【水曜】第106回パチンコ雑誌ライター喜納臭蔵の視点

2016.05.10 / 連載

第106回 ちょいパチは希望の星になるのか

4月25日、日工組から「ちょいパチ」が発表されました。

それから数日後の「ニコニコ超会議2016」では、日遊協が出展した「超パチンコ・パチスロフェスタ」でファンに初披露となり、多くの方が来場・試打していました。何人かに話を聞いたところ、「これくらい良く当るならホールでも打ってみたい」など、おおむね好評でしたが、果たして業界の目論見通り4円パチンコの活性化になるのでしょうか。

筆者の、あくまで現段階で発表されている機械に限っての感想は、結局のところはホールがしっかり使ってくれるかにかかっているのかなと。ここまで発表されている機種はほぼ人気タイトルの流用ですが、1回の大当りで下皿にちょこっとしか出玉がなくても、当たるまで演出を見たいというニーズはあり、初期稼働は期待できそうです。ただ、いくら当たりを重ねても持ち玉が増えない、当っても当っても結局は飲まれて追加投資という状況になってしまうと、さすがに打ち続けられるのかどうか。

……一つ不安があるんです。

思い返してみてください。これまでにも「遊びやすい」をコンセプトにした機械はたくさん市場に投入されましたよね。でもそのほとんどは、回せるのに回さないような運用をしたホールによって、コンセプトごと握り潰されてきました。そして「あの機械はダメだった」と烙印が押されています。

当然、同じ轍を踏む可能性は大いにあるんじゃないかと疑心暗鬼になってしまうんです。でも、どうせ導入するならそんな危惧を払拭するような使い方をして欲しいですし、いっそ割り切って導入初期は「ちょいパチコーナーでは利益を取りません!」くらいの営業をしてみるのはどうですか!? 「ちょいパチ」は、それくらいの〝覚悟〟が必要なスペックだと思います。それを理解しないまま機械任せで4円活性化だなんて、軽々しく言ってもらいたくありませんね。

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パチンコ・パチスロライター 喜納臭蔵(きなくさぞう)

学生時代にパチンコ・パチスロの魅力に取りつかれて、はや30年以上。黎明期から始めたファン雑誌でのライター活動も20年を超え、このままずるずると続けるしかないなと(やっと)覚悟を決める。ファン側の立ち位置にこだわるが故に副収入は一切ないが、なけなしの財布から年1回のマカオ旅行も継続中。メールアドレス:kusazo@yahoo.co.jp

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