三木流「シャドウハーツの実力測定」

2015.08.01 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!!60回目の連載になりました。今回は、「シャドウハーツ」についての評価を書いてみたいなと思います。今後のスロット市場において本機のような機械が主たるスペックになりそうですが、評価はどうなのでしょうか。賛否両論のようですが・・・

<感想>

RT機として登場した前作は厳しい結果に終わってしまいました。6年以上過ぎ今度はA+ART機として登場しました。筐体はバジリスク絆などと同様の前面液晶タイプで、重低音のウーファーが響く仕様です。液晶演出の映像クオリティーは高く、前面液晶なので演出の幅も広く無難に良い仕上がりでした。

ゲームの流れは初代のバジリスクに似ているイメージ。200分の1程度の100枚ボーナスを引いて、マキバオーや黄門ちゃまのようなART突入期待度、継続率が異なる抽選方法を自分で選ぶことができます。ART中はレア役やボーナスによって上乗せ特化ゾーンに期待でき、規定G数消化後は継続バトルに突入します。一見すると複雑に見えがちなゲーム性ですが、シンプルな流れで打っていればすぐに理解できます。選べる抽選方法では継続率80%も現実的な当選確率で一撃の期待感を感じるゲーム性です。

新しい機能としては、ジャッジメントリングという「タイミング押し」による技術介入要素があります。液晶に表示される円盤を回る針をストップボタンでタイミングを計って止める技術介入で、成功すれば通常時はART抽選、ART中は上乗せ抽選を行います。慣れれば簡単なタイミング押しなので、技術の差は付きにくい印象でした。

ボーナス確率を見ると、解析上、設定の奇数偶数の差がありそうな数値になっています。偶数設定を混ぜて稼動を伸ばす必要がありそうですが、出玉率を見ると設定②が99.5%と非常に高く、設定の運用が難しそうな印象で注意が必要です。

高継続率で一撃の期待感を感じるゲーム性ですが、純増枚数が1.5枚/Gと少なくギャンブル好き層には物足りないスペックと言えます。キャラクター的にも若者に限定されそうなので脇役機としての評価となります

販売台数は2万台予定。適正台数はバラエティー~多くても4~5台まででしょうか。前作は集客効果も薄かったので、過度な期待は禁物です。うーん。ギャンブル好きの機械が出なくなるとパチンコに流れるのか、いなくなってしまうのか、いずれにしろ中身が余程良くできていないと、短命機種だらけにますますなっていく時代が到来したという事でしょうか・・。

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三木貴鎬

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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