大手法人機械対策課SH@CKの新台講座「Pヱヴァ超暴走・超覚醒」

2019.02.18 / 連載

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【月曜】大手法人機械対策課SH@CKの新台講座

今週は3月4日導入開始予定「Pヱヴァンゲリヲン超暴走・超覚醒」(三共)全国20,000台・5,000台予定

『エヴァシリーズ』も13作目、スペック違いなども加えればパチンコだけで30機種をも超える程の業界屈指のコンテンツと言えるだろう!そんな『エヴァシリーズ』最新作の本機は、シリーズ初の「初出2SPEC」&「ライトミドル」に合わせ、「高継続LOOP」「小当りRUSH&設定付き」でのリリース開始となる!この2SPECの名称だが、ホール関係者にとっては十分に注意が必要だ。機種名はそれぞれ高継続の「超暴走」と小当り&設定付「超覚醒」となるのだが、型式名は「Pヱヴァンゲリヲン~超覚醒~」「Pヱヴァンゲリヲン~超覚醒~M」と、“M”が有るか無いかの差しかなく、「超暴走」盤面のアタッカー付近には“超覚醒”と表記されているなど間違えやすい仕様となっている。

そんな本機はスペックを比較しての説明が分かりやすいだろう。

項目 超暴走 超覚醒
初当り確率 約1/199.8 ①約1/199.8〜⑥1/134.0
出率 設定機能非搭載 ①95.6%〜⑥119.8%
確変突入率・継続率(時短含まず) 50%・82% 62%
左打ち時最大出玉・比率 約1,000個(10R)・10% 約1,200個(10R):10%
右打ち時最大出玉・比率 約1,000個(10R)・50% 約1,200個(10R):40%
最大以外出玉 400個(4R)・200個(2R) 480個(4R)・240個(2R)
通常当り後時短回数 30回 50回
小当りRUSH突入比率 なし 左打ち時:30%(+32%で電サポ100回以降突入)・右打ち時50%(+12%で電サポ100回以降突入)

と、従来の確率別2スペックリリースとは違い、出玉や継続率を含めて仕様が大きく異なるものとなる!認識としては単純に「超暴走」=『高継続』、「超覚醒」=『設定付・小当りRUSH』で問題ない。

演出面において、両機種ともベースは同じ。原作の進行が無いだけに演出で以前と大きな違いを感じる事は多くないかもしれない。しかし、右打ち時の演出は任意で3つのモード『シン覚醒・カヲル・クラシック』から選択が可能となる。
さらに「超覚醒」に関してはシリーズ初の『小当りRUSH』となる事から大きく演出が異なり、設定機能が搭載されている事により、シリーズ機のパチスロさながらに液晶下部にあるミニリールの小役確率に設定差が設けられているなど『設定示唆演出』も搭載されている。

本機「Pヱヴァンゲリヲン超暴走・超覚醒」の訴求ポイントは『コンテンツ&スペック』となるだろう!コンテンツ力としては業界コンテンツと言っても過言ではないので、効果的となるだろう。が、流石に“飽き”も見え隠れしているだけにスペック訴求も合わせて行う事がポイントとなるだろう!
「超暴走」ならば『確変継続率82%(新規則初高継続機)』である。本機のような高継続機の表記は内規で公式に認められた使用となるので原則的には発信可能となる(今までは65%規制があったのでモード継続率などの表記でも65%を表示するのは原則禁止であった)。
そして「超覚醒」ならば『シリーズ初小当りRUSH&設定6段階搭載』などとなり、設定要素となる『小役確率』や『初当り確率の設定差』に合わせ、明らかにスロットユーザーを意識した『設定⑥出率119.8%』などは広告規制に注意をしつつ訴求する事が効果的になるだろう!

本機の運用にあたって「超覚醒」は設定機能が搭載されている事から特に注意が必要だ。設定出率が『①95.6%、②98.7%、③101.7%、④106.3%、⑤112.6%、⑥119.8%』と高低差が大きめとなる事から、初のP型式「ヴァルヴレイヴ」の時のようにインスタ映えするような画面を出現させられる遊技環境の提供が「超暴走」のみ導入店との差を付ける事に繋がるだろう!導入台数にもよるだろうが『②ベース』『特日④⑥使用』が基本的な使い方となるかと思われる。

ここからは設定付きパチンコについての主観に基づく解釈と願いとなるが、「Pヴァルヴレイヴ」から始まり、素直に良いスタート〝だけは〟切れたように感じる。ただし、そのあとが非常に良くない流れとなり、過去の本講座でも記した「Pミルキーバー」「P沖海2」などのユーザー層に対して明らかに早すぎる提供だったこと、合わせて藤商事のパッケージ販売が『設定付パチンコ』のイメージを大きくダウンさせてしまったように感じている。
藤商事に至っては、パッケージ販売をする必要がある為に適合しやすい性能で開発する事を余儀無くされ、設定付パチンコでありながらも最高設定出率が110%前後の機種がほとんどとなった。同社の『CR機』のライト帯実績と比較すれば一目瞭然となり、市場に「設定付パチンコは良くない」とのイメージを植え付けたと感じている。しかし、これは『5.9号機』同様に「開発」に問題があっただけであり、ユーザーが“高設定を狙いたい”と思えるような性能を作る事が出来れば、作り替えられただけの「ヴァルヴレイヴ」の実績を越える事は容易と言えるだろう!

業界の将来においても、昨年の規則改正で何故『設定機能』が認められたのかを認識する必要がある。岐阜県にて発生した超大量台停止事案から見えてくるものもあり、少なからず管理遊技機への流れも緩やかにではあるが進んでいる。保通協の適合率などの問題も情勢的に良い方向へ進む事が予想されており、メーカー開発は『5.9号機』と同じ感覚で販売機種を増やす為だけに『設定付パチンコ』開発を行うのは危険である事を認識するべきだろう。許認可営業である本業界では広告規制以前に「出玉を出す」は違法であり、「魅力的な機種の導入」は合法となる業界である以上は、『魅力のある機械作り』に業界の将来が掛かっている事を認識して頂きたいと切に願う。

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