大手法人機械対策課SH@CKの新台講座「S楽園追放」

2021.08.10 / 連載

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【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座
＃203

パチンコ業界がコンテンツで賑わうようになって久しいが、そんな中でシリーズ化するという将来性を考慮すると、原作の人気や規模が遊技機化の際の重要なポイントのように考えられている。

だが、本機に至っては映画一本のみの作品を原作としたコンテンツだ。
ここまで限定的なコンテンツの遊技機化は過去にも少なく、コンテンツとの新たな関係に繋がる可能性を秘めた機種とも言える。

「牙狼」や「まどか」の実績によりシリーズ機の強さが際立つ状況でのリリースということで、結果が楽しみな機種だ。

本機はペナルティは搭載されていないながらも比較的低ベースに設計されたAT機だ。

軽めの初当りからRUSHを目指す仕様。
通常時の抽選はレア役をメインとし、ゲーム数による抽選は天井及び50G or 200G or 400Gに抽選が行われる程度だ。

RUSHへのメインルートは通常時とボーナス中に抽選されるCZ-AT「Revolt to DEVA」の突破だ。CZは25Gのリアルゲージバトルとなっており、2択ナビの択当てなどでゲージを削り期待度を上昇させる仕様。

RUSHは明確な完走条件を有しており、ポイントが1220秒到達で完走確定。毎ゲーム最低1秒・ベル以上で5秒以上獲得できる。
約1/7で発生するイベントは1G完結の自力CZとなっており、成功で上乗せ。1/1.8で発生するベルでも突破率40%以上となっている。

通常フローではレア役による演出展開がメイン。
RUSH中は原作のストーリーを活かした『1220秒守り切る』事を目的としたフローとなっており、妨害イベントをクリアする事で上乗せが発生し、秒数が進むという演出だ。

前述したように原作は大きく展開されているような作品ではないため、演出量としては少な目。しかし3Dアニメーションという事もあり、パチスロに合わせたオリジナルの演出が多く搭載されている。

RUSHでは規定秒数を進める事で原作エピソードが展開され、原作を観賞する事が可能となっている。

本機「S楽園追放」の訴求ポイントはコンテンツ＆スペックとなるが、コンテンツの訴求はシリーズモノでもないので知名度等を考慮すると最も効果的とは言い難い。

本機の最大のウリはスペックであり、同社機「S Angel Beats！」の様に明確な完走条件が設定されていて、さらには自力要素の強い上乗せ性能により完走が目指せる仕様であるということだ。
このような仕様は現市場では希少なスペックとなっている。

目押し不要な押し順ATでの純増4枚という高い性能を有しており、ゲーム数直乗せをメインとしたRUSHフローも現市場では希少となり、5号機ライクな仕様の訴求こそが効果的となるだろう。