三木流「5号機初期の低迷時代に戻るか?」

2015.11.16 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!!

75回目の連載になりました。今回は機械の評価ではなく、今後のスロット業界の未来について考えてみようかなと思っています。

 「新基準機」と言われる機械が続々と市場に出てきているわけですが、どれもこれもイマイチの稼働になっています。12月からはAT規制→純増2.0枚規制になり、ART特化機、A+ART、若しくはAタイプの3種類の機種群が中心になります。こうしたことから「スロットはもう駄目だ」等の悲観論が業界内では日に日に大きくなっています。しかし冷静になって考えると、今後、発売される機械のこうしたスペックを過去と比較すると2009年の「エウレカセブン」から2011年の「押忍!番長2」までぐらいのスペックに戻るイメージですが、この時は5号機時代で一番稼働が良かった時期でもあります。従って楽観的な要素もあるのではないでしょうか。

ユーザー動向を予測する!

2007年の5号機当初から現在までのヒット機を振り返ると最高出率119%というワードがポイントになります。2007年の「リングにかけろ!」もそうですし、2008年の「バイオハザード」、2012年の「バイオハザード5」もそうです。もちろんこれらの機種は高純増というわけではありません。従って出率が高い機械は今後も出てくる事が予想されますが、2011年の「鉄拳デビル」以降高純増AT全盛期時代に突入したことは記憶に新しいところです。しかしこの事によって事故待ちのギャンブル的な、のるかそるかのゲーム性が、ユーザーも、ホールの両者とも疲弊させたことも事実でしょう。

しかし今回の規制によってユーザーが、高設定を求める動き、出玉率を追いかける動き、勝率を追い求める動きに戻る事になると思います。この事によって、本来のスロットの楽しみ方が復活するとみています。そうなると、リール上の出目を楽しむ、777を揃えて楽しむというユーザー目線の機械がヒットしていくと思います。また過去のヒット機にはこうした機械が数多くあった事を考えると、その復刻版の機械が世に出てくる可能性も高いでしょう。

現にハナビが好調な稼働をしています。こうしたことから楽観論を私は主張するのですが、(ホールは)①機械選定をますますユーザー目線で、②機械特性を把握して設定を投入することが、重要になるでしょう。①に関しては単純にギャンブル好きなユーザーよりもスロットの楽しみを訴求するユーザーが増える事から、中身の仕組みが良くできていないと、いくらコンテンツが良くても大コケするでしょうし、むしろユーザーよりもスロットに詳しくないとこうした機械を見抜けなくなる可能性があります。自らスロットファンになる、若しくは戻る事が必要ではないでしょうか。攻略誌なども読み込むことが求められるでしょう。②は設定推測もまたスロット本来の楽しみではないでしょうか。従って、ユーザーが楽しめる設定、夢のある設定6、奇数偶数の特性を把握した上で設定を駆使し、ユーザーとの駆け引きが出来ないと稼働の向上は難しいでしょう。さらに勝率のアップも求められるようになると思いますので尚更設定の重要性が増すと思いますね。

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三木貴鎬

1972 年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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