大手法人機械対策課SH@CKの新台講座「Sひぐらしのなく頃に祭2」

2020.11.30 / 連載

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【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座
#171


今週の紹介機種は「Sひぐらしのなく頃に祭2」
12月20日導入開始予定
メーカー:オーイズミ
目標7,500台予定


難易度の高い技術介入により出率を向上させるスペックの金字塔である、オーイズミ開発の『ひぐらしシリーズ』。その最新作がついに6号機でリリース開始!!

技術介入により出率が大きく変化するスペックは、ホールによって賛否あるだろう。
だが5.9号機「ディスクアップ」、6.0号機「S愛姫」と有利区間規制後の機種では劇的な稼働実績を残しているのも事実であり、それはユーザーニーズの〝1つの形〟である事も理解しなければならない。

本機に関して言えば、前述した機種よりも出率の上昇率が抑えられているので、純粋にコンテンツとゲーム性によって前述機種と同等の稼働実績になると考えられ、ホールとユーザーがwin-winな関係を構築できることに期待したい!

スペック


そんな本機は、6号機ではいまだ1機種しか登場していない希少なA+ARTとなっている。5号機の初代ひぐらし祭と比較しながら基本情報を確認しよう。

基本スペック
設定 Sひぐらしのなく頃に祭2 初代ひぐらしのなく頃に祭
BB RB 合算 出率 BB RB 合算 出率
1/374 1/417 1/197.4 96.5~103.0% 1/394.8 1/399.6 1/198.6 96.0~102.0%
1/368 1/410 1/193.9 97.6~104.1% 1/385.5 1/394.8 1/195.0 98.8~104.1%
1/358 1/397 1/188.3 99.1~105.5% 1/372.4 1/385.5 1/189.4 100.5~106.9%
1/347 1/383 1/182.0 101.2~107.4% 1/364.1 1/376.6 1/185.1 104.3~109.0%
1/340 1/372 1/177.6 102.8~109.0% 1/352.3 1/360.1 1/178.1 108.4~112.2%
1/334 1/362 1/173.8 103.9~110.0% 1/341.3 1/376.6 1/179.1 112.5~114.5%

 

仕様
  Sひぐらし祭2 初代ひぐらし祭
50枚ベース(設定1) 約34.9G 約35.4G
BB獲得枚数 約202枚or約158枚 約307枚or約209枚
RB獲得枚数 約52枚 約48枚
技術介入場面 ボーナス中・CZ中 CZ中
ART(RT)純増 ART約1.0枚/G RT約0.7枚/G
ART(RT)ゲーム数 30 or 50 or 90G 30 or 50 or 90 or 150G
ART(RT)確定の場面 BB終了後・ナビストック有時 BB終了後
通常時周期ゲーム数 200 or 400G 250 or 500G

基本的なゲーム性は変わらず、BB獲得枚数が大幅に落ちた分、BB比率とART純増を向上させたものとなっている。
初代ではRTだったがARTへ変更された事により、転落回避ナビを出せるためCZ突破率を制御出来る仕様が可能となった。

通常時は初代同様に周期消化型のリプレイ低確率RT状態となっており、周期ゲーム数は初代よりも短縮されている。

今作から搭載されたCZ中の転落回避ナビは、ボーナス中とCZ準備状態中にナビ発生率を溜める事ができる。またボーナス中の図柄揃いで、ART突入まで回避ナビが発生するナビストックを獲得できるなど、初代よりもゲーム性が大きく広がった仕様となっている。
ナビ発生率は転落リプレイ入賞か有利区間終了まで引継ぎ、100%になった場合はナビストックへと変換される。100%になるまでは発生率を引き継ぎ続けるので、連荘中であれば100%ストック直前が最も高い突入率を誇るのだ!

演出


基本的には初代を踏襲しているものの、静止画メインの初代から若干のアニメーション演出へと液晶演出が飛躍的に向上している。
そしてリアルボーナス搭載機で〝一番の演出〟であるリール制御・リーチ目に関しては初代を完全継承しており、停止出目により打ち分ける楽しさが十分に搭載されている。

初代のRTからARTへ変更され搭載されたアシスト機能に関して、回避ナビの発生率が可視化されており、100%になれば次回確定、さらに発生した演出によっては複数ストックに期待出来るものなども存在する。

筐体も初代と比べて向上しており、フラッシュやギミックもインパクトのある演出を搭載している。

ポイント


本機「Sひぐらしのなく頃祭2」の訴求ポイントはコンテンツスペックとなる。

初代を皮切りにシリーズコンテンツとして業界での認知度・存在感が大きくなったものの、現在のパチスロ市場にはシリーズ機がほぼ残存していない状況。わずかに残存しているものもオーイズミではない他メーカー製で、厳密に言えばシリーズ機ではない。
なので、初代「祭」のシリーズ機である事をしっかりと訴求するのがコンテンツ面でのポイントとなるだろう。

スペックに関して、初代との比較でも十分に効果が得られるだろうが、初代とはゲームフローが若干異なる点の訴求が重要だ。冒頭で記述した通りに本機のゲーム性で言えば技術介入による〝勝率〟こそがポイントになるので、情報不足によるマイナスを極力なくす事が固定ファンを増やす事に繋がるだろう。

本機は初代と比較して目押し難易度が高くなっており、発表されている最大出率は実際のところ現実的ではないだろう。
ユーザーターゲットも「アクロスシリーズ」や「ディスクアップ」とは若干異なり、他機種のような状況にはなり難いだろうし、そうしない為にも間口を広くする意味で情報訴求を含めプロモーションには注意が必要だ!


型式試験方法の見直しによって間もなく6.1号機、低ベース機のリリースが開始予定となっているが、本機の様なリアルボーナス搭載機への影響は少ないと予想される。

とはいえ6号機初期にあったペナルティボーナスによるベースカット機の実績がそれほど高い状況にはない事から、低ベース機についても過度な期待はリスクとなる恐れがある。
だが、そもそもペナボ搭載機の実績については初期の頃のペナボの在り方に問題があるように感じている。その意味ではペナボを駆使しているわけではない低ベース6.1号機へ若干の期待を持ちつつ、別ジャンルの低ベースとして本機の貢献にも期待したい。

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