三木流「アスラは化ける可能性あり」

2015.08.15 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!!62回目の連載になりました。今回は、「アスラズラース」についての評価を書いてみたいなと思います。11月に向けて機械が大量にリリースされる中、機械の取捨選択が非常に難しくなっています。特に機械的に意欲作というか毎回、挑戦的な機械を出すエンターライズさんですから注目度も高いようです。原作はカプコンのアクションゲームのようです。今回はゲーム性が「??」という声もあるようなので、スペック等も載せておきます。

<ボーナス>

■アスラボーナス:200枚

■BURST揃い:通常時は20G、ART中はベル4回

<確率&出玉率>

■ボーナス合算確率

設定①:1/461

設定②:1/455

設定③:1/448

設定④:1/439

設定⑤:1/425

設定⑥:1/409

■ART初当たり確率

設定①:1/255

設定②:1/246

設定③:1/241

設定④:1/226

設定⑤:1/216

設定⑥:1/200

■出玉率

設定①:97.1%

設定②:98.2%

設定③:100.8%

設定④:103.2%

設定⑤:108.2%

設定⑥:112.2%

<通常時>

ベース:37回/50枚

コイン単価:2.6円/G

天井:999G

■怒りシンクロシステム

怒りポイント満タンで発動

強スイカと同様の役割

チャンスゾーンorART 当選期待度25%

■心願の儀(自力高確)

ART期待度:40%

<ART>

純増1.5枚/G

■RUSH(ART前半パート)

1セット15or30or50G

後半STパートの継続確率UP抽選を行う

①転輪王RUSH:50G継続、これ父モード確定

②超怒級RUSH:50G継続、モードUP期待度激高

③怒級RUSH:30G継続、モードUP期待度高

④苛RUSH:15G継続、モードUP期待度中

■七星天バトル(ART後半STパート)

30G固定

毎ゲーム継続抽選

抽選確率:1/42,1/32,1/26,1/21,1/7,1/3,1/1

この抽選確率をART前半パートで決定する

■怒髪天フリーズ

STと擬似ボーナスを大量上乗せする0G連。

継続率85%

■輪壊者フリーズ

アスラボーナス+STレベル6or7のART

■これが父の生き様でした

34G完走型ST

継続率90%

<感想>

筐体は、いつものエンターライズのもので、上部から落下して液晶前面で合体する役物が搭載されています。液晶演出はゲーム画像なので映像クオリティは高く、光やBGMもよく、総合的によくできているものでした。スペックはA+ARTですが、ボーナス確率は重くARTがメインで出玉を伸ばすタイプです。エンターライズはいつも独自のゲームシステムを創作する挑戦的なメーカーですが、本機も新しいゲーム性となっています。

ARTは継続率タイプですが、継続確率をUPさせていくST確率変動という仕組みになっています。ARTの前半パートは、継続確率をUPさせるゲームで、後半パートはその継続確率で毎G抽選を行うSTになっています。ST中に早めに継続当選すれば、残りG数が次の前半パートに加算され次回の継続確率が有利になります。

ST中は小役に関係なく、モンハン月下雷鳴のように毎Gガチ抽選となっており常に期待できるよう工夫されていました。通常時は、ストレスが貯まるような現象が起きると「怒りポイント」を獲得できます。例えば、規定G数の間レア小役が引けなかったり、強連続演出でハズレたり、単発で終了したり、腹が立つようなシチュエーションで怒りポイントを獲得できます。その怒りポイントが満タンになると強スイカを引いたことと同じ抽選が行われる斬新で良く考えた面白い仕組みです。

懸念点はリアルボーナスの恩恵が少ないこと。1/450程度でリアルボーナスに当選しますが、通常時のボーナスからのART突入は10%しかなく、ART中も継続確率を上げるモードUPのみなので、せっかく重めのボーナスを引いたのに恩恵少なくがっかりしてしまいそうです。

演出がよく、挑戦的なゲーム性は評価できヒットする可能性を感じますが、懸念材料も多く、多台数の導入はリスクがありそうです。販売台数は15000台とのことですが、現状の発注状況は微妙のようです。コンテンツ力も弱く集客効果も薄そうです。翌週には「ルパン三世」をはじめ「無双オロチ」「ベヨネッタ」も控えており、同じゲームコンテンツで話題機であるKPEの「サイレントヒル」も10月に予定されているので、本機は積極的には買いにくい状況。

バラエティーで様子見したい新台です。しかし、なんかそそられるゲーム性です。化ける可能性もありとみますので、初期稼働には要注目ですね!

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三木貴鎬

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

三木貴鎬, 土曜