ベース30以上、ヘソ賞球数4個の機械開発を示唆/PCSA

2016.02.23 / ホール

2月19日、PCSA(金本朝樹代表理事)は第14期第3回臨時社員総会および第55回公開経営勉強会を都内千代田区の「アルカディア市ヶ谷」で開催した。

社員総会のあいさつで金本朝樹代表理事は、いわゆる遊技くぎ問題の撤去リストについて触れ「約5万台の回収時期や、メーカー側がどのような協力をするのかという重要な点が不透明だった」と指摘。その上で、「1996年の社会的不適合機問題では2年間に76万台が撤去され、パチンコ人口が31.4%減少した。また、2004年の4号機問題では3年間で190万台が撤去され、パチスロファン人口は15.2%減少した」と振り返った。今回の撤去・回収は、50万台から90万台と言われており、「いかにして遊技人口の減少を抑えていくかが大きな課題だと思う」と述べた。

さらに、その課題の解決に向けて、「ホールが求める多種多様な機種を開発するためにできるだけ早く大幅な規則改正を実現してほしい(中略)多種多様な機械ができても、今の交換率では現場でうまく運用できない。交換率30玉以上で営業できるよう、業界の基盤を作っていく必要がある」などとホール側の見解を示した。一方、メーカーに対しては「回収・撤去に伴い、メーカーからの協力をはっきりさせるよう他団体にも働きかけ、サポートプラン実現へ話し合いを進めたい」とも語った。

この日行われた公開勉強会(第1部)では、日工組の渡辺圭市・技術担当理事が「新しいぱちんこ遊技機はどのようなものか?」をテーマに講演。その中で、第二次撤去リストは3月中には公表すると発表。また、今後出荷する適正機はベースが30を切らないものであることや、ヘソ・スタート賞球数の4個化(検討中)、短時間(2時間程度の遊技)で勝ち負けが分かる、役モノをからめた1種以外の機種をつくる、ことなどメーカーが進めている方向性を語った。

第2部では「新しいぱちんこ遊技機の活かし方」をテーマにパネルディスカッションを実施。日工組・渡辺圭一氏、技術委員会委員長・山口孝穂氏(京楽産業取締役)、PCSA副代表理事・大石明徳氏(ニラク取締役)、PCSA理事・荒籾伸一氏(ボネールAM事業部長)の4人のパネラーに加えて、コーディネーター・藤田宏氏(エンタテインメントビジネス総合研究所代表取締役)がそれぞれ、「あって欲しい・作ってみたい遊技機」、「今後(低射幸性となった時)のパチンコ店ビジネスモデル」「低射幸性機の直近、移行期、その後の重要なポイント」「業界全体として取組まねばならないこと」を討論した。

画像1は社員総会で冒頭のあいさつをする金本代表理事
画像2はホール関係者とメーカー関係者のパネラーで行われたパネルディスカッション
画像3は新しい遊技機について講演する日工組の渡辺理事

PCSA, PCSA副代表理事・大石明徳氏(ニラク取締役), PCSA理事・荒籾伸一氏(ボネールAM事業部長), 技術委員会委員長・山口孝穂氏(京楽産業取締役), 日工組, 渡辺圭市, 藤田宏氏(エンタテインメントビジネス総合研究所代表取締役), 金本朝樹