大手法人機械対策課SH@CKの新台講座「P仕置人TURBO」

2020.07.13 / 連載

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【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座


今週の紹介機種は「P新・必殺仕置人TURBO
8月2日導入開始予定
メーカー:京楽
全国15,000台予定


2019年のお盆時期にP市場を湧かせた機種であり、今では当たり前になった「確変高継続」の立役者となった「P新・必殺仕置人」が今回も市場を牽引する新システムを搭載してリリース開始!

新システムといっても既に搭載機が登場している「遊タイム」ではあるのだが、昨年の「高継続」の時と同様に2番手登場だからこそ、新内規の真価を市場に定着させる意味を強くもっている!
詳しくは後述するとして、お盆という時期だからこそメーカーからホール、そしてユーザーまで「遊タイム」の認識を深める良いキッカケとなる事に期待したい!

スペック


そんな本機は約1/99のライトタイプ。基本スペックを確認してみよう。

基本スペック
通常時大当り確率 約1/99.9
確変時大当り確率 約1/86.3
確変仕様 STタイプ
確変割合(特図1・2) 1%/99%
通常後時短回数(特図1・2) 40回/279回
遊タイム発動条件 低確率280回転
遊タイム恩恵・当選期待度 時短379回/約97.8%
SA ①特図1時短
②特図2時短
③遊タイム
①25.4
②11.6
③23.5
時速獲得出玉 8058個
下限算定値ベース B19

 

大当り振分
特図1 ラウンド数 出玉(払出) 移行状態 電サポ回数 振分
3R 約300個 ST 120回 1%
3R 約300個 通常 40回 99%
特図2 ラウンド数 出玉(払出) 移行状態 電サポ回数 振分 時短を含む継続率
10R 約1000個 ST→通常 120回→50回 16.5% 約85.7%
10R 約1000個 ST 120回 33% 約76.4%
3R 約300個 ST→通常 120回→50回 16.5% 約85.7%
3R 約300個 ST 120回 33% 約76.4%
10R 約1000個 通常 279回 0.5% 約99.9%
3R 約300個 通常 279回 0.5% 約99.9%

※実質継続率は電サポ後保留4回転及び、通常電サポ279回のち通常1回転消化後の遊タイム379回転込

ゲームフローは同社「Pウルトラセブン」同様に時短突破型で、特図2振分6種の平均継続率は約79.7%となっている。特図2振分の1%は通常大当りとなりSTへ突入しないものの、時短279回が付与される。279回転をスルーしたとしてもリザルト画面中の残保留1回転消化で低確率280回消化となり、次回転より遊タイムが発動するため実質約660回の時短を得る事になるのだ!

演出


過去機のスペック違いとなるので、おおよその演出は大きく変わっていないが、遊タイム関連の演出が新規追加された形。据え置きなどを示唆する演出も搭載されている。

そしてRUSH中の演出は前作同様に任意選択が可能となり、さらに新しいモードも追加されている!

ポイント


本機「P新必殺仕置人TURBO」の訴求ポイントはスペックとなるだろう!

ベースとなったハイミドルが未だ多く市場に現存しているので、コンテンツの面は特別訴求する必要はないだろう。本機セールスポイントのメインはスペックとなるのだが、コンテンツ的に幅広い層の遊技が予想される以上はユーザー知識により損が発生しないようにスペック訴求を十分すぎるほどに行う必要がある!


ここで、いまさらではあるが主観で「遊タイム」について記述したい。

遊タイムをスロットの天井と同じものだと考えているようならばそれは間違いである。これは天井到達までの機械仕様がスロットとは異なり、「店側が操作出来るかどうか」の違いがある。
スロットの天井はアシスト機能(AT・ART)発動であり、設定によって50枚ベースが大きく変化することがないため機種ごとに時間効率や必要投資目安がおおよそ決まっている

それに対してパチンコは傾斜などの遊技環境により、時間や投資が変化してしまう。つまり〝機種ごと〟ではなく〝台ごと〟に異なる性質をもたせてしまえ、これにより安易な天井狙いが困難となる。

市場から〝スロット同様〟という認識を持たれ、最大の期待値として「即ヤメ」が定着してしまえば、プラスマイナスの相殺がされ難い可能性がある。
スロット同様に新台導入時など稼働に期待出来る内は良いが、稼働が落ちて来た時には〝期待値〟に左右されることで、パチンコの大きな醍醐味である「趣味打ち」がし難い仕様であるのは間違いない。期待値計算が困難であるからこそ、遊タイムを強く意識させない内容にするか、遊タイムを含めて1人完結させるゲーム性にするか、が必要となるかもしれない。


と、ここまでは遊タイム搭載当初からの話であり、確認として前置きを長々と説明したに過ぎない。

冒頭で記述した通り、本機に対して期待している点としては「遊タイムの〝在り方〟」である。遊タイムというものは客滞が上がるスペックとの親和性に期待でき、本機のようなライト帯でこそ活きてくる可能性は高い。特に遊タイム発動までの回転数が、ライト帯ではおよそ250〜300回転辺りになり、1人で打ち切れる範囲だからこそ「趣味打ち」も可能となってくる。

そもそも今回の解釈基準の変更はどこまで行っても「保通協の適合率を向上させる」事を目的としているので、メーカーは出率試験の帳尻を合わせる事の為に考えるべきなのである。1時間試験の下限出率33%ならば、1時間で遊タイムを発動させる事や、突然時短によりTS当選以外での出率を緩やかにする、確率を向上させるなどの策を模索するべきである。
通常時の図柄停止秒数が遊タイム発動に大きく関わる事だけに、滞在回転数により停止秒数を変動させるなど当たり前に行わなければならないだろう。

そしてユーザーが遊技するにあたり確認するデータランプの認識にも注意が必要だ。STスルー後など、スペックや状況によってランプと内部の回転数がズレてしまうこともある。これは知識での優劣がついてしまうし、「到達したのに発動しない」などトラブルの原因にもなるので可能な限り対処すべきである。
ランプや機種側に表示設定などが付いていない限りはデータランプへの出力を調整し、通常回転のみをカウントする為の出力を増やす、ST確変を避けて同一にするなど、ちょっとした気遣いが望ましい。

その点、本機はランプ側に依存するとは思うが、通常回転の表示も可能との事。なので、対応が出来ない店舗はSTスルー後と通常大当り後の発動条件の違いを訴求する必要があるだろう。単純に『単発後は280回転』『2連以上した後は400回転』での発動を認識させるだけで、知識差による優劣は軽減出来るだろう。

とは言え、本機に関してはベースとなったハイミドル機で人気を博した「継続率」「時速出玉」を有しておらず、機種名である「TURBO」は看板に〝偽りアリ〟であるのは否めない……。盆明け後からは同仕様の機種が続々とリリースされるので、ベース機のように長期におよぶNO.1稼働となる事は厳しいかもしれない。だが冒頭で記述した通りにキッカケとしては申し分ないネームバリューと予定台数であるゆえ、市場を牽引してくれることに期待したい!

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