三木流、南国物語スペシャルの評価は?

2016.05.06 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは! 99回目になりました。今回はオリンピア製「南国物語スペシャル」(納期6/19 or 26)の評価です。先月登場した新台、南国物語のスペック違い機の発売が確定しました。先行デモ導入で全国に6店舗ほど導入されており、実際にその導入店にて実戦してきました。

<ボーナス>
リノタイプのノーマルAタイプ
■BIG:約 246枚
■REG:約 100枚

<ボーナス確率>
■ボーナス初当たり確率
設定①:1/399
設定②:1/392
設定③:1/374
設定④:1/352
設定⑤:1/272
設定⑥:1/195

<通常時>
ベース:29G/50枚
天井:無し
コイン単価:3.7円(設定①)

■BR比率
BIG:REG=53:47
ボーナス後は連チャン確率75%(設定1)
ボーナス確率:1/9.5
転落確率:1/28.5

<感想>
筐体は「南国物語」と同じで下パネルに表示されている映像が「南国物語SPECIAL」と変更しています。見た目では新台とは気付きにくく、導入する際はゲーム性の説明など「何が新しいのか」を明確に伝えないと新台効果を得られない可能性があります。

通常時は天井がないのでゲーム数の概念は必要なく、南国物語のように現在の回転数は液晶画面に表示されていません。スペック、ゲーム性は、ぼぼ「リノ」と同様です。ボーナス確率や、連チャン性、獲得枚数もほぼ同様なので、出玉曲線も似たようなものになると考えています。

連チャンは3~5連がメインで、まれに10連クラスもありますが、REG比率が高いので獲得期待値は600枚程度と意外と一撃性はありません。

「南国物語」はレバーONの瞬間に毎G「キュインと鳴るかも」という期待感があるのですが、本機では、まずはチャンス役を引いてボーナス抽選状態に突入しないとキュインと鳴ることはありません。出目を見ていれば次のゲームでは絶対に当たらないことが分かり、毎Gほぼ捨てゲームとなってしまいます。南国系のキュインの緊張感が味わえないのは懸念点です。チャンス役の出現確率は1/300(設定1)なので、どうしても間延び感があります。

連チャン性能が強く、通常時の退屈さを凌駕するだけの面白さ(出玉)があればいいのですが500~1000枚の出玉ですから、中毒性は低いと言えます。ハマリの厳しさは「沖ドキ」と変わらないのに夢がない出玉性能なので、ギャンブル好き層にどうアプローチするべきか悩むところです。

告知が搭載され「リノ」よりも分かり易いゲーム性となっていますが、スペックは同じなので本機が高稼働するなら「リノ」ももっと稼動しているはずだと思いますが、いかがでしょうか。

全国で福岡県に2店舗、愛知県に1店舗、新潟県に1店舗、千葉県に1店舗、宮城県に1店舗の導入が確認されており、実際に実戦したのは千葉県の店舗です。その店舗では10台導入されており、平日水曜日の昼の時間帯で2~3人の客付きでした。

データ表示機の回転数を見ると、前日火曜日、前々日月曜日ともにおそらく10台で7000枚~9000枚の稼動だと推測されます。新潟県の店舗でも10台導入され初期稼動は良かったものの今週の平日の稼動は8000~10000枚程度まで落ち込んでいるようです。

こういう完全告知の高単価機がヒットする新潟であることを考えれば、もう少し稼働が伸びてもいいと思いますが、現状の業界の厳しさを表しています。

「リノ」も一部のお客様には評価されバラエティーでは活躍している店舗も多いので、「南国物語スペシャル」も少台数なら自店の客層を考えて検討の余地あり。いずれにしても導入してもバラエティーまで、こういう台は結果が良ければ長持ちするので、様子を見て中古導入を視野に入れてもいいと思います。

受注生産のようで販売台数は受注次第となります。

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三木貴鎬
1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナーや講演会を行う。

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