【日曜】藤崎敏郎「4つの哲学が仕事を好転させる」

2015.02.09 / 連載

崎敏郎の人材育成セミナー

第31回 「楽しいというカードを自分で毎日選ぼう!」

前号に引きつづいて「楽しく仕事をすること」を紹介します。そのための4つの哲学があります。その哲学は、次のようなものです。

1仕事を楽しむ=遊び心を取り入れる

仕事を楽しむためには、仕事に遊び心を取り入れることです。意識して仕事を楽しくすることです。特にお客様と接しているサービス業なら、なおさらです。深刻過ぎる仕事の仕方ではなく、真剣に仕事をしながらでも、やり方次第で仕事を楽しめる方法はあります。これを店舗、職場ごとに考えて実践するのです。例えば、活き活きと楽しくて元気の出るような朝礼のやり方、お客様との会話のやり方など、会社や店舗独自に工夫していくのです。

2相手を楽しませる

お客様や一緒に働く仲間への対応が大切です。全員でより良い環境づくりを目指すのです。相手がお客様であれ、一緒に働く仲間であれ、良いと思ったことには、惜しみないエネルギーを注ぎましょう。相手の期待を超えたサービスやサプライズを考えて、実行するのです。和気あいあいとした職場づくりのためには、同僚を巻き込んだり、積極的に参加してもらったり、良い思い出づくりも必要です。例えば、サプライズの誕生パーティー、ハロウィーンの仮装などを楽しく演出するのです。働く私たちが、仕事を楽しんでいると、それが自然とお客様にも伝わるものです。しかも、お客様も楽しんでくれて商売も繁盛するのです。

3相手と向き合う

いつでも、お客様や仲間の言動に注意することです。お客様や仲間の話しは、必ずしっかり聞きましょう。お客様や仲間と向き合うときは、親友といる時と同じで、きちんと耳を傾けて話しを聴きます。“世界で一番大切な人”と思って、周りに何が起きていようが、意識は常に相手に向けます。例えば、アルバイトさんが帰る時に、「お先に失礼します。お疲れ様でした」と言われてパソコン作業をしていないでしょうか。結構、この不満を退職したアルバイトさんから聞いています。しっかりとお客様、部下、同僚、上司に注意を向け、相手が必要としている瞬間を絶対に逃さないようにしましょう。

4 態度を決める

仕事そのものは選べなくても、どんなふうに仕事をするのかは自分で選べます。この“態度を決める”は、4つの哲学の中で核となる哲学です。私たちは不機嫌な態度を職場に持ち込んで、憂鬱な1日を過ごすこともできますし、明るいほがらかな顔で1日を楽しくすることもできます。だったら、朝起きたら、まず、今日1日をどんな1日にするかを考え、意識を明るく楽しくするのです。ちょっと意識を変えてみると1日が良い方向に向かいます。視点を変えると周りのいいところが見えてくるのです。どうせ働くんだったら、ワクワク、キラキラ、活き活きとした職場を思い描くのです。楽しいというカードを自分で毎日選ぶのです。

そして、上記の4つの哲学を実践すれば次のような効果があります。

①    退職率の改善、②新人定着率の向上、③従業員満足度の向上、④顧客満足度の向上などです。業績向上効果が大きいのです。この4つの哲学を実践すると、例えば、「ありがとうカード」の実践もうまくいくようになります。「毎月10枚以上書きなさい」と、指示している会社があります。これだと、義務感が強くて楽しくなくなります。だから、いつの間にか、「ありがとうカード」は書かなくなる会社が多いのです。上記の四つの哲学を教えて、行動しましょう。どんなに社長がやりたいと思っても、4つの哲学を分かっていない全社一律導入は成功するはずはないのです。

今回の格言は、「楽しいというカードを自分で毎日選ぼう!」

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株式会社パートナーズリンク社長 藤崎敏郎

元セブン&アイグループの本社スタッフ。その後パチンコチェーン店に入社。機械担当部長、営業部長として勤務する。その後、人事コンサルタントとして独立。社員研修と人事コンサルティングで日本各地を飛び回っている。これまでに教えた受講者は10万人以上。業界誌にも複数連載し、ナンバー1社員研修講師と言われている。取得資格:キャリアコンサルタント、販売士1級、社労士、米国NLPマスタープラクショナルコース終了、トレーナーコーチ、メンタルヘルスマネジメント2級、宝地図ナビゲーター、レイキティーチャー、エネルギーマスターなど

http://p-link.co.jp/index.html(ホームページには各誌の書いた原稿を掲載中)

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