大手法人機械対策課SH@CKの新台講座「S G1優駿倶楽部2」

2019.01.21 / 連載

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【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座

今週は2月18日導入開始予定「S G1優駿倶楽部2」(コナミアミューズメント)全国10,000台予定

5.5号機ではトップクラスの実績を持つ「G1優駿倶楽部」の後継機が6号機ATになって遂にリリース開始!前作は二年が経った今もなお、どのホールにも現存しているロングセラー機種となる。そのロングセラーの要因の一つとなったのは通常時の周期による育成システムで、業界的には実績が出難い周期のゲーム性を競走馬の育成と上手くシンクロさせた事によりロイヤリティの高い機種となったのである!

そんな本機は下地となっている「G1優駿倶楽部」を踏襲した作りとなっている事から比較をするのが分かり易いだろう!

RUSH初当り確率①1/348.8~⑥1/266.7①1/348.8~⑥1/266.0RUSH初当り確率①1/348.8~⑥1/266.7①1/348.8~⑥1/266.0

項目 5.5号機(初代) 6号機(2)
RUSH純増 ART2.0枚 AT3.1枚
50枚ベース(設定①数値) 32G 50G
出率 ①97.8%~⑥110.2% ①97.9%~⑥108.3%
RUSH初当り確率 ①1/348.8~⑥1/266.7 ①1/348.8~⑥1/266.0
RUSHタイプ シナリオ継続 シナリオ継続
RUSH上乗せ ゲーム数&継続ストック 継続ストック
最大天井ゲーム数 999G 999G
通常時RUSH抽選 育成型周期抽選 育成型周期抽選

新規則の規格である有利区間内で通常とRUSHを管理する仕様から、最大天井到達時からの2,400枚の有利区間完走は困難となる。そして、RUSH仕様としてゲーム数上乗せの概念が無くなった事により前作以上にSET継続をシナリオに大きく左右される仕様となった。ただし、継続失敗からの引き戻しZONEとなる『まこりたーんず』が搭載されており、出玉増加のインターバルにはなるもののシナリオ継続の大きな後押しとなる機能が付加されているのだ!

 演出においては、前作を踏襲した作りとなっており、通常時は8G一週間でアイコンにより馬の育成を行う。前作と大きく異なる点として、育成馬の特徴にさらに他の伝説馬の特徴を付加させる『インブリードシステム』が搭載されており、RUSH抽選・RUSH性能を育成途中に底上げできる機能が追加されている!そして、『G1』と言えばな『羽生まこ』の演出が全面的に推し出された仕様となっているのだ!

 本機「S G1優駿倶楽部2」の訴求ポイントは『コンテンツ』に尽きるだろう。「S聖闘士星矢」同様にシリーズ機種の多くが未だ市場に残っている状況となり、規格上で出玉性能が目劣りする以上は『追加機能』程度のスペック訴求が限界となるだろう。
『まこ推し』の演出においても、実績の少ない3Dキャラの演出が追加され演出量としては増加したものの、書下ろしのアニメーション演出は前作の使い回しがほとんどとなり新鮮味は感じ難い仕様となっている。他機種と比較すると前作も含めRUSH期待枚数は低い仕様ではあったものの、前作は大きなゲーム数上乗せにより獲得枚数もセット継続期待値も上がる仕様であったので一定の出玉イメージは可能であった。それに対して本機は純増こそ増えはしたが『1SET:30G+α』程度のゲーム数にインターバルとなる引き戻しZONEによる仕様で出玉イメージは湧き難い仕様となる。

前作を前倒し認定で所有している店舗がほとんどだと思うので、前作との相乗効果を狙った活用こそが良いと思われる!

これはメーカー開発に対しての内容となるが、開発に色々な事情がある事は理解しているが装置産業である本業界においては要となるだけに苦言を呈させてもらいたい。

まず6号機の特徴でもあるAT主体開発において、ベースを下げる事はAT機に求められる出玉感に関わる事から「爆釣」のように『押し順+2色』にすべきだろう。ただし、ユーザーを制限しない為に2色押しは同系図柄2連などで視認性を高める必要があるだろう!

※驚く事に本原稿を執筆後に「RE:ゼロ」に採用されていた……が、ベース等のバランスは全く異なる(汗)

そして、『メイン契機が期待値50%を切るCZ』『“溜め”、“待ち”のゲーム性』『周期』などのゲーム性は市場ニーズではない事を考慮すべきだろう。どうしても周期は繰り返すゲーム性となるだけに如何にユーザーの期待を途切れ(飽き)させないかが重要となる。展開が分かっている物語を面白いと思う人間が少ないように、展開(タイミング)がある程度分かる遊技機を面白いと感じるユーザーが少ないのは道理である。

その点では本機「G1優駿倶楽部」の通常時は上手く作ってあり、周期のゲーム性では異例のヒット機種とも言える!

そして、6号機が旧規則機を上回る点がスペック面で【純増】しかあり得ないのならば、求められる点が出玉に寄っている機種ならば、旧規則機が現存する内はソチラに注力すべきだろう。そして、シリーズ機に認知度として依存したいのは理解できるが、市場に現存しているシリーズでは性能が劣り、シェアを伸ばす事が困難となる以上は【新鮮さ(初物コンテンツ)】のある品数を増やす事こそがこの過渡期において特定メーカーの独占市場のシェアを取りに行ける戦術となるだろう!

6号機時代も5号機時代同様に長くなる可能性はあるので、2021年以降の戦略的にも設置規制を利用した“止む無し導入”の機械供給は程々にして頂きたいと切に願う。

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