大手法人機械対策課SH@CKの新台講座「Sいろはに愛姫」
2020.02.17 / 連載LINE公式アカウント限定でSH@CK氏オススメ機種の分析データを配信中。予告ナシ!再配信ナシ!今のうちにPiDEAのLINE公式アカウントに登録を!
【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座
今週は3月2日導入開始予定「Sいろはに愛姫」(パオンディーピー/大都)全国7,000台予定
6号機の実に9割以上をATタイプが占めている現状がある中で、その多くが短命だ。これは短期出玉をクリアするために、浅いゲーム数での当選が極端に少ないいわゆる〝無抽選状態〟や〝デキレ〟が存在し、その存在と消化するだけの〝作業感〟が寿命を縮める原因と考えられる。
現に6号機の中では一定の業績を残している「Sエウレカセブン3」で評価されている点の1つとして、通常時・RUSH中のレバーによる自力感が強いことがあるだろう!レバー抽選によるレスポンスがなければ遊技機として不出来なのは当り前の事であり、抽選フラグが期待値と直結するリアルボーナス機はパチスロの原点とも言える!
それだけに6号機では初と言えるA+ARTの本機には期待したい!
スペック
そんな本機は低純増のART搭載のA+ARTタイプとなっており、基本情報は以下。
基本スペック | ||
設定 | BONUS合算確率 | 出率 |
左 | 1/158.3 | 96.8%〜104.1% |
中 | ||
右 | ||
⑥ | 1/123.0 | 106.0% |
※おおよそのBR比率【BB 6:RB 3】
基本情報 | |
50枚ベース | 約37G |
天井 | 非搭載 |
BONUS仕様 | BB150枚/RB40枚 |
ART仕様 | ゲーム数管理/押し順ART |
ART純増 | 0.3枚(ボーナス除く) |
ART契機 | BIG BONUS後のみ |
ARTゲーム数上乗せ契機 | BB中・ART中に高確率で発生する押し順当て7揃い時 |
上記の基本スペックからもわかるように、今までにない不思議な設定表記になっている。ちなみに本機は「政宗シリーズ」のスピンオフ機となっており、シリーズ機を踏襲した押し順当てのゲーム性が非常に強い。本機の押し順当ては3択になっていて、設定ごとに第一停止の振り分けが変化する仕様。
そう、この不思議な設定表記は押し順の振り分けを表しているのだ。
たとえば設定【左】なら押し順正解の選択比率が【左】=50%、残りの【中】【右】が各25%となる。
⑥以外の設定では押し順振り分け以外の合算確率と出率は変わらず、出率の幅はよくある技術介入ではなく設定ごとの傾向を理解しているかで変わる。純粋に3択に挑んだ場合はよほどのエスパーでない限りMIN値に近づき、傾向が見えた上で特定箇所だけを押していけばMAX値に近づく仕様となっているのだ!
また、設定⑥に限ってのみ3択が純粋比率の各33.33%。
BB当選でART当選確定なので、初当りのBB中から押し順当てによるゲーム数上乗せを行う仕様となり、初期ゲーム数30Gに加えBB中の上乗せを合わせてARTをスタートできる。上乗せ契機の7揃い発生確率もBB&ART中ともに約1/6で発生と破格の確率で、ART中の一部で突入する高確率状態では約1/5にアップ!
さらに押し順当て発生時に連続で正解すれば上乗せゲーム数が増していくので、押し順の偏り・傾向を認識する事が非常に重要な機種だ!
演出
シリーズヒロインである「愛姫」を中心としたものとなっており、シリーズを踏襲した演出が多くなっている。
リアルボーナス起点のスペックとなるので、通常時はボーナス期待値に繋がる小役示唆などの演出がメインとなる。一方BB&ART中は高確率で発生する押し順当てに関わる演出がメインとなり、出玉や設定に直接繋がるだけに射幸性を感じるものとなっている!
ポイント
本機「Sいろはに愛姫」の訴求ポイントはスペックだ。
コンテンツについては、「秘宝伝」⇒【クレア】「番長」⇒【操】【鏡】のように、大都の十八番とも言えるシリーズのスピンオフという点だけ伝われば問題ない。
注力すべき訴求は絶対的にスペックだ!
完全にユーザーVS設定担当者となる仕様だけに、しっかりと機種を活かす設定配分にするべきだろう!当然だが、設定をコマメに変更しなければ出率が偏るだろうし、うまく活用することで本機の訴求に繋がる。
「傾向が分かれば勝てる」としっかりと認識してもらう事が重要となり、複数台設置の場合では稼働が多いほどに情報量が増すので立ち回り次第で勝率が大きく増すことができる。合算や小役などの一般的データでは⑥かそれ以外かしか判別できない。逆に左・中・右の判別は押し順当ての瞬間の情報だけで十分。勝率を上げる為の分析で重要なのは押し順当ての瞬間だけで、「それほど難しくない」との訴求も効果があるのではないだろうか。
今後の稼働状況次第ではあるが、複数台での運用こそが本機の魅力を活かすだろうと認識しておくべきだ。
前述のとおり6号機が非常に厳しい状況となった一端は〝パチスロしていない〟パチスロ機にあると言わざるを得ない。
レバーでのレスポンスがあるのがパチスロであり、期待値を積み上げていく事がパチンコとは異なる点だった。
しかし、パチンコのような単純な大当り抽選だけの仕様にさえ劣り、あげく台本がごとくデキレありきのゲームとなってしまいパチスロの特異性を失ってしまった。それゆえにパチスロからパチンコへユーザーが流れるようになってしまったのだと推測される。
本機はリアルボーナスの存在による毎ゲームのレバーへの期待感や、ゲーム数上乗せによる出玉イメージの想像しやすさなどレスポンスの良い仕様で、今までの6号機とは違う感覚で遊技が可能なスペックといえるだろう。もちろん有利区間の制限は少なからず受けているものの、大きくゲーム性に影響を与えることはなく、現状の無理なゲーム性で開発された6号機ATを超える業績に期待したい!