三木流「ジャッカス大研究2」

2015.07.11 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!!57回目の連載になりました。前回に続いて8月発売の大都様のジャッカスチームについての感想です。もう発注は済んでいると思いますが、私なりの評価を述べたいなと思います。

<感想>

筐体はひとつ前の「吉宗」と同タイプのもので、液晶にはシャッター風の役物も搭載されています。「サラリーマン番長」の派手な筐体に見慣れた後なので、ひとつ前のこのタイプの筐体が少し物足りなく感じてしまいました。

また、オリジナル版権なのでストーリー性や世界観が分からず感情移入ができないキャラクターでした。液晶演出自体は並の出来ですが夜の街が舞台になっているのか液晶の色目が基本的に暗く、盛り上がりに欠ける印象でした。

ゲーム性はART特化タイプのものに200分の1程度のボーナスを搭載したタイプで、今までありそうで無いものです。通常時に引いたボーナスは、天国以降抽選ぐらいしか恩恵がないのですが、擬似ボーナス中やART中にボーナスを引けば、ボーナス自体がG数上乗せ特化ゾーン扱いとなり、出玉が加速していきます。

ART中はレア小役での直乗せは存在せず、とにかくボーナスを引かないと何も起こらないゲーム性になっています。ART、擬似ボーナスともに継続率タイプですが、おそらくその継続率もメインで選択されるのは低継続率ばかりで連チャンには期待できず、ボーナスを引けるかに全てがかかっています。

ART突入は擬似ボーナス経由がほとんどで、通常時はとにかく擬似ボーナスを引かないと始まらないゲーム性になっています。その擬似ボーナスの確率が設定①で1/506と非常に重く、G数解除で天井が800Gと浅いことを考えると、ほとんどが天井付近まで連れて行かれるG数解除だと予想されます。

100Gぐらいまでのチャンスゾーンを抜けると、天井まで覚悟するようなG数解除では、チャンスゾーンを抜けた瞬間に止める台ばかりになってしまい稼動が急落することでしょう。設定⑥の出玉率が119%あり、イベントで使って集客できるというメーカーのセールストークもありましたが、設定⑥の勝率が93%以上あり、エクストラ設定となりすぎて判別も早く、設定⑥を使っても喰われて終わる台になりそうです。

自力でボーナスを引いて上乗せを味わうゲーム性自体は可能性を感じますが、それ以外のスペックに懸念点が多く、オリジナルのキャラクターで集客力もないのが、懸念材料になります。ART中にボーナスを引ければ熱いが、ARTを抜けてしまった場合にやめたくなる仕様かもしれません。うーんこの辺がきっと巷で賛否が分かれるところなのでしょう。

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三木貴鎬

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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