三木流、ルパン三世の評価は?

2016.06.17 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは! 105回目になりました。今回はオリンピア製「ルパン三世~消されたルパン」(納品7/31~)の評価です。昨年10月に登場したロイヤルロードから1年も経たずにシリーズ最新作が登場。最新作はどうなのか、試打してきました。

<ボーナス>
ボーナスは存在せず、ART特化タイプ

<確率&出玉率>
■ART初当たり確率
設定①:1/350
設定②:1/335
設定③:1/347
設定④:1/304
設定⑤:1/330
設定⑥:1/282

■出玉率
設定①:96.6%
設定②:97.6%
設定③:100.4%
設定④:102.4%
設定⑤:105.4%
設定⑥:110.8%

<通常時>
ベース:47G/50枚
コイン単価:2.6円(設定①)

■ウォンテッドチャンス
規定ゲーム数消化で突入
10G+α継続の自力CZ

■雷雲高確率
雷雲カウンターMAXで突入する自力CZ

■大泥棒ゾーン
チャンス目から突入
10or20G継続の自力CZ。
成功期待度40%。

■不二子ゾーン
チャンス目から突入
10or20G継続の自力CZ。
成功期待度60%。

<ART>
純増2.0枚/G

■ルパンボーナス(初当たり擬似ボーナス)
35G継続
ART期待度50%

■雷雲モード(初当たり擬似ボーナス)
雷雲ポイント100Pt到達で突入
20G継続
ART期待度20%

■ゴールデンタイム(通常ART)
1セット40G
平均継続率80%(最低でも70%)
ポイントMAX(100万Pt)で継続確定&エクストラボーナスに突入

■トレジャーラッシュ(ポイント上乗せ特化ゾーン)
4~9G継続
平均獲得ポイント50万Pt

■エクストラボーナス
ARTセット数上乗せ高確率ゾーン

■ゴールデンラッシュ
エクストラボーナス中の7揃いから突入
ARTセット数の1G連上乗せ特化ゾーン。

<感想>
筐体は前作のルパン三世と同様の全面W液晶のもので役物も同じで、見た目では新台と分かりにくいです。

液晶演出は一新され、パチンコでヒットした「消されたルパン」がベースになっています。全面液晶で目押しも不要、演出もパチンコに近いので、年配層が安心して打てそうで好感が持てました。演出やBGMも作りこまれていて、キャラクターの良さとの相乗効果が見て取れます。

通常時はパチンコの演出と同様ですが、レア役を引けば保留の色が変化したり、熱い演出に発展し、クリアすれば自力CZへ突入するのが主な流れ。「黄門ちゃま」に搭載されていたWカウンターと同じようなチャンスポイントが2種類貯まっていくので、やめ時が難しく客滞を引っ張る仕様にもなっています。

初当りの50%がARTにつながる仕様はパチンコのMAX機を意識した作り込みです。ART中は「ひぐらし絆」のようにポイントを貯めていき100ポイントに到達すれば継続確定。そのポイントが継続率とは特にリンクしておらず、継続率は最低でも70%、ポイント込みで平均80%ループ。ART中の特化ゾーンは色々と種類がありますが複雑ではなく、ARTもバトル勝利で継続するので分かり易い仕様になっています。

前作のルパン三世、個人的には納得していないのですが、その要因を考えてみました。
・販売台数が多すぎた(50000台弱)
・初当りが重すぎた(1/525)
・ATが連チャンしなかった

この3点です。しかし、本機は販売予定が25000台、初当りは1/350、ART継続は80%と前作から改良されています。純増枚数こそ2.0枚と減ってしまいましたが、投資と見返りのバランスも良く、コイン単価2.5円程度という点も好感。

ターゲットとなる客層を考えると、パチスロ好き層は単調なパチンコ演出では満足せず、ギャンブル好き層は純増2.0枚だと満足しないので、パチンコも打つ中年~年配層であまりギャンブル性も求めない客層が中心になりそうです。キャラクター的に女性客も多く客層は非常に良さそうですが、客層の幅はそれほど広くなく、主役にはならないので、多台数は危険です。

適正台数は200台クラスで4~5台。小型店も導入しておきたい新台ですが、客層を考えるとバラエティーコーナーでは生きにくい新台なので、撤去したい台があれば2~3台は検討したいところです。

TOP導入にこだわらなくても、長寿に期待できる台だと思います。そういった点からしても納期は遅れてもOKと考えて適正台数を導入したいところです。

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三木貴鎬

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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