韓国:Paradise カジノ売上高4月YoY86%減。4月20日に4施設再開~現状,入国規制継続中
2020.05.08 / カジノ【海外ニュース】
5月7日、Paradise Company Limited(Paradise)は、2020年4月のカジノ売上高を発表。
Paradiseの外国人専用カジノ施設の休業期間は、3月24日から4月20日まで(済州島のみ13日まで)。なお、ホテルなどは、通常営業を継続。
韓国政府は、外国人への入国規制、隔離期間を維持。現在まで、外国人専用カジノ施設の顧客数は限定的。
<Paradise Company Limited(Paradise)カジノ売上高>
・4月単月:KRW7,931mn,YoY86%減, 1-4月累計:KRW162,246mn,YoY26%減
・プロパティ別
– ソウル Walkerhill:4月単月KRW3,650mn,YoY86%減, 1-4月累計KRW63,739mn,YoY31%減
– 仁川 Paradise City:4月単月KRW3,397mn,YoY84%減, 1-4月累計KRW79,372mn,YoY17%減
– 釜山 Busan:4月単月KRW428mn,YoY95%減, 1-4月累計KRW11,156mn,YoY48%減
– 済州島 Jeju Grand:4月単月KRW456mn,YoY80%減, 1-4月累計KRW7,979mn,YoY7%減
1-4月累計では、Paradise City(運営会社:ParadiseSegasammy, 出資比率:パライダイス55%、セガサミー45%)が、カジノ売上高全体の49%を占有。
Paradise Cityの1-4月累計の売上高の構成比は、ジャンケット経由が6%, テーブル(ジャンケット経由除く)が89%, スロットが5%。
テーブルDROPの内訳は、日本人VIPが35%, 中国人VIPが24%, その他VIPが23%, マスが18%。
なお、4月6日にGrand Korea Leisure(GKL)が、2020年3月のカジノ売上高を発表。Paradise、GKLは、外国人専用カジノ運営の韓国市場上場2社。
<Grand Korea Leisure(GKL)カジノ売上高>
・3月単月:KRW11,684mn,YoY72%減, 1-3月累計:KRW110,227mn,YoY2%増
韓国:新型肺炎 KWL 8日再開へ,休場期間短縮。逸失240億円~外国人専用,再開済み
5月7日、Kangwon Land社は、8日からカジノ施設の営業を再開すると発表。
5月4日に、8回目の期間延長を発表し、休場期間を5月11日までに設定した。今回は、逆に休場期間を短縮。
5月7日(木)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:2月23日(日)昼12時~5月8日(金)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約2,758億ウォン(約240億円, 2019年の日平均売上高より算出)
・リゾート部門は段階的開業(3月2日〜3月22日まで休場措置)
なお、5月6日までに外国人専用カジノ施設はすべて営業を再開済み。
韓国では現在17ヵ所のカジノ施設があり、うち外国人専用が16ヵ所、内国人が入場可能な唯一の施設はKangwon Land(Kangwon Landが運営)である。
外国人専用カジノ施設は、Paradise社、GKL社が大手であり、韓国証券取引所に上場する。両社、および、済州島Jeju Shinhwa World(Landing International Development, 香港上場)で、外国人専用カジノ市場のほぼすべてを占有。
Paradiseは4ヵ所(ソウル, 仁川, 釜山, 済州島)、GKLは3ヵ所(ソウル2, 釜山)の外国人専用カジノを運営。
以下は、5月4日までの3社の休場期間の発表の推移。
2月23日、韓国政府は、新型肺炎の危機警報レベルを最上位に引き上げた。
5月4日(月)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:2月23日(日)昼12時~5月11日(月)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約2,868億ウォン(約250億円, 2019年の日平均売上高より算出)
・リゾート部門は段階的開業へ(3月2日〜3月22日まで休場措置)
4月20日(月)発表:
<Grand Korea Leisure>
・休場期間:3月24日午後10時~5月6日午前6時
・休場期間のカジノ売上高の逸失見込額は約578億KRW(約52億円, 2019年カジノの売上高一日平均基準)
4月16日(木)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:2月23日(日)昼12時~5月4日(月)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約2,611億ウォン(約235億円, 2019年の日平均売上高より算出)
・リゾート部門は段階的開業へ(3月2日〜3月22日まで休場措置)
4月13日(月)発表:
<Paradise>
・ソウルWalkerhill, 仁川Paradise City, 釜山Busanの3施設
– 休場期間:3月24日午後10時~4月20日午前6時
– 休場はカジノ施設のみであり、ホテルなどは通常営業を継続
・済州島Jeju Grand
– 4月13日午前6時に営業再開
4月6日(月)発表:
<Paradise>
・休場期間:3月24日午後10時~4月13日午前6時
・休場はカジノ施設のみであり、ホテルなどは通常営業を継続
<Grand Korea Leisure>
・休場期間:3月24日午後10時~4月20日午前6時
・休場期間のカジノ売上高の逸失見込額は約363億KRW(約32億円, 2019年カジノの売上高一日平均基準)
4月3日(金)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:2月23日(日)昼12時~4月20日(月)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約2,096億ウォン(約184億円, 2019年の日平均売上高より算出)
・リゾート部門は段階的開業へ(3月2日〜3月22日まで休場措置)
3月23日(月)発表:
<Paradise>
・休場期間:3月24日午後10時~4月6日午前6時
・休場はカジノ施設のみであり、ホテルなどは通常営業を継続
<Grand Korea Leisure>
・休場期間:3月24日午後10時~4月6日午前6時
・休場期間のカジノ売上高の逸失見込額は約175億KRW(約16億円, 2019年カジノの売上高一日平均基準)
3月20日(金)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:2月23日(日)昼12時~4月6日(月)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約1,581億ウォン(約139億円, 2019年の日平均売上高より算出)
・リゾート部門は段階的開業へ(3月2日〜3月22日まで休場措置)
3月13日(金)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:2月23日(日)昼12時~3月23日(月)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約1,066億ウォン(約94億円, 2019年の日平均売上高より算出)
・リゾート部門の休場
– 期間:3月2日(月)〜3月22日(日)
– 売上高の損失見込額:約101億ウォン(約9億円, 2019年の日平均売上高より算出)
3月6日(金)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:2月23日(日)昼12時~3月16日(月)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約809億ウォン(約73億円, 2019年の日平均売上高より算出)
・リゾート部門の休場
– 期間:3月2日(月)〜3月15日(日)
– 売上高の損失見込額:約67億ウォン(約6億円, 2019年の日平均売上高より算出)
2月28日(金)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:2020年2月23日(日)昼12時〜3月9日(月)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約552億ウォン(約50億円, 2019年の日平均売上高より算出)
2月25日(水)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:2020年2月23日(日)昼12時〜29日(土)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約220億ウォン(約20億円, 2019年の日平均売上高より算出)
2月24日(火)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:2月23日(日)昼12時~2月26日(水)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約111億ウォン(約10億円, 2019年の日平均売上高より算出)
アジア太平洋地区の主要市場(行政管轄区)では、マカオは、全面的に営業継続。マカオの営業継続は、雇用維持の目的が大きい。マカオでは、厳しい入境制限(中国本土, 香港, 台湾のみ入境可)、中国本土によるマカオ・ビザ発給停止(個人、団体)により顧客はほとんどいない状況が続く。
韓国では、Paradiseなど一部の外国人専用カジノ、それを含むIRが営業中。ただし、政府の入国制限により、顧客は限定的。
韓国でも、Kangwon Land(内国人入場可)、Grand Korea Leisure(政府系の外国人専用カジノ施設)は休業中。
全面的に営業停止中の行政管轄区は、カンボジア、ベトナム、フィリピン・マニラ首都圏、シンガポール、マレーシア(Resorts World Genting)、オーストラリア・ニュージーランド全施設など。
韓国:IR上場3社計 19年度 営業益586億円,YoY21%増。P-City貢献/Landing Jejuは収益激減
韓国証券取引所に上場するIR3社であるKangwon Land(KWL)、Grand Korea Leisure(GKL)、Paradise Company Limited(Paradise)は2019年度4Q業績を発表。
発表日は、KWL、GKLが2月11日。Paradiseが2月26日。
3月10日、Landing International Development(香港上場)は、2019年度の大幅な損失拡大の警告を発表。
韓国では現在17ヵ所のカジノ施設があり、うち外国人専用が16ヵ所、内国人が入場可能な唯一の施設はKangwon Land(Kangwon Landが運営)である。
Paradiseは4ヵ所(ソウル、仁川、釜山、済州島)、GKLは3ヵ所(ソウル、釜山)の外国人専用カジノ施設を運営。
Landing International Developmentは、済州島における外国人専用カジノIR”Jeju Shinhwa World”(2018年2月25日開業)を運営。
この3社が、外国人専用カジノ市場のほとんどを占有。
<Kangwon Land>
・2017年末から18年前半の営業規制強化の影響が一巡。内国人市場は、回復基調
・政府・文化体育観光部は、2017年12月28日、Kangwon landに営業規制を通知(*1)
– マス・テーブル数削減(180台から160台)は2018年1月1日実施
– 営業時間の短縮(10am-6amから10am-4am)は2018年4月1日実施
(*1)2017年12月、政府は、Gambling Industry Reform Planを提言。Kangwon Landの売上抑制策に重点を置いた。政府は、2008年、ギャンブル産業への売上成長キャップ(7種目合計GGR/GDPの上限値を設定)を導入。2014年以来、7種目合計GGR/GDPを0.54%以下に抑制する方針とし、各種目に成長許容上限値を割り振った。Kangwon Landは、7種目の中で、唯一、上限値を超過
<Paradise, GKL(外国人専用カジノ施設運営)>
・2社計の2019年度業績は、売上高1,323億円,YoY16%増, 営業利益134億円,YoY38%増
・Paradiseは、ParadiseSegasammy(Paradise City運営会社。出資比率:パライダイス55%,セガサミー45%)の伸長が寄与。同施設は、2019年3Qより四半期営業黒字化を達成
<Landing International Development(香港上場)>
・3月31日、Landing International Developmentは、2019年度業績(監査前)を発表
・同社の外部売上高は、済州島における外国人専用カジノを含むIRであるJeju Shinhwa World関連のみ
・2019年度業績は、売上高がHK$816mn,YoY61%減, 株主帰属当期損益2,133mnの赤字(前期HK$702mnの赤字)
・円換算は、売上高114億円, 株主帰属当期損益297億円の赤字
韓国:Paradise 19年度4Q 業績改善~Paradise Segasammy改善続く。売上120億円,営利7億円
2月26日、韓国Paradise Company Limited(Paradise)は、2019年度4Q業績を発表。
Paradiseは、外国人専用カジノ4施設、ソウル(Walkerhill)、仁川(Paradise-City)、釜山(Busan)、済州島(Jeju Grand)を運営。
連結ベースの営業利益は、4Q(10-12月)11億円(前年同期12億円の赤字), 4Q累計(1-12月)47億円,YoY22倍。
ParadiseSegasammy(Paradise City運営会社。出資比率:パライダイス55%,セガサミー45%)の大幅改善が寄与。
ParadiseSegasammyの4Q(10-12月)営業利益は、7億円(前年同期20億円の赤字)。2四半期連続で黒字確保。
連結 2019年度4Q(10-12月)業績:
・売上高KRW269,450mn,YoY24%増, EBITDA KRW65,605mn,YoY9.2倍, 営業利益KRW12,477mn(前年同期KRW13,140mnの赤字), 株主帰属当期利益KRW14,708mnの赤字(同KRW45,836mnの赤字)
・円換算は, 売上高245億円, EBITDA 60億円, 営業利益11億円, 株主帰属当期利益13億円の赤字
連結 2019年度4Q累計(1-12月)業績:
・売上高KRW979,433mn,YoY24%増, EBITDA KRW162,891mn,YoY2.2倍, 営業利益KRW51,967mn,YoY22倍, 株主帰属当期利益KRW6,473mn(前期KRW44,147mnの赤字)
・円換算は, 売上高891億円, EBITDA 148億円, 営業利益47億円, 株主帰属当期利益6億円
Paradise Segasammy(Paradise City運営会社) 2019年度4Q(10-12月)業績:
・売上高KRW131,545mn,YoY50%増, EBITDA KRW24,568mn(前年同期KRW7,948mnの赤字), 営業利益KRW7,662mn(同KRW22,454mnの赤字), 当期利益KRW11,487mnの赤字(同KRW42,458mnの赤字)
・円換算は, 売上高120億円, EBITDA 22億円, 営業利益7億円, 当期利益10億円
Paradise SegaSammy社(韓国仁川広域市Paradise City運営) 概要 ・Paradise SegaSammy社の出資比率は、Paradiseが55%、SegaSammyが45% <Paradise SegaSammy社 業績推移> <Paradise City 施設概要> 施設構成:第1期1次 2017年4月20日開業 施設構成:第1期2次 2018年9月21日開業(WONDERBOXを除く) |
韓国の外国人専用カジノを含む統合型リゾート(IR)の開発動向
現在5つの大型の外国人専用カジノを含む統合型リゾート(IR)の開発計画が開業または開発中。
このうち、Paradise&セガサミーHDの「パラダイス・シティー」、Landing International Development「Jeju Shinhwa World project」は、それぞれ開業済み。
仁川広域市の永宗島(仁川空港を含む)には3つの大型IR計画がある。
・Paradise&セガサミーHDの「パラダイス・シティー」(投資額:第1期15,675億ウォン≒1,568億円, 開業:第1期1次2017年4月20日, 2次2018年9月21日)
・Caesars Entertainment CorpとGuangzhou R&F Propertiesの計画(投資額:第1期7億ドル, 最終20億ドル, 開業予定:第1期2021年初)
・Mohegan Gaming and Entertainmentの「インスパイア」(投資額:第1期16億ドル, 最終50億米ドル, 開業予定:第1期2022年)
済州島では2つの大型IR計画がある。
・Landing International Development「Jeju Shinhwa World project」(投資額:18億ドル, フェーズⅠ開業:2018年2月25日)
・ロッテ観光開発&中国緑地グループ「ドリームタワーカジノ複合リゾート」(投資額:7,000億ウォン≒700億円, 開業予定:2020年秋)