大手法人機械対策課SH@CKの新台講座「P地獄少女 四」
2020.02.03 / 連載LINE公式アカウント限定でSH@CK氏オススメ機種の分析データを配信中。予告ナシ!再配信ナシ!今のうちにPiDEAのLINE公式アカウントに登録を!
【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座
今週は2月17日導入開始予定「P地獄少女 四」(JFJ)全国20,000台予定
パチンコ「地獄少女」も本作で4作目になり、未だパチンコ・パチスロともにシリーズ機が多く市場に残存している人気シリーズとなる!
藤商事というとコンテンツにとらわれすぎない開発が特徴で、知名度の高いコンテンツでも色々な意味で攻めたスペックがリリースされている。
過去で言えば「リング」の設定付1種2種スペックや「緋弾のアリア」の時間管理による変則スペックなど、シリーズ機でもスペック挑戦を続けている!本機においても新規作品演出はもちろんの事、流動的な内規に合わせた〝守り無し〟の攻めのスペックとなっている!
スペック
そんな本機のスペックは約1/319のハイミドル確変ループタイプとなっている。基本スペックを確認してみよう。
基本スペック | |
通常時大当り確率 | 約1/319 |
確変時大当り確率 | 約1/120 |
確変仕様 | ループタイプ |
時短回数 | 0回 or 84回 or 88回+次回転落まで |
確変継続率(システム上の実質数値) | 約75% |
SA①確変電サポ中 ②確変電サポなし ③通常電サポ中 |
①36 ②23.65 ③15.5 |
時速出玉 | 約14,600個 |
下限算定値ベース | B25.8 |
大当り振分 | |||||
特図1 | ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 電サポ回数 | 振分 |
10R | 約1,240個 | 確変 | 次回まで | 0.5% | |
10R | 約1,240個 | 確変 | 0回※ | 99.5% | |
特図2 | ラウンド数 | 出玉(払出) | 移行状態 | 電サポ回数 | 振分 |
10R | 約1,500個 | 確変 | 次回まで | 0.5% | |
8R | 約1,140個 | 確変 | 84回 | 44.0% | |
6R | 約900個 | 確変 | 84回 | 5.5% | |
5R | 約690個 | 通常 | 88回 | 1.0% | |
4R | 約480個 | 通常 | 50回 | 49.0% |
※確変状態中に限り84回の電サポ付与
出玉は他入賞口払出含む、電サポ回数「次回まで」は実回数65,535回
上記スペックをパッと見ただけでは本機の仕様は分かり難いだろうが、軸となるシステムは昨年末にリリースされた「P元祖!大工の源さん」「P13日の金曜日」と同様の確変2回ループ機のようなものだ。
前述2機種は特図1大当りの振分で2回ループとなる100%確変の特図2へ移行し、2回ループ状態時=特図2抽選では確変特図1抽選への移行振分を含める事により通常へ落とす仕様。つまり①特図1で確変大当り、②特図2大当り=確変100%、③確変だが次回が特図1消化か特図2どちらになるか、④特図1なら通常と同じ振分、⑤特図1から通常大当りで通常へ転落、とこんな感じ。
本機に関しては前記と逆で特図1が100%確変、つまり2回ループ状態となり、特図2が通常転落の振分を有した抽選となっている。そして本機で注意すべきは電サポ中が特図1消化であること。つまり電サポ中大当り=特図1当選は2回ループとなるので本機一番のセールスポイント「絶確」(絶対確変)を可能としているのだ!
一方、電サポ非作動の右打ち中は自然入賞する特図2始動口になり、加えて確変状態でも電サポ回数が終了するとスムーズに特図2抽選へと移行する仕様。要は特図1(電サポ作動時)に当選を繰り返す限り確変状態が必ず継続する仕様となっているのだ!
演出
筐体上部&右部から突き出たデバイスにより、過去同筐体の中でもアイキャッチが強めなビジュアルとなっている。
新シリーズとしての演出は一新されており、特殊スペックを活かした演出が豊富。ユーザー任意で演出選択が可能となっており、通常時は「恨みを果たす相手」を、確変時(電サポ非作動時)は「地獄少女」を選択可能となっている。
当然シリーズお馴染みの演出フローとなっているので、期待度の高い演出はシリーズファンならば明快な作りとなっている。
ポイント
本機「P地獄少女 四」の訴求ポイントはコンテンツ&スペックとなるだろう!
コンテンツの訴求では、シリーズ機が未だ数多く残っている市場で相乗効果も含めて訴求する事が効果的となるだろう。
さらにコンテンツは本機最大の訴求ポイントであり、メインターゲットとしたい中高年層女性の獲得を目指した訴求が重要となる!
スペック面ではあまり市場浸透していない特殊スペックゆえに敷居を高くする恐れがあり、あまり難しいことを伝えすぎないよう注意が必要となる!
そして「絶対確変」「確変ループ100%突入」の訴求と、ゲーム性に大きく関わる「絶確」の抽選状態「通常時or電サポ作動中」の認識を持たせておく訴求方法をとるべきだと言えるだろう!
本機のように発想の転換を利用したスペック開発を行うメーカーの開発者には本当に頭が下がる。
ただし最近、業界悪化に繋がっている一般攻略法の存在には真摯に向き合って頂きたいと思う。
昔から胡散臭い攻略法は存在するものの、今では攻略法をnoteなどで公開し収入を得ている人間も数多く存在しており、業界にとって一番大切にしなければいけないユーザー層が負債を背負い続けている状況が拡大傾向にある。
特殊スペックの登場で選択肢が多くなるのは良い事なのだが、一般ユーザーが攻略情報により収入を得だしている状況は控えめに言って良くないと感じる。
本機においてもスペック上で気になる点が存在し、その対策についてのメーカー回答が機械担当である私でも聞けていない。本機の特図1は「確変100%&10R」のいわば最上状態である以上、逆説的に「特図2=低位状態」と言え、電サポ回数終了時に左打ちでヘソ消化すれば確変状態の継続を目指す事が可能となる。
当然、一定の対策として特図2保留がある状態では通常通りに特図1抽選を受ける事が難しい仕様となっている。だが、電サポ作動中は特図2保留が溜まり難い状況にあり、電サポ停止直前でヘソ抽選へ切り替ることで回避できる可能性がある。
上記は、あくまで穴となる可能性がある点から推測したに過ぎないが……。
前述した2回ループ機でも、似た様な攻略まがいの内容がnote、YouTubeなどで多く出回っている。このような行為に対してしっかりと対策しているという事を業界からユーザーへ発信出来る体制を構築し、悪質行為の防止や安心の提供をメーカーにも考えて頂きたいと思う。