大手法人機械対策課SH@CKの新台講座「Sガルパン劇場版」
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【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座
#196
今週の紹介機種は「Sガールズ&パンツァー劇場版」
6月7日導入開始予定
メーカー:平和
目標5,000台予定
規則改正直後にパチンコの内規緩和が立て続けに行われていたが、現在はパチスロの緩和が始まっている。その中でも出玉性能に関わるベースを調整できるスラッシュATの開発は旧規則機から新規則機への転換に際して最重要となる。
今回の経過措置延長により猶予期間が2ヶ月ほど延び、パチスロ台の供給は10万台程度の上乗せに期待出来る状況にある。その中で市場に馴染むスラッシュATの開発をいかに早く出来るか、時間の勝負となっている。
そのような状況下で、スラッシュAT機の市場浸透に一番の近道ともいえる仕様を搭載しているのが本機だ。
スペック
本機は擬似ボーナス突破型のAT機。前述のようにスラッシュATとなっているが、まずは基本情報を確認してみよう。
基本スペック | |||
設定 | 擬似ボーナス確率 | RUSH確率 | 出玉率 |
① | 1/196.6 | 1/539.9 | 97.5% |
② | 1/191.0 | 1/521.9 | 98.5% |
③ | 1/177.3 | 1/472.3 | 101.7% |
④ | 1/164.2 | 1/433.4 | 104.8% |
⑤ | 1/151.5 | 1/397.4 | 108.1% |
⑥ | 1/144.2 | 1/375.6 | 110.2% |
通常・AT仕様 | |
50枚ベース | 約34.5G |
AT仕様 | 左1stスラッシュAT |
AT純増(ボーナス中) | 約2.5枚 |
ボーナス当選比率 | ゲーム数(ポイント):45%、レア役直撃:45%、CZ:10% |
疑似ボーナス仕様 | 40G+α |
ボーナス時RUSH期待度 | 赤7:33%、白7:50% |
RUSH仕様 | 50G+α以内に敵殲滅で次セットへ継続確定 |
天井仕様 | 通常800Gもしくは進軍ポイント25PT(約455G) |
有利区間移行 | AT状態終了時 |
本機のスラッシュATの仕様は左リールを第一停止させるものとなり、押し順不問ベル成立時に左1stで入賞させる事で天井に関わる「進軍ポイント」を獲得できる仕様となっている。
有利区間移行時に内部モード抽選が行われ、モード毎に「進軍ポイント」の天井PTが異なり、5PT獲得毎に直撃抽選・高確率移行抽選も行われる。変則押しによるペナルティはPTに関わる抽選を受けられなくなるもの。
疑似ボーナス中はレア役などでRUSH抽選を行い、7揃いでRUSH当選。RUSHは「モンハン月下」に近い仕様となり、固定ゲームを消化中に敵を殲滅させる事で次セットへ継続する仕様だ。敵軍への攻撃は主に約1/2で成立するベルの連続で行われ、「チャンスベル」と「士気システム」により、攻撃抽選も状況に大きく左右される仕様にもなっている。各セットの勝率は50%以上となっており、5勝後にはエンディングを賭けた20GのATへ突入する。
演出
これまで登場したガルパンシリーズ機とは大きくフローが異なる事に加えて、ベースとなったのは初代&Gがアニメ版である一方、本機は劇場版が題材で筐体も一新されている事から、ある意味で別軸・別シリーズとも捉えられる。
通常時は「進軍ポイント」とレア役を起点に、状態移行や前兆&CZによる演出が多彩となっている。
ボーナス中の告知方法は3モードを選択可能。
RUSH中はリアルゲージバトルとなり、敵軍戦車を攻撃する演出が多彩。
そして、本機にはスラッシュATとは別に6.1号機から緩和された〝フリー遊技〟も多く使用されており、リールを用いた演出も広がっているのだ!
さらに本機にはRTC機能も搭載され、有利区間移行時の演出により設定示唆の役割も有している。
新筐体に搭載された新デバイス「Vボタン」発動時は大量出玉に繋がるタイミングが多く、期待感を高める役割となっている。
ポイント
本機「Sガールズ&パンツァー劇場版」の訴求ポイントはコンテンツ&スペックとなるだろう。
コンテンツは、5月上旬に登場したばかりのパチンコと同じく「劇場版」となるので、その点が分かるように訴求すれば十分ではあるだろう。
そして本機で一番重要な訴求ポイントは〝スラッシュAT〟ということだ!
本機は5号機ATと同様の仕様になっており、市場に馴染める〝スラッシュAT〟となる可能性は高い。だが注意点もあり、5号機とは異なり変則押し時に警告音が鳴るわけではないので、知らずにペナルティを受けてしまい本来の性能が発揮出来ない状況も多く考えられるだろう。
現在、市場に導入されている〝スラッシュ〟はほとんどが「押し順ナビ」を発生させることで管理している仕様のため、なおさら注意しなければならない。
そして本機は知名度が高くユーザー幅も広い機種となるため、今後の市場で〝左1st〟を浸透させるためにも本機での認知・浸透は重要と言えるだろう。
ちなみに、市場に登場する6号機初の〝左1st〟固定機は5月下旬からリリース開始される「Sチバリヨ30」だ。だが特定地域かつ特定ユーザーがメインの沖スロであるため、ほとんどのユーザーにとっては本機が初と映るだろう。
秋頃からは有利区間が3000ゲームへ引き伸ばされた新内規へと移行が始まるだろう。新内規により〝出玉の出し方〟が大きく変化する事が予想される状況を控え、ベースカットはゲーム性向上の大きな要素となる。5号機同様の左1stペナルティを搭載した本機は、将来的なパチスロ市場を占い、また市場の方向性を動かす可能性を秘めているといえるだろう。