三木流「ジャッカス大研究」
2015.07.04 / 連載【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー
オリジナル版権で販売台数も15,000台と少なめの大都の最新台。8月のスロット新台が少ないなか、お盆商戦のために導入すべき台なのかどうなのか、賛否両論ある台のようです。
<ボーナス>
■BIGボーナス:106枚
■REGボーナス:ベルナビ6回
<確率&出玉率>
■BIGボーナス確率
設定①:1/376
設定②:1/372
設定③:1/366
設定④:1/350
設定⑤:1/334
設定⑥:1/290
■REGボーナス確率
設定①:1/546
設定②:1/541
設定③:1/532
設定④:1/508
設定⑤:1/496
設定⑥:1/445
■疑似ボーナス確率
設定①:1/506
設定②:1/423
設定③:1/377
設定④:1/346
設定⑤:1/283
設定⑥:1/240
■ART確率
設定①:1/591
設定②:1/578
設定③:1/555
設定④:1/529
設定⑤:1/482
設定⑥:1/409
■出玉率
設定①:97.4%
設定②:98.7%
設定③:100.8%
設定④:104.8%
設定⑤:110.3%
設定⑥:119.2%
<通常時>
ベース:35.5回/50枚
コイン単価:2.7円(設定①)
天井:擬似ボーナス間800Gで擬似ボーナス確定
<ART>
純増2.0枚/G
■ブリッツボーナス(擬似ボーナス)
1セット30G
継続率タイプ(最高継続75%、最低継続率は不明)
G数解除&自力解除方式
紫7揃い:平均40G継続、ART期待度60%
青7揃い:最低60G継続、ART期待度80%
■ジャッカスボーナス(通常ART)
1セット50G
継続率タイプ(最高継続75%、最低継続率は不明)
擬似ボーナス中、ART中に当選したボーナスは全てG数上乗せ特化ゾーンを兼ねたボーナスに。
<感想>
筐体はひとつ前の「吉宗」などと同タイプのもので、液晶にはシャッター風の役物も搭載されています。「サラリーマン番長」の派手な筐体に見慣れた後なので、ひとつ前のこのタイプの筐体が非常に古臭く感じてしまいました。また、オリジナル版権なのでストーリー性や世界観が分からず感情移入ができないキャラクターでした。液晶演出自体は並の出来ですが夜の街が舞台になっているのか液晶の色目が基本的に暗く、盛り上がりに欠ける印象でした。
ゲーム性はART特化タイプのものに200分の1程度のボーナスを搭載したタイプで、今までありそうで無いものです。通常時に引いたボーナスは、天国以降抽選ぐらいしか恩恵がないのですが、擬似ボーナス中やART中にボーナスを引けば、ボーナス自体がG数上乗せ特化ゾーン扱いとなり、出玉が加速していきます。ART中はレア小役での直乗せは存在せず、とにかくボーナスを引かないと何も起こらないゲーム性になっています。ART、擬似ボーナスともに継続率タイプですが、おそらくその継続率もメインで選択されるのは低継続率ばかりで連チャンには期待できず、ボーナスを引けるかに全てがかかっています。ART突入は擬似ボーナス経由がほとんどで、通常時はとにかく擬似ボーナスを引かないと始まらないゲーム性になっています。その擬似ボーナスの確率が設定①で1/506と非常に重く、G数解除で天井が800Gと浅いことを考えると、ほとんどが天井付近まで連れて行かれるG数解除だと予想されます。100Gぐらいまでのチャンスゾーンを抜けると、天井まで覚悟するようなG数解除では、チャンスゾーンを抜けた瞬間に止める台ばかりになってしまい稼動が急落することでしょう。
設定⑥の出玉率が119%あり、イベントで使って集客できるというメーカーのセールストークもありましたが、設定⑥の勝率が93%以上あり、エクストラ設定となりすぎて判別も早く、設定⑥を使っても喰われて終わる台になりそうです。自力でボーナスを引いて上乗せを味わうゲーム性自体は可能性を感じますが、それ以外のスペックに懸念点が多く、評価としては微妙といったところです。
いかがですか? この機種ほんとに評価が難しいです。ひき次第で相当イケイケ感が味わえる仕様ですが、通常時が間持ちするか・・・日の目を見ない名機もある点で・・・良かったら後追いで導入でしょうか。
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三木貴鎬
1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。