三木流「バイオの極秘評価」

2015.06.27 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!!56回目の連載になりました。

今回は、評価が難しい「バイオハザード6」についての評価を書いてみたいなと思います。めぼしい機械がなかなか出てこないスロット市場において本機の評価はどうなのでしょうか。ユーザーからは期待の声も寄せられているようですが・・

<感想>

筐体は前作のバイオハザードを意識したもので、液晶右側には上下に動くサブ液晶が搭載され、液晶の前面には透過液晶も搭載され前作よりも演出の幅が広がっています。液晶演出はエンターライズらしさが随所にあり映像クオリティも高く、演出発生タイミングなどはバイオハザードらしく変則的で完成度の高いものでした。前作をしっかり踏襲しながら、演出すべてで派手さが増している印象です。前作をはじめて見たときは斬新さがあり衝撃的でしたが、さすがに見慣れている今は、その斬新さは感じませんでした。

 スペックは前作と同じ純増2.3枚のART特化タイプ。新基準となりベースが40Gと甘くなり、その分、ART初当たり確率は重くなっていますが、初当たりまでに使う金額はほぼ変わりません。バイオハザードといえば、山佐の初代とエンターライズの前作も設定6の出率が119%ということが、大きなセールスポイントでイベント時には特に活躍する機種でしたが、本機は113.5%となっており、プレイヤーはスペックダウンのイメージを持ってしまいそうです。

設定6で113.5%、ベース40Gで純増2.3枚となると、ギャンブル好き層は打たないスペックになってしまった印象です。ゲーム性、主なゲームの流れは前作と変わりませんが、ボーナスが搭載されたことがアクセントになっています。小役履歴重複での抽選、レア役高確率などバイオらしさは健在で、変わらない良さを感じる出来でした。天井やチャンスゾーンの99Gも変わらず、止め時なども前作と同じになりそうです。

ゲーム性、液晶演出の作り込みなどは最近の新台の中ではトップクラスで、集客力もあり初期稼動にも期待できそうです。スロット好き層には確実に支持される出来で、5スロなど低貸しにも向いています。販売台数も初期は20,000台前後ということで、飽和せず高稼働に期待できそうです。

ただ、前作と比較すると斬新さはなく、スペック的にも弱いので、前作ほどの稼動を期待すると案外な結果に感じるかもしれません。客層もスロット好きが多いといわれる、ほぼ若年層のみがメインとなるので、あくまで脇役機としての評価ですが、この手の機械は、作りこまれていれば、長寿命機になる可能性もあるので、導入しないという評価はリスクが高いと思われます。

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三木貴鎬

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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