三木流「ルパン三世~ロイヤルロードの評価」
2015.08.29 / 連載【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー
皆さんこんにちは!!64回目の連載になりました。今回は、「ルパン三世~ロイヤルロード」についての評価を書いてみたいなと思います。秋口に主役機になれるのか?何台購入したらいいのか? 非常に注目の高い機種。問い合わせが非常に多い機種であります。「主役は銭形」以来、1年半ぶりのルパン三世シリーズですね。
<ボーナス>
ボーナス無しのAT特化タイプ
<確率&出玉率>
■AT初当り確率
設定①:1/525
設定②:1/504
設定③:1/473
設定④:1/419
設定⑤:1/367
設定⑥:1/313
■出玉率
設定①:96.7%
設定②:97.9%
設定③:99.9%
設定④:103.9%
設定⑤:107.9%
設定⑥:113.1%
<通常時>
ベース:45.6G/50枚
天井:1999G
■ルパンザチャンス(選択式チャンスゾーン)
どれを選択しても期待度50%
①ヒーローモード:15G継続、リプレイでチャンス
②プラチナドライブ:10G継続、タイプライタ高確率
③ルパンザウォンテッド:15G継続、最終Gでジャッジ
④アタックジャッジメント:1Gのみ一発抽選
<AT>
純増:3.0枚/G
■ロイヤルロード(通常AT)
枚数管理タイプ
1セット:100枚
継続抽選タイプ(北斗転生のような)
AT中は継続抽選で使用するダイヤ集めが主なゲーム性(勝負魂のような)
■トレジャーミッション(継続抽選ゲーム)
集めたダイヤの数だけ継続抽選が可能
ハズレのたびに、ハズレが減るので当選確率は上がっていく。
ダイヤが12個以上あれば必ず、継続当選する。
■フルスロットルモード(ダイヤ獲得高確率ゾーン)
7G継続、平均7個獲得
■ロイヤルロードEX(次回継続確定セット)
ダイヤ獲得期待度もUP
■チェインアタック(引き戻し枚数上乗せ)
AT終了時突入の可能性がある枚数大量上乗せ
<感想>
筐体が一新され、下パネル部分も液晶画面となっており、上部パネルは全面液晶、液晶の真ん中の上部分にはサーチライト役物、リールは液晶右上に小型のカイジのようなタイプのものが搭載されています。下パネルの液晶は他メーカーのものに比べると傾斜があり、見やすく改良されており、そのパネル自体を押し込むことができるチャンスボタンとしての役目も兼ねています。とにかく筐体の見た目が斬新で、それだけで打ちたくなる雰囲気があります。液晶演出も全面液晶なので自由度は高いのですが、リール自体の役目は無いので出目との絡みで楽しむことはできません。液晶演出自体の出来は並ですが、下パネル液晶を押し込んだり、筐体の派手さが目立ちインパクトが強い仕上がりでした。
スペックは高ベース、高純増のATで、麻雀物語に出玉の設計値は近いようです。ゲーム性は北斗転生のような継続抽選タイプ。継続抽選方法は北斗転生と少し異なり、ダイヤの数が多ければ継続が確定し、次回セットの継続も当選することがあり、継続確定の安心感が追加された印象です。また、AT終了時には麻雀物語の「やきとりチャンス」のような引き戻しも搭載され、期待感を持たせています。ゲーム性自体は複雑ではなくシンプルで、目押し不要の全面液晶を打ってくれるライトユーザーにも受け入れられやすいものでした。高ベースAT機なので、やはり初当たりは重くなっています。初当たりの重さは仕方ないのですが、結局はどれぐらい出玉が伸びるのかが重要です。出玉が伸びるなら、その重い初当たりも耐えられますが、単発100枚だけで終わる頻度が高ければそこまで打ち込む気になれません。
デビルサバイバーがその例で、重い初当たりでも出玉が伸びないので仕組みは面白くても稼動は急落しました。デビルサバイバーは天井は最大で1999Gでしたが、ポイント制なので、実質は1000Gほどで天井となることが多く、その天井の浅さゆえに、天井以外での初当たりが少なく、通常ゲームが苦しい展開となりました。本機は天井が1999Gと深く設定され天井到達率は1%程度なので、初当たりは通常ルートが多い設計となっています。さらに通常時を間持ちさせるためにチャンスリプレイを集めさせたり、チャンスカードを獲得させて、やめにくい工夫がされていました。
見た目の斬新さと練られたゲーム性で総合的には高評価。あとは1セット100枚でどれだけ連チャンし出玉がどれぐらい伸びるかだけが心配ですが、全体的には欠点が非常に少ない印象です。販売台数は最大で5万台。3週に分けての販売となるようで、台数が多い方が納期は早まるとのことですが、詳しい台数の条件などは各県で異なるようです。最大で総台数の5%を目安に確実に導入しておきたい新台です。ただし導入条件で稼働急落しがちな新基準機で3週目の導入等になった場合、様子見で中古で導入等のリスク回避も視野に入りそうです。
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三木貴鎬
1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。