5月23日、回胴遊商は29年度組合大会を開催。伊豆正則理事長の退任を受けて、株式会社アス・ワンの大饗裕記(おおあえ・ひろのり)氏が新理事長に選任された。
大饗理事長は「伊豆前理事長は12年間の任期で組合の地位を確立した。この間、回胴遊商は主要業界6団体の一角となり、中古機流通や確認シールの制度も確立してきた。しかしながら、最近では厳しい業界環境の中で組合員の『業』が揺らぎ始めている。今後は個々の業の確立を目指して理事32名の先頭に立って引っ張っていきたい」と力強くあいさつした。
また、行政あいさつでは警察庁保安課の津村優介課長補佐が「パチンコ業界が一丸となって依存症問題対策に重点を起き、健全娯楽への取り組みを推進している。その中で貴組合には大きな役割を担ってほしい。依存対策を含めた業界健全化は当庁として重要課題と位置づけており今後も推進していく」などと述べた。
講演会では一般社団法人ギャンブル依存問題を考える会の田中紀子代表が、ギャンブル依存症について現場の事例や取り組みを紹介。依存症対策には「社会の理解と支援が必要であり。特に家族支援を充実させる仕組みが依存症対策には効果的」と見解を示した。その上で、パチンコ業界に対して「これからは私たちの要望やお願いを受けてそれを検討し、改善していってほしい。その結果を私たちが発信すれば、業界が自ら発信するよりも、コストも押さえられるし、ムダもなく、かつ広く社会の理解が得られると思う。そして今、パチンコ業界依存症問題で苦しい立場にあると聞いている。でも、実は大きなチャンスが来ているんだと思う。それは現在検討中のギャンブル依存症対策法案であり、この法案の中身についてパチンコ業界と私たちが協力しあって、共存共栄していけるような立て付けにできないかと考えている」などと呼びかけた。
写真1は新理事長に選任された大饗氏
写真2は警察庁保安課の津村課長補佐
写真3はギャンブル依存症について講演する田中代表
写真4は伊豆正則前理事長(左)には12年間の理事長職に対し感謝状が贈られた