三木流「注目の鬼武者3の評価は??」

2015.10.25 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!!72回目の連載になりました。今回は、「鬼武者3~時空天翔」(サミー)納品11/16~の評価をしてみたいと思います。鬼武者シリーズ第4作目となる最新台が今度はサミーから登場。過去の鬼武者が全て高稼働となっているだけに、最新作の期待が高まりますが、その出来はどうなのか内覧会に行ってきました。

 

<ボーナス>

擬似ボーナス搭載のAT特化タイプ

 

■擬似ボーナス(AT中のみ)

赤7:40~100G継続

青7:60~100G継続

 

 

<確率&出玉率>

■AT初当たり確率

設定①:1/440

設定②:1/424

設定③:1/395

設定④:1/376

設定⑤:1/353

設定⑥:1/344

 

■出玉率

設定①:97.4%

設定②:98.9%

設定③:100.6%

設定④:102.6%

設定⑤:105.2%

設定⑥:110.2%

 

 

<通常時>

ベース:44.9G/50枚

コイン単価:3.2円(設定①)

天井:1280G(設定変更時は800G)

最大MY:3024枚(MY単価:945)

 

■前兆モード

百鬼モード:期待度中

百鬼乱舞:期待度大

千鬼モード:AT濃厚

千鬼乱舞:AT+a

乱舞ではATストックにも期待できる

 

■救出ミッション(自力チャンスゾーン)

2~4G継続

リプレイ成立時の約33%で解除

ミッション成功でバトルATに突入

 

■討伐ミッション(自力チャンスゾーン)

8G継続

リプレイ成立時の約50%で解除

ミッション成功でバトルATに突入

 

 

<AT>

純増2.5枚/G

G数上乗せ×継続率×セット数上乗せ

 

■バトルAT(第1段階AT)

1セット16G(最低2セット保証)

バトル勝利でAT確定

バトル引き分けでセット継続

バトル敗北で通常へ

10セット継続でAT確定

 

■時空天翔(通常AT)

1セット50G+α

G数上乗せタイプ

 

■覚醒バトル(上乗せ特化ゾーン)

高継続率+継続するたびにゲーム数上乗せ発生

 

■鬼修練(G数後乗せ)

水晶1つ毎に継続率による0G連抽選

MAX89%継続

 

 

<感想>

筐体はアラジンAⅡと同様の4thリール搭載のアンリミテッド筐体でした。第1擬似リールの動きはおとなしく、レア役の確率を変えるためだけの役目となっていました。ラグランジェ、蒼天の拳、アラジンAⅡと3作連続で評価が難しかった筐体なので、その点が少し心配です。液晶演出は過去の鬼武者シリーズと大差なく、クオリティーも……でした。過去の鬼武者は全面液晶タイプだったので、それと比較すると液晶の大きさが小さい分、迫力に欠ける印象です。

 

スペックは高ベース、高純増2.5枚/GのAT機。ゲームフローは蒼天の拳に似ているイメージで、まず継続率タイプの短いATに突入し、そこでバトルに勝利できるとG数上乗せタイプのメインATに突入します。蒼天の拳との違いは、通常時から直接、メインATにも突入する点で、そこは改良点といえます。

 

AT中は、登場するキャラクターの人数によってレア役確率が変動し、直乗せや後乗せ、特化ゾーンなどの期待度も変わってきます。このレア役確率を変動させられる点は本機の長所かもしれません。高ベース機では、どうしてもレア役の確率が悪くなりがちですが、左リールが擬似リールのこの筐体では、レア役確率を調整できるので、AT中の退屈感はありませんでした。鬼武者でお馴染みの後乗せの玉も健在で、その玉が0G連をしたりバトルに突入したり玉の役割のバリエーションが増えていました。

メインATまで到達して、色々な上乗せを味わえば楽しめる台ですが、それまでの通常時や突入の仕組みなどが単調で退屈なので、ATで上乗せを味わえず駆け抜けてしまったお客様は、また次のAT当選まで打とうという気になるか疑問です。2作目、3作目ともにATには継続率があり、ループとG数上乗せが絡んで大連チャンを引き起こし中毒性を感じるスペックでしたが、本機ではメインATに継続率が無いので、G数消化であっさり終了してしまいます。

 

ゲーム性やスペックで特に打ち気をそそる要素はなく「鬼武者」という名がなければ導入を見送る新台かと思われます。また過去の鬼武者がヒットした要因はそのスペックにありました。初代はA711枚の大量獲得がウケ、2作目はA+ARTでのG数上乗せがウケ、3作目はG数解除の高純増ATがウケました。本機にはスペック面での斬新さはなく、演出面での評価はあまり高くない鬼武者シリーズなので、導入台数はよく考える必要があります。とはいえ鬼武者シリーズのファンはいるので導入すべき新台ですが、台数は控えめをおすすめします。

 

適正台数は

100台クラスのホールで バラエティー

200台クラスのホールで 3~5台

 

販売台数は35000台予定。

この出来では完売しない可能性もあり、実際まだ残っているという話も聞きます。賛否両論あるといった評価の難しい台である事は間違いないでしょう。

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三木貴鎬

1972 年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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