚
コイン単価:3.2円
天井は無し

<ART>
純増2.0枚/G
■初回引き戻しゾーン
ボーナス終了後32G以内の当選で常夏チャンスに移行
■常夏チャンス(天国状態)
引き戻し高確状態
■超常夏チャンス(超天国状態)
REG中の7セグ揃いからREG終了後に突入

継続G数:16Gor32G
引き戻し確定+1G連BIGストック超高確率
平均ストック:4.7個

■1500G確定モード
全ての初当たり時に継続ストック29個を抽選

■ロングフリーズ
BIG1G連3個以上+ボーナスストック10個以上+常夏チャンス確定


<感想>
筐体は「貞子vs伽椰子」と同じオーソドックスな上部液晶タイプだが、液晶部がパネルになっており、そこに沖ドキのようなハイビスカスランプが搭載されている。ハイビスカスの位置が「沖ドキ」よりも少し上に配置されている。「沖ドキ」や「沖ドキトロピカル」の女の子キャラそっくりの“トコちゃん”という女の子キャラがパネルに描かれているが、これには節操がないと感じてしまったのは私だけだろうか。

スペックは純増2.0枚のART特化タイプ。本機の場合、疑似BIGが130枚、疑似REGが60枚となっている。BIG210枚、REG90枚の「沖ドキ!」と比較すると非常に少ない。さらに純増枚数も「沖ドキ」の純増3.0枚とは比べるまでもなく、単純に沖ドキのスケールダウン版という印象だ。

BIG枚数は少ないが90%の連チャン継続性能を誇ったネットの「ニューチバリヨ」が惨敗だったことを考えると、BIGボーナスが100枚強の“BIG”とは呼べない獲得枚数では厳しそうだ。
 
初当り確率や、連チャンする確率などは沖ドキに近い数値であるが、千円ベースが倍近く高いので金額的には安く遊べる台。ただ、この手のシンプルなギャンブル機では、遊べる仕様は求められておらず、どれだけ連チャンするか、どれだけ出玉があるかが重要だ。

もし、本機がヒットするのなら、沖ドキのギャンブル性を抑えた「沖ドキトロピカル」「沖ドキパラダイス」がもっと稼働しているはずである。 また、本機は5.9号機なので天井がなく、それもマイナス要因である。天井がなければ、初当りの悪い台は単純に放置されてしまう傾向にあり、低設定の稼働は伸びないだろう。

一方で、本機の見せ場は「一撃3000枚フラグ」を搭載していること。しかし、これは言い換えれば「3000枚リミッター」であり、5.9号機ART機の厳しさを表してしまっている。 本家「沖ドキ!」は高射幸性機リストに含まれないため設置比率の規制を受けず、どこのホールでも認定期限の2020年6月までは使い切ることになるだろう。

つまり「沖ドキ!」撤去後から5号機完全撤去までは残り半年あるが、「沖ドキ!トロピカル」の認定機は5号機完全撤去の最後まで使い切ることができることになる。その牙城を切り崩すほどの性能があるだろうか。

 本機は「沖ドキ」ではなく、「沖ドキ!パラダイス」「ニューチバリヨ」と同じ結果になると予想している。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

著者プロフィール 三木貴鎬(みき・たかし)

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に株式会社エスサポートを立ち上げ独立、経験を生かしてコンサルタントに転身する。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナーや講演会を行う。info@slot-support.co.jp

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー 第196回目, 美ラメキ, 藤商事