【水曜】第24回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2014.10.15 / 連載

ホールにワクワクしたいのです

先週、10月5日納品の新機種はかなりの数がありまして、また版権的にも認知度が高いものが多く、筆者が見た限りでは各ホールのポスターやチラシも力が入っているように感じました。でも蓋を開けてみたら、いつも通りのルーティン的な入れ替えという感じで…。もう、よっぽどのことがなければ入れ替えで盛り上がるのは難しい時代になったということでしょうか。

筆者がパチンコを始めた学生時代、もう30年くらい前になりますが、悪友から「どこそこの店に新台が入るぞ」なんて聞いたら授業をサボってまで並んだ ものでした。筆者が業界に足を突っ込み販社の手伝いをしていた頃、もう20年くらい前になりますが、設置した新機種の立会いで待機していた店内から外を見ると、今か今かとオープンを待つ長い長い行列がありました。そんな光景が見られなくなったのは、だいたい10年前くらいからになります。「新装開店」が「新台入替」になってからは、ただ設置してある機械が新しくなるだけで、あまりワクワクするようなことがなくなりました。

昔は玉がしっかり出せたけど、今はそういう時代じゃない。確かにこれだけ新機種がたくさん登場して、あれもこれも導入しなければならない以上、そ れも理解できます。でも今のような、ただの「新台入替」では客側としてワクワクするのは機械に対してだけ。正直、どこのホールで打っても同じというのが現状です。でも「新装開店」は、あくまでホールに対してワクワクできた。昔の入れ替えは機械の名前なんか一切気にせず、このホールならやっ てくれるだろうくらいの気持ちで並んだもんです。

色々取材していると、多くのホールさんから「機械あってのホールだから」という言葉が聞こえてきます。それは決して間違っていることではないとは思いますが、それでもホールの立場でそんなことを言うのは違うんじゃないのかなと。どんな機械でも客をつけることができる、それくらいの覚悟を持ってくれれば客側としても期待できるホールになることができるのではないでしょうか。他は「新台入替」だけど、ウチは「新装開店」だよ。そんな自信が あるホールなら、今でも並んでみたいなと思うのは筆者だけではないと思いますよ。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵

学生時代にパチンコ・パチスロの 魅力に 取り付かれて、はや30年以 上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるず ると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続 中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

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